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第9回 「バンコク竹亭日記」 橋本修一さん

2015年9月23日 配信

第9回 「バンコク竹亭日記」 橋本修一さん

バンコク竹亭日記 http://plaza.rakuten.co.jp/taketei/

  タイ在住の方のブログは数あれど、毎日、こつこつと日々のタイの情報を教えてくれるブログは少ない。もちろん、毎日のニュースをそのまま引用して紹介してくれるブログもあるにはあるが、じっくり読みたいブログの良さは、その人の言葉や人となりが出ていることではないだろうか。
  バンコクで日本料理屋「竹亭」を営む橋本さんのブログは、緊急事態が起きない限り、毎日更新。内容は、タイのびっくりニュース、バンコクでの活気ある屋台グルメ紹介、ほっとするようなバンコクの街の風景、家族で過ごす穏やかな時間など、橋本さんの優しく真面目なお人柄やタイへの愛がにじみ出ている。
  さて、バンコクに根を張り、家族と共に生きる橋本さんとは、いかなる人物か?そして、彼はなぜ、バンコクに住み、毎日ブログを更新するようになったのだろうか?

Q 橋本さんがバンコクにやって来たのは、どんなきっかけだったのですか?

  私が初めてバンコクに来たのは20歳の時でした。生まれて初めての海外旅行でインドに行く途中のトランジットでした。初めての海外がバンコクだった訳ですが、なぜかこの街に懐かしい思いを感じましてね。まるで以前に居たことがあるような。
  見るもの聞くもの食べる物、全てが初体験だったのに楽しかった。それ以来、インドに行くたびにバンコクに寄るようになり、ゲストハウスの女の子に恋もしたりして、そのうち、旅人として通り過ぎるだけでなくここに住んでこの国にもっと深く入り込みたいと思うようになりました。

Q バンコクに住むきっかけは何だったのでしょうか?

  24歳の頃、東京で働きながらタイ語を勉強している時に、いろいろな縁でドゥシタニホテル「将軍」レストランの社長の姪と知り合いました。その時、たまたま私がホテルで働いていたこともあり将軍の社長を紹介してもらって就職が決まりました。タイに住むという夢が現実となったわけです。
  ちなみに「将軍」でお世話になった11年間は、私の唯一の正社員経験です。

Q 日本に帰りたいと思ったことはありますか?

 タイで働いていて「もう嫌だ。日本に帰りたい」と思ったことは何百回もあります。 でも、もし日本に帰っても必ずタイが恋しくなって戻りたくなる自分をわかっていました。

Q お店を開くまでのエピソードを教えてください。

  レストラン業は、自分にとってきついけどとても楽しい仕事です。この仕事を天職だと思ったので、雇われではなくいつか自分の店を持ちたいと思うのはこの仕事が好きな者の自然な気持ちだと思います。そして、2000年初頭にずっと探していた物件がカオサンに見つかったことをきっかけに思い切って退職して独立しました。
  ところでその時初めて知ったのですが、こういう時って「追い風」が吹くんです。物でも人でも必要なものが向こうから次々と現れてくれる感じで、手探りの独立開店作業を乗り越えることが出来ました。本当の意味で大変だったのはそれからでしたが。(笑)

Q オープンした時は嬉しかったでしょうね。

 もちろん嬉しかったですが、それ以上にこれからちゃんとやっていけるかという不安と期待でいっぱいでした。ちなみにオープン2日目のお客さん数は7人で売り上げは2000バーツちょっと。これが最低記録です。あの時の帰り道の両足の重さは忘れられません。

Q ブログに登場していたのですが、奥様とはどんなきっかけで知り合ったのですか?

  なんだか照れくさいですね。彼女はカオサンで小さな旅行代理店を経営しているのですが、彼女のお客に竹亭の常連でもあるアメリカ人カップルがいまして、彼女を引き合わせてくれました。

Q タイの好きな側面、苦手な側面はどこですか?

  好きな側面ですか。そうですね。 やっぱりおおらかで人懐っこいタイ人の性格でしょう。寒いのが苦手なので暑い気候も大好きです。苦手な側面はまず交通渋滞、そして不効率的なお役所仕事。

Q タイに住んで、良かったこと、逆に苦労したことは何でしょうか?

