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第2回 「タイ大好き!」 よっしぃ(吉田彩緒莉)さん

2015年9月23日 配信

第2回 「タイ大好き!」 よっしぃ(吉田彩緒莉)さん

タイ大好き! http://plaza.rakuten.co.jp/gogoyosee/

  当サイトのコラム「こちとら自腹!タイのホテル滞在記」を連載しているよっしぃこと、ライター吉田彩緒莉さんのブログ。 お酒が大好きで、タイでガブ飲み、お肉が大好きでイサーン食堂でガイヤーンを食べまくる豪快な日記があるかと思えば、女性らしく素敵なホテルを細やく紹介したり、他にも熱すぎるタイへの思いを切々と語ったりと、タイ好きにはなかなか読みごたえのある日記が続く。それぞれのカテゴリーをクリックすると、ガイドブックのように行きたい場所が探せることもあり、タイ旅行を考えている人には非常にありがたい存在。コストパフォーマンスを一番に考えた安くお酒を飲めるお店についてや、執念を感じさせるホテルの探し具合は、経済観念の強い女性ならでは?
  「タイ」という側面を外すと激しいボケつっこみを一人で繰り返すテンションの高い独特な文章で思わず「ぷっ」と吹き出してしまう。かなり特異なキャラクターにもお見受けするが、さて、どんな人なのだろう。

Q よっしぃさんがタイを最初に訪れることになったきっかけは?

  27歳で初めてタイ旅行。当時は音楽事務所でライターの仕事をしていて、ものすごく楽しかったんですけど、泣くほど給料が安かったんです。こんな貧乏人でも素敵なホテルで乙女旅行ができる国はないかしらー?って探していたんですよね。それがバンコクでした。確かバンコクのシェラトングランデに泊まるANAのツアーです。

Q 当サイトのコラムでもホテルへのこだわりを感じますが、最初から良いホテルに泊まりたかったんですか?

  家族が多くて自分の部屋がなかったんですよ。そのせいか昔から素敵な部屋やホテルには憧れが強かったんですよね。でも常に貧乏なので、安く良いホテルに泊まる、安いのに実は良いホテルだ、っていうホテルを探すことに燃えています(笑)。

Q 初めてのタイの印象はいかがでしたか?

  ブログのあいさつにも書かせていただいているのですが、バンコクはまるでおもちゃ箱をひっくり返したみたいでした。最先端のインテリジェンスビルの下に、屋台の煙、鈴なりに人が乗っているバス、バイクタクシー、歓楽街のピンクのネオン。今のバンコクって随分きれいになってきましたけど、当時はもっと「混沌」という言葉が合う町でした。ナナの歓楽街を見物していたら2メートル近くあるオカマさんに「ウエルカム・バンコク!」って風船を渡されたんですよ。映画の「ブレードランナー」みたいだなって、ものすごい衝撃を受けました。   韓国やアメリカみたいに、発展度合いや雰囲気もそんなに日本と変わらない所しか旅をしたことがなかったんで、その国を見てもっと知りたい、何なんだここは?って衝撃を受けたのは初めてでしたね。

Q 最初からタイを好きになったのですか?

  英語もタイ語もしゃべれないのに、あまりにもタイの人が優しくて、バンコクの雰囲気にもすっかり魅せられてしまいました。帰国する日、帰りたくなくてホテルのフロントで号泣しちゃったんですよね。タイ人ガイドさんはおろおろするし、ホテルの人がすっ飛んできて「どうしたんだ!?」って聞かれました。帰りたくないって言ったら、大爆笑されましたね。でも何人かで集まってくれて「また帰っておいで!」って言われて、よぉし帰ってくるぞ!って思いましたよ。本当に好きになりました。

Q 短期間住むことになったきっかけは何ですか?

  気がついたら30回通っていたので、一度住まないと気が収まらないって思ったんです。毎日タイ語学校に通って、バンコクで某フリーぺーパーのサイトのライティングのお手伝いをしたり。本当に毎日が楽しくて楽しくて。これでタイ好きが少しは鎮まると思ったけれど、タイ語を覚えるとタイにいることがもっと楽になるし、人とのコミュニケーションもどんどんとれる。タイ好きが余計加速しました。

Q ブログを始めようと思ったのはなぜですか?

