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タイという異国の地で暮らしていると、キャリアの転換やビジネスの立ち上げ、言語の壁など、日常的に「予期せぬトラブル」や「挑戦に伴う失敗」に直面します。多くの人は一度の挫折で自信を失ったり、失敗を恐れて安全圏に留まり続けたりしてしまいがちです。しかし、激動の海外生活やキャリアを切り拓く人たちと、立ち止まってしまう人の決定的な違いはどこにあるのでしょうか。今回はタイで独自の人生哲学を発信する「変人ポー」氏に、挑戦への恐怖を根本から消し去り、人生の質を変える「失敗の正しい捉え方」についてじっくり伺いました。(インタビュアー:梅田隼人)
梅田: ポーさん、前回までは「失敗への対処方法」として人間のタイプを4つに分けてお話しいただきましたよね。「失敗を恐れて行動すら起こせない人」「一度の失敗でポッキリ折れて投げ出す人」「プライドの鎧で事実から目をそらす人」、そして「『まあ、いっか!』で何も学ばないただの楽観主義者や無気力・無関心な人」。これらに心当たりのある読者も多かったはずです。
変人ポー: たった一度のミスで「もう全部ダメだ……」と世界の終わりのように落ち込んだり、周りの目が気になって一歩も踏み出せなかったりした経験は、誰にだって一度や二度はあるはずです。今回の話は、そんな心を内側から支える「鉄骨」になるはずですよ。いよいよ最後の5つめ、私たちが目指したらいい究極の姿をお話しします。これを知れば、辞書から「失敗」という二文字が消えてなくなるほどのインパクトがあります。
梅田: ぜひ教えてください。その目指すべき「5つめのタイプ」とは一体どういう人たちなんですか?
変人ポー: それは「失敗を正しく認識し、それを活かす人」です。この人たちは、もう次元が違います。「失敗は成功のもと」という言葉を知識として知っているだけでなく、身体や細胞の隅々にまでその真理が染み渡っているんです。避けるべき障害物ではなく、自ら飛び込んでいくような「チャンスの泉」なんですよ。
梅田: チャンスの泉、ですか。4つめの「なんとかなるさ」という楽観主義とは何が違うのでしょう?
変人ポー: 彼らは失敗という現象を極めて冷静に、そして正しく認識しています。彼らの辞書では、「失敗」という単語はとっくに「実験」や「検証」、あるいは「学習」という言葉に書き換えられているんです。「失敗したときこそ、人は最も多くのことを学び、最も大きく成長できる」と経験から知っている。だから「どんどん行動して、どんどん失敗したい」と本気で考えるような、凡人から見ればドMにしか見えない人もいます。彼らにとって、それはもはや世間が呼ぶところの“失敗”という概念ですらなくなっているんです。
梅田: 完全に失敗を味方につけているわけですね。でも、ポーさん自身も最初からそうだったんですか?
変人ポー: いえ、白状すると、かつての私はこの4つのダメなタイプをすべてコンプリートした、いわば「失敗のグランドスラム」を達成した男でした。特に4番目のただの楽観主義者だった期間は長かったですし、失敗したら三日三晩落ち込んで枕を濡らし、飲めないウイスキーをストレートで飲んでは吐く……なんてこともありました。今思うと笑えますが、当時は本気でこの世の終わりだと思っていましたね。
梅田: ポーさんにもそんな時期があったとは意外です。
変人ポー: でも、それでいいんです。そんなダサい自分や弱い自分を認め、「自分は今、このタイプだな」と現状を素直に受け入れることこそが、何より大事な自己分析であり変化への第一歩なんです。変人の私もそうやって少しずつ5番目の思考法を学んできたので、誰でも必ず変われますよ。
梅田: では、その「失敗を正しく認識する」というのは、具体的にはどういうことなのでしょうか?
変人ポー: 本質を突き詰めれば、答えは「失敗と正々堂々と向き合うこと」に尽きます。ここで面白い例えをすると、失敗って実は「心の筋トレ」にそっくりなんですよ。
梅田: 心の筋トレ、ですか?
