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NetJJ単独インタビュー~時空を超えた時代ロマンスで話題の2人は、どんな人?

2026年6月10日 配信

日本でシンガーデビューを果たしたNuNewを筆頭に、BLドラマで人気を得た俳優やボーイズグループが所属するタイのアーティスト集団・Domundi(DMD)。
昨年はタイフェスティバル大阪・関西2025に登場し、今年2026年5月10日(日)には第26回タイフェスティバル東京への初出演を果たした。



実はその前日、タイフェスティバル東京の初日である5月9日(土)に、バンコクでは大型イベント『OLYMPOP 2』が開催されていた。総勢180組以上のタイの有名アーティストが集結するタイ最大級のスポーツ&コンサートフェスティバルで、13時から23時までという長丁場。『OLYMPOP 2』にはDMDのメンバーも参加しており、タイフェスティバル東京を心待ちにしていたファンの間では「さすがにこのスケジュールでは、今回のタイフェスティバル東京の出演はないだろう」と囁かれていた。それだけに彼らの出演は大きなサプライズとなり、代々木公園のステージ前は、悲鳴に似た歓声が飛び交うほどの熱気に包まれたのだ。

そのDMDのメンバーの中に、現在Rakuten TVで配信中のBLドラマ『Love Upon a Time(ภพเธอ)』で主演を務める2人、NetJJの2人もいた。このドラマは、現代の大学生・ナクン(JJ)が400年前のアユタヤ王朝時代へタイムスリップし、ポップ(Net)と運命的に出会うタイムトラベル×歴史ロマンスだ。

昨年、別媒体でJJへの単独の取材をしたことがある筆者は、このドラマのアユタヤでの撮影が洪水で中断したエピソードなどを伺っていただけに、続報が気になっていた。今回はNetと共にタイフェスティバル東京に出演するという絶好の機会。
前日の大イベントの疲れが少し心配だったが、2人はとても明るく取材に応じてくれた。

過密スケジュールを物ともせず来日

――2人も含めて、今日来ているDMDの皆さん、よく日本に来てくれましたよね。昨日はタイの大イベント 『OLYMPOP 2』 が夜遅くまであったみたいですし、さすがに今回のタイフェスティバル東京には来ないのではないか?と思っていたのですが、皆さんが来日できたことに、ただただ、驚いています(笑)。

2人:あははは(笑)!

JJ:だって、日本に来れるのは本当に嬉しいことだから、頑張りましたよ。全然元気です!日本に到着したら美味しい和食が待ってると思うと、潜在能力がブーストしたというか(笑)。

Net:そうそう。美味しい和食とスイーツが待ってますからね。

――機内ではどれくらい眠れました?

JJ:だいたい2時間くらい(笑)。CAさんが起こしてくれて、美味しい和食を食べさせてもらったから、もうそれだけで元気を取り戻しました。

――昨年はタイフェスティバル大阪・関西、今年はタイフェスティバル東京と、タイフェスティバルに場所を変えて登場していますけど、感想はいかがですか?

JJ:大阪も東京もどちらも雰囲気が違うので、すごく楽しめました。どちらのファンもノリが良くてエキサイティングでしたね。でも東京のタイフェスは人が多くてびっくりしました。

試練を乗り越えて完成した『Love Upon a Time』

――2人とも今日はタイの民族衣装を着用していますけど、これは『Love Upon a Time』の衣装なのでしょうか?

Net:この衣装はシリーズで着用していたものとはまた違うんです。アユタヤ王朝時代のものでもなく「タイモダン」といって、現代風に伝統衣装をアレンジしたものです。

――日本の着物と同じで、民族衣装でも色々あるんですね。『Love Upon a Time』は洪水で一度撮影が止まったというお話を、以前JJさんに伺いました。放送する時期も延期になったりと、いろいろ苦労があったと思います。今無事にオンエアできている感想を聞かせてください。

Net:確かに天気には恵まれなかったですね。

JJ:(自分が話すという合図)洪水はもちろん大変だったんですけど、これは自分たちを成長させてくれる機会だったんだなーって、今は思っています。

――あれ?もしかしてJJさんのほうがトークが得意ですか?

2人:(爆笑)…。

Net:いや、そんなことはないんですけど(笑)。

JJ:なんか今日は自分の方がうまく話せるかなー、って思って(笑)。

――フォローし合っている感じがほほえましいですね(笑)。

『Love Upon a Time』が日本でオンエアされている感想は?

日本でもRakuten TVで『Love Upon a Time』がオンエアされています。より日本人にドラマを見てもらえる環境になったと思うんですが、感想は?

Net:とても嬉しいです。まだ日本には僕たちのことを知らない人がたくさんいると思うんです。全く知らない人たちが知ってくれる機会を得ることができたことが、率直に嬉しいです。フォローしてくれる人が増えれば、僕らも日本に来る機会が増えるから、これを機会にたくさんの方に見てほしいし、応援してほしいです。

JJ:『Love Upon a Time』が日本で放送されることって、タイのソフトパワーを知ってもらうきっかけになると思うんです。ドラマを見るとタイの美しい景色や、タイ料理や、タイの文化をたくさん知ってもらえるし、このドラマをきっかけにタイに興味を持ってほしい。
僕は昔、日本のアニメが大好きで、それがきっかけで日本を好きになったんですよ。僕たちのドラマを見てタイを大好きになってください。

2人がカップル役になったきっかけは?