  最初はタイ好きの友達を探すために始めました。でもタイが好きな人たちと接して思ったんです。タイって懐が深いので、色々な人がタイを好きになる。タイを好きな人は必ずしも全員が合う人ではない、ということ。それがわかってからは最近は交流には使っていないです。単にタイへの自分の思いだったり、タイの自分が思う良い所、素敵な所、見つけた所を発信していこうと思っています。

Q ブログをやめたくなったことはありますか?

  ものすごく落ち込んでいる時は、何も書きたくないって思います。仕事でも文章を書いているので、いやだ!今日は何も書きたくない!っていうくらい脳が疲れていることがあるんです。不規則なので徹夜が続く時も書けないですね。こう見えて実はすごくデリケートで、インターネット恐怖症なんです。苦手だとわかっているのに連絡が取りやすいから入ろうよ!って誘われたFacebookをやめたばかりなんですよ。めちゃくちゃ辛くて落ち込んで毎晩泣いている時に、「いいね!」ボタンを押さなきゃいけないのか?とか、自分のところに何か書いてもらったから、何かを書いている友達全員にコメントをしなくちゃいけないのかな?っていうプレッシャーに押しつぶされそうになりまして(笑)。Facebookでつながっていて適当に「いいね」を押していれば友達で、そうでなければ友達ではないような世界になりつつあるように思えて、インターネットにかかわること自体が本当に恐い。本当はそこまで気にしなくていいらしいんですが、気になるくらい繊細です(笑)。それでもブログだけは続けられたのは、つながっている人すべてに気を遣わなくていいこと。そして、元気がない時に誰の「いいね!」も気にすることなく、タイの素敵なことや、タイへの思いを書いて自分が元気になれるからですかね。

Q 実際ブログを休んだこともありましたよね。

  あります。東日本大震災の時にショックで肺塞栓になって、東京にいながら心肺停止で病院に運ばれて1か月入院していたんです。心肺停止していたのがなんと20分で、これって死んでいるはずの数字なんです。生還率5パーセント以下なんですよね。おまけにどこにも麻痺が残らないことはかずないのに、どこにも麻痺が残っていないのです。医者に奇跡だって言われたので奇跡なんだと思います。強いて言えば震災前の3日間の記憶が飛んでしまったこと。友達と一緒にこの間、津波で日本で打ち切られた映画「ヒアアフター」を見に行っていたらしく、理由は「どうもプーケットと思える津波の話が入っている」ということだったようで、虫の知らせって本当にあるんだなって思いました。実家は震災で半壊、町は津波でやられて、原発からも近い距離、さらに長女の私が東京で心肺停止と・・・うちの一家にとっては大事件だったんですよね。退院して書き始めましたが、しばらくはさすがにペースは戻らなかったです。

Q タイの一番好きな所はどんな所ですか?

  仕事や私生活でも頼まれたことを自分の限界までやってしまい、倒れたり、期待に応えようとして空回りしてしまうんですよ。初めてタイを訪れた時にも、とても仕事で疲れていた時でした。タイ人の屈託のない明るさや、いい加減な所を見たら、マンガみたいで、まるで「そんなに頑張らなくてもいいんだよ」って言われたような気がしました。今も疲れ果てて、へとへとになってタイに行くと、すっ、と何かが入ってくるような気がします。タイに住むことも考えましたが、今は考えていません。私にとっては最高の「逃げ場」として存在していてほしいし、いつでも逃げられる隠れ家でいてほしいです。

Q タイで過ごした中で、印象に残っていることはなんですか?

  あっ、これすごく不思議なことなんですけど、実は私、ものすごくバンコクでタクシー運が良いみたいなんです。 タイ在住の友達にも、タイ人の友達にも、「タイのタクシーの運ちゃんは面白い!」って言えるのはすごくラッキーだねって言われました。
  一度朝4時に恐い運転手さんにあたって、「あっ!やばそう!」と思って降りたんですが、35回タイに通って、タクシーには恐らく何百回って乗っているんですけど、嫌な思いはこれ1回だけでした。その時でさえ、夜中にタクシーから降りた私を目撃して、拾ってくれた運ちゃんがめちゃくちゃいいおとっあんで「気をつけなさいよー、良い人ばかりじゃないよー。」って、やさしくお説教してくれました。

