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代々木公園がタイ王国に変わる、5月の東京の風物詩「タイフェスティバル東京」。2025年に25周年を迎え、新たな出来事があった。代々木公園以外の場所で行われるライブイベントやファンミーティングの数が急増したのだ。
結果的に、タイフェスティバル東京を祝うRre-PartyやAfter-Party的ライブ&ファンミーティングとなり、東京にトップクラスのタイ人アーティストが数日間一同に会する、嬉しい機会となった。
しかし関連イベントのみ出演し、タイフェスティバル東京の本体とも言える、代々木公園のメインステージに出演しないアーティストもいるなど、長年タイフェスティバル東京に参加し続けてきたリピーターには、不思議に思える現象も。
それでもいつもに増して豪華なタイの人気アーティストが代々木公園のメインステージに集結。
その中には、タイフェスティバル東京関連イベントの一つとして別会場で行われた『GMMTV RISER MUSIC T-POP SHOWCASE IN TOKYO』に2日間出演したLYKN(ライキャン)の姿もあった。
LYKNは2022年から2023年に実施されたオーディション番組『Project Alpha』で選出された5人により結成。2023年5月5日にデビューし、そのわずか数日後、タイフェスティバル東京2023と言う大舞台に立った。その後、2024年、そして本年と、3年連続の出演(2024年には名古屋のタイフェスティバルにも出演)。この2年の間にタイのトップクラスのボーイズグループの仲間入りを果たしていた。今や出演者にその名前があるだけで不思議な安心感がある、タイフェスティバル東京の顔になりつつある存在だ。
昨年2024年は日本人にちょっと嬉しい日本語が散りばめられたシングル 『SUGOI』をリリース。タイの大規模コンサートホール「サンダードーム ムアントンタニ」での単独ライブも成功。さらにはメンバー全員でドラマ出演という、初の領域へも挑戦。
そして発表されたばかりのLYKNの2025年ツアー後半には、アメリカ・L.Aを含むLYKNが初めて訪れる国や地域の名前もあった。
アジアに留まらず、世界を舞台に活動の場を拡げる5人に、話を聞いた。
LYKN
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https://www.facebook.com/p/LYKN-100091274537769/
https://www.tiktok.com/@lyknofficial
https://www.youtube.com/@LYKN.Official
ーータイフェスティバル東京2025のステージ、お疲れさまでした。感想を聞かせてください。
Nut:3回目のタイフェスティバル東京、本当に楽しかったです。1回目から見に来てくれているファンの方もいるので、うれしいですね。
Nut
ーーつい先日5月5日にデビュー2周年を迎えたばかりですよね?おめでとうございます。1度目のタイフェスティバルは、デビュー数日後だったから感慨深いでしょうね。何か思い出はありますか?
Hong:そうです!デビューしてすぐ、いきなり海外公演で、この東京のタイフェスティバルでした(笑)。
Hong
William:緊張してマイクのワイヤレスを落としてしまいました(笑)。
Lego:LYKNは振付が激しいので、ワイヤレスはみんな落としてますけどね(笑)。
ーーあれだけ激しく動けば、落ちますよね(笑)。3回目の出演となる今日のタイフェスティバル東京で、1回目のステージを振り返った時、どう感じますか?
Nut:最初のステージから2年間、沢山のステージに立ってきたので、パフォーマンスの部分ではもちろん成長したと思います。一度目にこのタイフェスティバルのステージに立った時には不安でいっぱいだったんですけど(笑)、今は不安のようなものは全くなくなりました。
毎回パフォーマンスしている時間はあっという間。でも、今回も満足のいくパフォーマンスができたと思います。
ーー『GMMTV RISER MUSIC T-POP SHOWCASE IN TOKYO』は同じレーベルのメンバーでのライブでしたね?楽しめましたか?
Nut:僕たちにとってこういったショーケースは初めてだったんですよ。先輩のクリスさんを始め、全員で盛り上がれて楽しかったですね。場内も満席でお客さんも本当に盛り上がってくれました。
僕だけではなくメンバー全員、楽しかったと思っています。
一同:頷く
ーー最近のマイブームはなんですか?
William:楽器かな?ピアノとギターができます。ストレスが貯まった時に演奏すると、ストレスが和らぎますね。
William
ーーおお、凄いですね。ストレスが貯まる時は、主にどんな時ですか?
William:僕の場合、仕事していて「これは満足できなかったなあ」って思うことがストレスになりがちです(笑)。
Tui:僕は今、ビートボックスをやっていて、作曲も始めました。最近になって以前やっていたドラムを、久しぶりに叩き始めたりしています。
Tui
Lego:(ドラムをたたく真似)
ーーあら!LYKNには2人も楽器ができる方がいるんですね。しかも作曲できる人がいると、今後に活きてきそうですね?
Tui:アリガトウゴザイマス(日本語)。
ーーLYKNでバンドを組む可能性もありそうですか?
