2025年12月15日 配信

タイ入国管理局は、タイとカンボジアの国境情勢が緊張していることを受け、ノービザ(ビザ免除措置)制度を利用して入国する外国人に対する審査を強化していると明らかにしました。治安上のリスクを未然に防ぐことが目的です。2025年12月15日の各報道が伝えています。
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入国管理局によりますと、両国間で緊張状態が続く中でも国際定期便の運航は継続されています。このため、ノービザ制度を利用して入国する外国人の中に、治安上の懸念が生じる可能性があるとして、入国時の確認を厳格化しています。
同局は12月11日、スワンナプーム空港、ドンムアン空港、チェンマイ空港、プーケット空港、ハートヤイ空港の5空港にある入国管理部門の責任者を集め、対応方針について協議しました。審査強化の対象は、治安に影響を及ぼすおそれがある行動履歴を持つ可能性のある外国人で、特にノービザを利用して入国する一部の外国人について重点的な確認を行っています。
入国管理局によると、12月初旬から13日までの間に、合計185人の外国人の入国を認めなかったということです。
一方で、同局は観光目的で正当に入国する外国人全体への影響を最小限に抑える方針も示しています。治安関連機関と連携し、具体的な情報に基づいた審査を行うことで、一般の旅行者に過度な影響が及ばないよう配慮するとしています。
現在、タイへの入国者数は1日あたり約7万5,000人から8万人に上り、入国審査官1人あたりのパスポート確認時間は平均45秒程度とされています。審査強化により、特に混雑時間帯のスワンナプーム空港では入国審査の待ち時間が通常より長くなる可能性がありますが、最大でもおよそ40分以内に収まる見込みだとしています。
なお、今回の措置は外国人の入国審査を対象としたもので、タイ国民の出入国には影響しないとしています。