Q タイで深夜のタクシーに女性一人で乗るのは本当に危ないですよ。

  はい。反省しています。でも、ついつい酒を飲むと忘れて一人で深夜に乗ってしまいまして・・・。タイ人の友達やタイ語学校の先生にも怒られました。

Q バンコクの運転手さんの中には悪い人もいるようですからね。

  そうなんですってね。飛行場からのパブリックタクシーでさえ、結構悪く言われているんですけど、ドムアン空港時代から、タクシーの運転手さんには嫌なぼられ方したことないし、スワンナプームになってからは、「いやー、すごくタクシーの運ちゃんの質が向上してるよねー!」なんて言ったら「そんなことないよー。どういうところが?」って質問されました。

Q 良い運転手さんっていうのはどんな人たちだったんですか?

  スワンナプームからパブリックタクシー乗り場で拾ったおじいちゃんが、苦労人だったんですよ。自分はバンコク、奥さんは実家で二人で働きながら。娘さん二人をコーンケン大学に出したって言う人でした。高速も使わないし、空港からタクシーに乗るときに必ず払わなきゃいけない50バーツも受取ろうとしないんです。感動したのでホアヒンまでの片道をお願いしたら2300バーツって言われて、タイ人の友達でも値切りに値切って2500バーツだったらしいので、即決しました。旅行代理店だと4000バーツくらいていたので、旅行者にもタイ人にも誠実に生きている方なんだなあとほろりとしましたよ。当日待ち合わせの友人のコンドの前に10分前に来て車を点検していました。かっこいいおじいちゃんです。
  それから、偶然同じ運ちゃんのタクシーを4回拾ったこともあります。2回は泊まっているホテル前からだったので縄張りだったんでしょうけど、3回目は、本当に偶然に全然違う地区で拾いました。もう1回は、数年後にまたまた全く違う場所で拾って、とにかくものすごく親切できちんとした人だったのと、かわいい奥さん、お子さんの写真を同じ場所に貼っていたので気づいたんですよね。確かその時、彼は新婚で、息子さんや奥さんの話を楽しそうにしてくれたんですよ。3回目までは運ちゃんが気が付きましたが、4回目の時は私が気が付いて、「運ちゃん、この車、私4回目だよ!」って言ったら、運ちゃんも「あれ?あっ!?○○ホテルに泊まっていた人?」って覚えていました。3回乗せた時にも「すげー!」って叫んでいたので覚えていたみたいです。4回目のその時は「アメージング!」って何度も叫んで、「タイ人のお客さんでもさんでも2回連続で同じ人を乗せたことがない」って興奮していました(笑)。
  8年間沼津で働いていたっていう運ちゃんなんか、1バーツ単位でお釣りを返そうとするし、焼きたてのおやつを買ったばかりの運ちゃんを拾ったら半分くれたり、深夜に間違った道に行こうとして「運ちゃん間違ってるよ」と、言ったら、「僕が間違ったから料金はもらえません」と言ってホテルまでちゃんと送り届けてくれた上に料金をもらわなかったり。
  イカ釣り漁師の息子のダムさんっていう運ちゃんは、同い年だと分かった瞬間「友達だね!」って言って渋滞していて全く進まない時に「よぉし、これ以上払わなくていいぞ」って70バーツでメーター止めちゃったんですよ。ホテルまでその後30分かかったから、なんだか申し訳なくて多めに払おうとしたら「友達だからいらねーよ!」って笑顔で走り去っていきました。翌日からラヨーンに里帰りするって言ってたんですけどね。
  あー、他にも沢山、味のあるいい人がいるんですよぉ。でも・・・不真面目な運ちゃんのせいで、運ちゃんたちが「タイのタクシーの運ちゃんは悪名高い」の一言で片づけられているのがかわいそうです。
  そういえば・・・良い人なんだかどうだかわからないけど、ずっとカラバオの歌を歌い続けてくれたおじちゃんとか、バードのCDがあったからかけてもらったら、やっぱり歌い出して、ホテル通り過ぎちゃったりとか、歌が好きな人いっぱいいたなあ。華人の運ちゃんとはテレサ・テン合唱しましたよ。

Q ・・・。

タイの事を書くことで元気になれる、というよっしぃさん。死にかけても死なない不死身のパワーは恐るべし。これからも独特な文章でタイの面白スポットを紹介し続けていただきたい。

(2013年3月29日掲載)

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