Tui:いいですねー。
William:実はちょっとそれも考えています。
ーー楽しみですね。
Lego:僕は最近、お風呂で歌うのが好きです。それと、いつでも、どこでもダンスしてるかな。
Lego
ーーYouTubeでオーディション番組の『Project Alpha』の動画を見て驚きました。
Legoさんって、かなり高い音域まで声が出ますよね。超ハイトーンボイス!
Lego:褒めてもらってうれしいです(笑)。
Hong:僕は…今はゲームをすることと、漫画を読むことにハマっているかな?
ーー ゲームは何にハマっているんでしょう?
Hong:今は『Minecraft(マインクラフト)』に再チャレンジしています。他の時期は違うゲームをしているけど、今のマイブームは『Minecraft』。
Nut:僕はYouTubeを見たり、リフレッシュのために運動をしています。
ーーどんなジャンルのチャンネルが好きですか?
Nut:旅行系のチャンネルを流しっぱなしにして、興味のある旅は時々見入っています。
ーーNutさんは一番年上なんですよね?
Nut:そうです。
ーー リーダーのような存在なのかなー?と思っていましたが、LYKNにはリーダーはいないんですよね。
William:いませんね。
Lego:誰が上って言うのは全くないよね。
Tui:みんな対等な感じです。
ーー全員対等にいられる関係って素晴らしいですね。
ーーここでちょっと、2024年5月のタイフェスティバル東京から、今日のタイフェスティバル東京の1年間にあったできごとを振り返っていただきたいです。
2024年にリリースした曲はいくつかあると思うんですけど、日本に関わりのあるリリースとして『SUGOI』という一部日本語の入った曲をリリースしましたよね?
Nut:ああー!はい!
William:日本語のパートをメインで歌ったのはTuiとLegoだよね?
ーーTuiさんはかなり長文の日本語歌詞パートを歌っていましたけど、日本語パートは難しかったのでは?
Tui:日本語のイントネーションは本当に難しい!でも、僕はどうしても日本人と同じ発音で歌いたかったんですよね。だから相当努力しましたよ。
Lego:歌詞は日本語の正しい文法だったかな?日本人に正しい意味で伝わったかな?と思いながら歌った曲です。
ーー2024年は初めてドラマにも挑戦したんですよね?歌う事やダンスとは違う新たなチャレンジだったと思います。演技は難しかったですか?
William:そうですね。初めての経験なので演じることはとても難しかったです。学ぶべきことがまだまだ沢山あるなと感じました。
ーーWilliamさんは主演で特に大変だったと思うのですが、メンバー全員出演したんですよね?歌詞を覚えて、ダンスを覚えて、さらにセリフを覚えなければいけないという状況になった訳です。どのように乗り越えたんですか?
Hong:これはもうGMMTVに感謝です。時間の管理をすべて完璧にやってくれました。
ドラマシリーズの撮影もあったし、LYKNのMVの撮影もあったし、僕が疲れ果てた時にも、きちんと面倒見てもらえて。本当にありがたかったです。
ーー忙しくなることを承知でドラマ出演のオファーを受けたのだと思いますが、ドラマはどのようにオファーが来て、どうしてそのオファーを受けようと思ったんですか?
Nut:GMMTVの方から「こういう話があるんだけど、どう?」ってオファーがあったんですよ。当時僕らは活躍できる場所を拡げたいと思っていたので、このチャンスは逃したくなかったんです。
ーーあの、今ここは東京なんですけど(笑)明日もバンコクでイベント出演があると聞きました。
一同:(笑)…。
ーー国をまたいだ移動も入れて4日間連続公演っていうのは、なかなかの行程です。そんな大忙しの皆さんがもし、1か月お休みをもらえるとしたら、何をしますか?
一同:おおお????(爆笑)
Tui:えー?僕はそれは寂しいなあ(笑)。とても悲しいですよ。僕らは友達だし、会えない訳だから寂しいです。うーん…でも、一人で海に出かけて、今までの出来事をふり返ったりしたいかな。
Nut:…(笑)。
William:僕もプライベートな時間を一人で過ごしたいですねえ。
Lego:1か月あったらヨーロッパの国々に旅ができそうですね。文化交流ができるような旅行がしたいです。
Hong:難しい質問ですねぇ。だって僕らの休みって、長くても2日間か3日間だから(笑)…想像がつかない(笑)。
ーー本当にお忙しいですもんねー。
Hong:でもそれだけ時間があったら僕は部屋の整理をするかな?特にプレゼントを沢山いただいているから、きちんと整理したいかなあ。いただきっぱなしで、まだ何もできていない…(苦笑)。
Nut:僕は海や山に行きたいな…。
Hong:(笑)…海や山に行って、どうしたいの?感情はどう?気持ちは?
