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第10回 「ルークトゥン・タイランド!」 そむちゃい吉田さん

2015年9月23日 配信

第10回 「ルークトゥン・タイランド!」 そむちゃい吉田さん

ルークトゥン・タイランド! http://loogthungthai.blog34.fc2.com/

  タイにはルークトゥンという独特の音楽ジャンルがある。タイに住んでいる人や、旅行で何度か訪れている人なら、テレビから流れる演歌のような、民謡のような、ポップスのような・・・どこか懐かしい歌を歌う歌手たちに「もしかして、あの人たち?」と気が付くことも多いだろう。
  そむちゃい吉田さんは、このルークトゥンというタイの音楽ジャンルに、タイ人が驚愕するような知識と、愛を持っている人だ。そのため、タイのメディアで取り上げられることも多い。
  ルークトゥン歌手との交流も幅広く、ブログを読んでいるだけでルークトゥンの奥深い世界に連れて行ってくれる、そむちゃい吉田さん。以前から知りたかった「ずばりルークトゥンとは?」という個人的な疑問も含めて、わくわくしながら質問させていただいた。

Q まず名前がそむちゃい吉田さん、ということでいきなりタイ風のお名前ですが、ご自分でつけたのですか?

  タイが好きになってから東京で知合ったタイ人に付けられました。知らないうちにこう呼ばれるようになっていて、理由を聞いても「あなたはそういう人だから」とだけ言われ、あまりにありふれた名前だったので、初めは嫌いでした。でも、タイに住むようになってから、意味が勝利する男とか優れた人物ということを知り、以降使っています。ペンネームとして使うようになったのは、音楽プロデューサー久保田麻琴氏がBlueAsiaのアルバム「ホテルバンコク」作成の際にライナーノーツに使う名前として推してくれた事がきっかけです。その時は断ってしまったので、今でも本名がクレジットされています。

Q ソムチャイ吉田さんはタイに住むまではどんなことをしていたのですか?

  色々な仕事をしました。というか、初めはミュージシャンになりたくて楽器屋で働き、ペンションに何年も住み込みで働いて、オフシーズンにはこれまた色々な仕事をしました。パソコンの販売や今で言う派遣社員もやりましたし、ダムの工事現場で働いた事やタクシードライバーとして働いたこともあります。

Q タイに住もうと思ったきっかけは何だったのですか?

  ペンションで仕事していて、自分もやりたいなと思ったのですがとても資金的に無理だと思っていたころに、海外に出るようになって、タイに来たんです。とても気に入ったのと、当時毎日フライトがあったので、他の国よりも来やすかったんです。そのうちに言葉も覚えました。1999年初頭に知り合いがバンコクに小さな会社を作るんだけど、タイ語が出来るんだから行って見ないかと誘われたのが、住む事になったきっかけです。

Q ルークトゥンを知らない人のために、ルークトゥンとはなんぞや?を、教えいただけますか?

  ひと言でいうと「歌謡曲」です。日本の昭和の時代、歌謡曲って様々なスタイルで色々な音楽がありました。江利ちえみは古すぎますが、キャンディーズやピンクレディー、おニャン子クラブや松田聖子。そしてあの当時は演歌も歌謡曲の中にありました。歌謡大賞という番組は、演歌歌手が大賞を取る年もあれば、アイドルが取った年もあった。つまり、ジャズやブルーズから演歌、ポップス、果てはロックまで、何でもありの音楽がルークトゥンです。

Q ルークトゥンと出合った時のエピソードをお聞かせください。

  初めて聞いたのはいつだったかは忘れちゃいました。ルークトゥンだと意識してから衝撃的に思ったのは、チンタラーという歌手のコンサートを初めて見た時に、ステージ上から観客の差し出す花束やチップを受け取るのに歌いながら屈んでも、音がぶれないこと。さらにその状態で歌いながらサインまでする。それでも音がぶれなかった。まだタイポップスしか聞いてなくて、ライブもそういうものにしか行っていなかったので、音程が不安定なタイの歌手に辟易としていたので、とても衝撃的でしたね。ただ、最近の歌手にはそこまで衝撃的な人は減ってきていますし、チンタラー本人も衰えを感じますが・・・。

Q ここまでルークトゥンはまった理由はなんだと思いますか?

  ひとつには、言葉を覚えようとしていた時に様々な生活に密着した言葉が出て来るという、勉強素材としての面白さがありましたかね。残念ながら、今のルークトゥンの歌詞には、この生活感とか泥臭さが無くなってきていますが。
  ふたつ目は、元々音楽をやっていたこともあって、ライブで安心して聴いていられたこと。ポップス歌手にも上手い人はいますが、あまりライブがなかったし、あっても値段が高かったり。それに対してルークトゥンは無料のコンサートもあるし、値段は高くても100Bくらい。それで上手い歌手の歌を聞けるんですから、超コストパフォーマンス高いですよ。

Q これだけルークトゥン歌手について知識がある人は、タイ人でもコアなファンだと思うのですが、どのように知識を深めていったのですか?

  特にどうやってということはないです。ただ、ホームページをはじめた頃から、まずはその歌手のプロフィールを追うことからはじめたので、今でも半分以上は歌手名鑑みたいになっています。ただし、わたしがいいなぁと思った歌手ばかりなので、かなり偏ってますよね。女性歌手が圧倒的に多いですし。

Q 初心者が入ルークトゥン入門編として聴くなら、どんな歌手がおすすめですか?