変人ポー: 初めてジムに行った日のことを思い出してみてください。周りはムキムキばかりで自分はひ弱に見え、少し恥ずかしい。いきなり100キロのバーベルを持ち上げる人はいなくて、まずはなんとか持ち上げられる軽い重量から始めますよね。負荷によって筋肉の繊維は一度傷つきますが、栄養と休息によって修復される過程で以前より強く、太くなる。いわゆる「超回復」です。トレーニング翌日の筋肉痛は「効いてる証拠」であり、筋肉が成長しているサインですよね。
梅田: はい、確かにそうですね。
変人ポー: 失敗も全く同じです。少しだけ負荷のかかる小さな挑戦をして、そこで味わう悔しさや恥ずかしさ、自己嫌悪といったネガティブな感情は、いわば「心の筋肉痛」なんです。痛いけれど、間違いなく心が成長している証拠。そこから「次はどうしようか」と考えて立ち直ることで、心は以前より確実に強くしなやかになる。これが「心の超回復」です。一度100キロのバーベルを上げるような大失敗を経験しておけば、次に10キロくらいの失敗が来ても「ああ、この重さね。もう心の筋肉がついてるから大丈夫」と冷静に対処できるようになります。
梅田: なるほど。逆に、失敗を避け続けてしまうとどうなるんでしょう?
変人ポー: 本当に恐ろしいのは、失敗を恐れて何の負荷もかけず、心の筋肉が全くないヒョロヒョロの状態で大人になってしまうことです。そんなか弱い心で、いきなり「リストラ」や「離婚」「大切な人との別れ」といった人生の150キロのバーベルがドーンと落ちてきたら、心が潰れて再起不能になってしまうかもしれない。だから失敗はどんどんした方がいい。心のジムで軽いウェイトから挑戦して、心の筋肉をどんどんいじめてあげた方がいいんです。すべての失敗は、人を強くし、成功するための最高のトレーニングメニューなんですよ。
梅田: 失敗そのものがトレーニングメニューなんですね。
変人ポー: 世の中には「神様は成功にふさわしいか事前にテストしている」「天は乗り越えられない試練は与えない」「失敗から何も学ばないことこそが唯一の失敗だ」といった言葉がありますが、言っていることはすべて同じで、要は「失敗は成功へのプロセスに過ぎない」ということです。そう考えると、「失敗を恐れない方法」というテクニックを探すこと自体がズレていて、本質はその人の「考え方」、つまりマインドセットの問題なんです。
梅田: では、マインドを変えるための、象徴的な視点はありますか?
変人ポー: 赤ちゃんがつかまり立ちをして、よろよろと一歩を踏み出してペチャッと尻もちをつく場面を想像してみてください。それを見て「あーあ、また失敗した。この子はダメだ」なんて思う親はいませんよね。赤ちゃん自身も「もう二度と立ってたまるか!歩くなんてコスパが悪い!」と泣き叫んで諦めたりはしない。キョトンとした顔をして、また何事もなかったかのようにテーブルやソファに手を伸ばして立ち上がろうとします。
梅田: ええ、自然と何度も繰り返しますね。
変人ポー: 赤ちゃんは転ぶたびに、「この角度で体重をかけるとバランスを崩すんだな」「足の裏のここに力を入れると安定するのか」と、無意識のうちに身体で膨大なデータを収集しているんです。大人から見れば「失敗」に見えても、赤ちゃんにとっては歩くための最適なバランスを身体にインストールする「必要不可欠なデータ収集」なんです。いま抱えているその失敗は、本当に二度と立ち上がれない致命的な失敗ですか?それとも赤ちゃんが尻もちをついた程度のデータ収集ですか?ほとんどは後者のはずなんですよ。
梅田: 確かに、大半の失敗は次へのデータに過ぎないですね。最後に、読者が明日から実践できるアクションがあれば教えてください。
変人ポー: 失敗は人生の終わりを告げる終着駅ではなく、成功へと導くコンパスであり、心を強く賢くしてくれる最高のトレーニングです。明日から何か失敗したり「やっちゃったな」と思うことがあったら、落ち込むのではなくニヤッと笑って、心の中や小さな声でこう呟いてみてください。「よし、これでまた心の筋肉がついた!」と。
梅田: 「心の筋肉がついた」、シンプルで良いですね!
変人ポー: レベルアップみたいにゲーム感覚・筋トレ感覚で捉えてみる。それだけで世界の見え方は変わり、失敗への恐怖心は和らいでいきます。失敗を恐れるだけの人生から、失敗を味わい成長を楽しむ人生へシフトしていきましょう。

<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!


『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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