ーー進行ありがとうございます(笑)。
一同:…(笑)。
Nut:ああ(笑)。自然に囲まれてゆっくりと疲れを癒したいです。
ーーそういえば、アルバムのリリースと、ツアーの後半が決まったそうですね。マカオにホーチミン、バンガロールにデリー、アメリカやマニラ…凄いワールドツアーですよね。
Lego:そうなんですよ!アジアツアーだけではなくL.Aも。
Hong:まさに発表された通りなんですけど、6ヶ所も決まったんです。まだ行ったことがない場所も含まれているのですごく楽しみなんですよね。
ーーその中でも一番楽しみにしている国はどこですか?この国で何をしてみたいとかあれば、教えて下さい。
Lego:行った事がない国や地域は全部楽しみです(笑)。
Tui:まだノープランですけど、それぞれの場所の特徴があるので、どこの国や地域でどんなショーをするのか、今は準備している期間ですね。
ーー新たなことにも果敢にチャレンジしている皆さんですが、LYKNは10年後、どうなっていると思いますか?
Tui:大人になってるんだろうなー。
一同:…(爆笑)。
Tui:大人になってるわけだからそれぞれのスキルも高くなっているとは思います。
ーー今の活動を続けて行くのか、また新たなチャレンジをしているのか、というのは想像ができますか?
Hong:全部終わりのないものなので、日々新たな自分と競争していくのだと思います。毎日新しいことにチャレンジをして、今の自分を追い越して、積み上げていくものなのかな?今日より、明日はもっと良くなっている感覚。
ーー常に新しいことにチャレンジしていくということですね?
Hong:そうです。色々なことに挑戦してみたいですね。芸能界で活動できる時間は人生の中でそんなに長くないと思ってるんです。だから、この大切な時間を最大限に利用して、少しでも活躍できるよう努力します。
ーー『Project Alpha』の動画を見た時に、歌唱力が一人ひとりとてもレベルが高いことに驚きました。ソロで曲をリリースする可能性も将来的にあるんでしょうか。
Tui:そうですね。長く活動している中で、もしかしたらそんなソロの話もあるかもしれませんね。
ーー5人でいる時は、どんな話で盛り上がりますか?
William:うーん、特にこの話で盛り上がる、と言う話題はないんですけど、だいたい「今日こんなことがあったよ」って、それぞれの報告をきっかけに盛り上がる感じですね。
ーー 一緒にいる時間が長いと、ちょっと口げんかになったり、険悪になることはありませんか?
Lego:アノ~(日本語)。
一同:(笑)…。
Lego:まあ、時々ちょっとした口げんかは、やっぱりありますよね。みんな違う家庭から来ているし、この5人は全員、かなりキャラクターがはっきりしている方なので。でもその時に出た会話の問題をきちんと解決して、いい関係を築いていると思います。
僕はこのメンバーが大好きですよ。
みんな、仲良しだよねー?
一同:仲良しです(笑)!
ーー(笑)。
Hong:不得意なことがあったら誰かが助けてくれる。歌だったらWilliamが助けてくれる。話題作りならLegoかな。みんなで助け合っているんですよね。
Lego:みんな前に進むためのポテンシャルが凄く高いんですよ。
ーー今回の日本滞在は凄く短いと思うんですけど、何かできました?
William:なんとか時間を作ってショッピングはしましたね。せっかく日本にいるので、できるだけ散策はしていたんですけど、その合間にちょこちょこ買っていました。
Tui:あとみんなでUFOキャッチャーやったよね?Hongが一つ取れたんですよ。
一同:拍手
ーー最後に日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。
William:日本に来るたびに毎回幸せな気持ちになっています。だから皆さんにも幸せでいてほしいです。
Tui:ファンの皆さんにとても感謝しています。また早く皆さんに会いに来たいです。
Lego:毎回良い思い出を沢山ありがとうございます。みんなかわいいから大好きです。
Hong:日本の皆さん、僕らを受け入れてくれて本当にありがとうございます。もっと日本の皆さんに会える機会ができたらいいなあって思っています。
Nut:デビューした最初のころからサポートしてくれてありがとうございます。本当に幸せです。日本の皆さんはとてもかわいい。また会いに来ます。
ーー皆さんお忙しい所、お時間いただきありがとうございました。
一同:アリガトウゴザイマシタ(日本語)!
LYKNのGMMTV RISER MUSIC T-POP SHOWCASE IN TOKYOとタイフェスティバル東京2025出演のための日本滞在は、東京3日連続公演、翌日には移動を挟みバンコクでイベント出演と言う、凄まじいハードスケジュール。
慌ただしい合間を縫っての取材となった。
今回のインタビューは最初のタイフェスティバル東京出演から、2025年のタイフェスティバル東京を振り返る内容だったが、大変真摯にお答えいただいた。
5人がインタビュー中に語っていた通り、全員が同じ立場で、誰かが、誰かをフォローするスタイルはこのインタビュー内でも強く感じることができた。
「この話は自分から」「この話は僕が」というスタイルがとても自然。とにかくポジティブで、今日の自分を追い越して進んで行こうとする意志を感じる5人。
2025年世界規模のツアーを経て、来年は更に大きな存在となりタイフェスティバル東京のステージに戻ってくるのかもしれない。もちろん、来年の出演予定などはまだまだ未定だが、次にこのステージに戻って来る時のスケールの大きさを想像しながら、期待して待ちたいものだ。
[取材・文:吉田彩緒莉(Saori Yoshida/Interview・text)]
[通訳:Boy In Tokyo]
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