  今ならば、カテー(クラテー)やバイトゥーイ。そして二人も参加しているサモソンチミというユニット。彼女たちは完全にポップスしている曲も多いですから、一般に田舎臭いのが嫌いという人にもお勧めできますね。

Rsiamのルークトゥン歌手


รักนะ ฉึก ฉึก : กระแต อาร์ สยาม [Official MV]  クラテー・アールサヤーム


เช็ดแล้วทิ้ง(รกอก) ใบเตย อาร์ สยาม   バイトゥーイ・アールサヤーム


ไปน่ารักไกลๆหน่อย สโมสรชิมิ3 サモソンチミ

 

Q そむちゃい吉田さんが好きなルークトゥン歌手を教えてください。

  今は特に一番という歌手はいないのですが、時々ライブで聴いてゾクゾクっとさせてくれる歌手がいます。
最近ではイム・スティダーとウンクワン・ワランヤー。イムはブログでも報告したように昨年大プッシュして、タイ人もまだ知らない人が多いのに、ルークトゥン好きな日本人の間ではすっかり有名になってしまいました。まだ19歳なんですが、透き通った声で癒されますよ。
  ウンクワンも生歌を聴いてゾクゾクッとしたんですが、どんなタイプの歌を歌っても上手い。彼女もまだ20歳でこれからが有望な歌手です。あ、二人とももちろんかわいいですよ。


[MV]ไม่เคยไม่คิดถึง – ยิ้ม สุทธิดา イム・スティダー  

Q 私も以前からルークトゥンのライブに行ってみたいのですが、どのように情報を仕入れていますか?

 今はRサヤームという会社が定期的にスケジュールをアップ(R-siam Concert)してくれるので、まずそれをチェック。それからFacebookで歌手の情報を追いかけたり、タイ人から連絡が来たりですね。残念ながら、ルークトゥンに関する情報はネットでも印刷物でもタイ語のものしかまだありません。

Q 以前から疑問なんですが、モーラムとルークトゥンの違いを教えてください。

  ルークトゥンは先ほども述べたように、何でもありの歌謡曲です。歌詞も標準語だけでなく、北部方言、イサーン語、南部方言の歌もあります。中には音楽的にモーラムっぽいのもあります。
  対して、モーラムはまずイサーン語で歌われていること、伝統楽器が使われていることが前提になっています。ただし、元々伝統音楽だったモーラムも、今わたしたちが耳にするのは、モーラムっぽいルークトゥンというのがほとんどです。

Q ルークトゥンだけにしぼったブログは更新も大変だと思うのですが、続けられるモチベーションはどこから湧いてくるのですか?

  時々モチベーション無くしてますよ(爆笑)。 書きたい時にマイペースで書く。休む事もありますし、止めたと決める必要も無い。そんな感じで、言ってみればダラダラと続けてます。
  まぁ、次々に上手でかわいい歌手が出来てきますから、それが一番のモチベーションになりますかね。

Q ルークトゥン好きの日本人の方も結構いらっしゃるみたいですが交流したりしていますか?またその中に、この人はすごいな!と思った人はいますか?

  よく会ってますよ。日本からいらした時に一緒にライブに行ってますし。事前に情報を集めて、限られた滞在日数の中で出来る限り充実して欲しいと思ってお手伝いしています。
  凄いと思っている人は二人いますね。今は帰国されてしまいましたが、ダコログでルークトゥンのコンサートレポートのブログを書いているKenchanさん。それからチャイヨー・プレーンタイというブログのトミーさん。
  Kenchanさんは、わたしが(ブログの前に)ホームページを開設した頃から聞き始めたそうですが、今では歌手のプロフィールなどは私よりも詳しくご存知です。トミーさんは、とにかくヒマさえあればライブに行く人。Kanchanさんもコンサートレポートが1000回というとんでもない人なのですが、トミーさんが抜くのは間違いないでしょうね。

Q ブログをやっていてよかったと思うこと、逆に困った事など、ブログ上でのエピソードを教えてください。

  困った事は、ほとんどないのですが、一度だけご自身の知識を、それも間違っているのに、こちらの説明も聞こうともしないで、言いたい放題書かれた時でしょうかね。ほとんど、嫌がらせでしたね。少し、残念なのはわたしがこういうブログをやっている事で、まるで遊びほうけているかのように思われてしまっているようです。
  でも、上述のKenchanさんやトミーさんのようにわたしのを見て、ハマって理解してくれた人がいること。他にも今はたくさんいますし、ブログ見て毎月のように誰かが訪ねて来てくれるのは、何よりも嬉しいですし、最高のモチベーションになっています。

  ルークトゥンとは何でもアリの歌謡曲、と教えてくれた、そむちゃい吉田さん。確かにルークトゥンは、タイの田舎を思わせる曲から、ポップスとの境目が見当たらない曲もあるし、華やかなダンサーと共に繰り広げられるレビューショーのようなステージが自慢の歌手がいれば、ロックバンドを従えた歌手、アイドルのようにキュートな歌手も存在する。ルークトゥンというジャンルの不思議がわかって嬉しく思った取材となった。
  ますます進化と多様化を見せていくであろうルークトゥンの魅力を、多くの人々に発信し続けていただきたい。

(2013年4月29日掲載)