  そうですねえ。良かったことはたくさんありすぎて逆に答えにくいんですが、初めて来た時にいつか住みたいと思った国で本当に暮らせて、しかも妻と出会い子どもにも恵まれて本当にラッキーです。親しみやすい性格のタイ人も大好きですし、バンコクでは世界中の美味しい料理が日本より手軽に楽しめます。
  苦労というのは基本的にやりたいことをやって生きているのであまり無いのですが、25歳の時にここで働きはじめたばかりの頃、周りが目上の方ばかりで愚痴をこぼしたり泣き言を言える友人がいなかったのが辛かったです。
  当時は今と違って20代で働きに来る日本人は本当に少なくて、しんどくても一人で耐えて折り合いをつけていくしかない。孤独をたっぷり味わいました。 でも、その時学んだことがたくさんあるから、今の自分があるとも言えます。 だから、そういう苦労はとても貴重な経験でした。ちなみに当時は、仕事が終わるとストレス解消にナナとかカウボーイとかを飲み歩いてばかりいました。バード・トンチャイの「クーカム」が大ヒットしている時で、何処へ行っても「コボリ、コボリ」とちやほやされたのは楽しい思い出でもあります。アンスマリンは見つかりませんでしたが。(笑) (参照 クーカム-タイ人が愛してやまない「クーカム」から、タイと日本の歴史を知る

Q ブログにはランチや夜食のおいしそうな写真も取り上げられていますが、和食屋を営む橋本さんから見た、タイ料理の魅力とはどこでしょう。

タイ料理って、甘味、辛味、酸味、塩味、時に苦味など味のバラエティが豊富で飽きませんね。それに、こういう暑い気候の中で生活していますから、辛いものを身体が求める事もあると思います。ちなみに、トムヤムタレーが一番好きです。

Q お店にはタイ人も日本人も来るそうですが、それぞれ人気メニューも違うのでしょうか?

  タイ人のお客様は、449バーツの食べ放題に見える方が多いです。女の子でもびっくりする位たくさん召し上がります。タイ人は少食のイメージがあったけど完全に覆されました。
  日本人のお客様は、手頃な定食やつまみを注文されて軽く飲まれる方が多いです。

Q バンコク以外で、タイの好きな場所はどこですか?

  妻の実家のあるプラチュアップキリカンです。ホアヒンの先の静かな海辺の町です。

Q ブログを始めたきっかけはどんなことからだったのでしょうか?

  「平成進化論」というビジネス系メルマガに触発されて始めました。シーロム店を出店する頃から多忙になり更新が止まっていましたが、例の赤服デモ隊が暴れはじめた頃、その情報や見聞きしたことをブログに書いたら思わぬ反響を頂いて現在に至っています。

Q 毎日、よほどのことがなければ更新していらっしゃいますけど、正直大変ではないですか?

  はい。大変です。忙しくて深夜まで書く時間のない時もあるし、何を書こうか思いつかない時もあります。でも、そんな時に限って、お店に来てくださったお客さんが「いつも読んでますよ」と声をかけてくださるのです。
お陰様で止めるに止められません。(笑)

Q ブログのネタ探しはどんな時に考えるのですか?ネタが尽きてしまうことはありませんか?

  新聞を読んだりネットをしている時、街を歩いている時、食事をしている時などいつも頭の片隅でネタ探しを意識しています。ネタがなかなか見つからない時も、もちろんあります。そんな時は、肩の力を抜いて息を吐いて、視点を変えることにしています。
  たとえば、過去の出来事を思い出したりタイと日本の違いについて思ったりとかしていると、何となくその日のテーマを思いついたりします。

Q ブログを続けて良かったと思うこと、逆に困ったことはありますか?

  良かったことは、たくさんのブログの読者さんと知り合いになれたことです。なかには、実際にお会いして食事をしたりお酒を飲んだりすることもあり、いい友人が何人も出来ました。あ、それからブログを通じて日本のテレビやFM、週刊誌などから取材されたことも何度もありましたよ。
  困ったことは特に思いつかないですね。

Q 橋本さんにとってブログとはなんでしょうか?

  生活の一部で習慣です。1日でも書かないと、なんだか気分が悪いです。

Q これからもタイで頑張られると思うのですが将来の夢はなんですか?

  夢とはちょっと違うんですが、今7歳の娘の成長が一番楽しみです。この子にたくさんの愛情を注いで、彼女がやりたい事をしっかりサポートしてあげて、飛びっきりの女性に育てるのが親の責任だと思っています。そのためには、自分の仕事もしっかりして経済的にきちんと成功しなければなりません。

  「竹亭」は旅行者の喧騒渦巻くカオサンでスタート。そのため橋本さん自体、多くのバックパッカーに知られる人物でもある。現在はシーロムとバーンラックに店舗(2013年6月後半オープン予定)を構え、ますます頑張っている橋本さん。今の彼があるのは、タイに住み始めたころの苦労や様々な葛藤があるからこそ。“こういう時って「追い風」が吹くんです。”という言葉に、何か励まされたような気持になった。

(2013年4月23日掲載)