――2人はカップル役として仕事をするようになって何年になりますか?

JJ:作品は『The Next Prince』からなので…2年です。

――以前別媒体でJJさんの取材をした際、Netさんから一緒に仕事をしないかと声をかけられて、DMDに加入したとお伺いしました。

JJ:(頷く)

――Netさんは、JJさんのどんなところが良いと思って、自分のパートナー役にと声をかけたんですか?

2人:…(笑)

Net:(JJをつつく)実は、他の俳優さんもWebで調査していたんですよ。僕は『Love Upon a Time』の原作を読んで、最適な人を探していたんですけど、(JJは)そのキャラクターにぴったりでした。Nong J(タイでは自分より年下の人を「Nong」と呼ぶ)のプロフィールの画像を見つけたとき、ビジュアルが良くて、とにかくかわいいなと思ったんです。

JJ:(笑)…。

Net:もう第一印象から。この人と組んでみたいな、多分一緒に仕事ができるんじゃないかな?って思いましたね。そのせいかな?初めてコミュニケーションを取ったときも、意見も考え方も同じでした。その後も何度か会って、お互い学び合いながら、一緒に仕事をしていくことを決めました。

――JJさんは一緒に仕事をすると決めたとき、どう思いました?

JJ:本当にこの機会を与えてくれて感謝しています。実は『Love Upon a Time』のプロジェクトは、莫大な費用がかかってるんですよ。
シリーズの主演というなかなかできない経験を与えてくれたことに感謝していますし、事務所の社長にも本当に感謝してます。

――なるほど。まずは『Love Upon a Time』あっての、JJさんというパートナー選びだったんですね。

日常生活の参考になりそう?許し合い、認めることが仲良くいられる秘訣

――2年間一緒にドラマを作り上げたり、こういったイベントに数多くともに出演しているわけなんですけど、仲良く仕事ができる秘訣って何ですか?

Net:ワオ(笑)!

JJ:僕たちは2年間いろいろ経験してきましたけど、僕はP’ Net( タイでは自分より年上の人を「ピー」と呼ぶ )に直してほしいと思うことはないかな。どっちかというとお互いを認め合うことの方が人間関係は良い方に働きます。だって、 誰も100%パーフェクトな人はいないんですよ。 だからお互いを認め合うことで、うまくやっていける…そう思います。

Net:基本的に僕らはちょっと嫌だなとか、これはこうした方が良いな、と思ったら何でも話すようにしているんです。どちらにも、良い所はたくさんあるけど、悪い所もあるでしょうね。
時には僕らの仕事って、誤解をされたり、気を付けないといけないことってあるんですよ。だから、良い方向にするにはこうした方が良いよって注意することはあります。「これは悪く見られちゃうんじゃないかなあ?」と思うことはアドバイスすることもあるし….。

JJ:僕、全然間違ってないよ(笑)。

一同:(爆笑)…。

――さっき、パーフェクトな人間はいないって…(笑)。

Net:今のは冗談だと思うんですけど(笑)直した方が良いところはちゃんと伝えます(笑)。僕も彼から言われて直すこともありますよ。そういうことをお互いを認め合って許し合っていくことで、うまく仕事を一緒にできるんだなあ、と思うんです。

実在しない場所や出来事をイメージしてリアルに演じる秘訣は?

――偶然かもしれませんけど『The Next Prince』は架空の国だし、『Love Upon a Time』は過去の場所で、現実味が持てない感覚だと思うんです。どうしたら観ている人にリアリティが感じられるように、演技ができるのでしょうか?

JJ: どちらのドラマもワークショップに参加しています。確かに『The Next Prince』の役を学ぶには、ファンタジーの国ということもあり、少し長くかかりましたね。
『Love Upon a Time』は歴史物語なので、話し方や身振り手振りの指導が中心でしたね。これは事務所がすごくサポートしてくれて、助かりました。こういったこともすべて、僕らがやり遂げてきたこと。だから本当に誇りに思います。

――日本にも古語があって古典という授業で習うんですけど、タイにも時代時代で異なる言葉があるんですね。日本の時代劇言葉みたいなものだと思うんですが、やはり難しいものですか?

Net:アユタヤ王朝の言葉は本当に難しいです。このドラマに取り組むためには、本当にそれが大変なことだったんですよ。実は僕は国語(タイ語)が得意じゃないんですけど、はっきり発音するという役だったので、まずタイ語も勉強しなおしました。その上でアユタヤ王朝時代の言葉を勉強するっていうことで、ますます難しく感じましたね。

JJ:僕は小さい頃から時代劇のドラマが好きだったんです。だからアユタヤ王朝時代の言葉には少し慣れているつもりでいたんですけど、監督が調べた現在のタイ語にはない単語を使う部分も多くて、それも勉強しないといけなかったんです。

――日本の時代ドラマにも言語から本格的なものがあれば、そこまで厳密ではないドラマもありますね。そう思うと『Love Upon a Time』は、基本から歴史に忠実なドラマなんですね。

演技で賞を獲れるような役者になりたいNetと監督や小説家にも興味があるJJ

―― もし監督として日本でドラマを撮影するとしたら、どんなドラマを撮ってみたいですか?

JJ:おお!監督は僕にとっての一つの夢ですね。日本で撮るとしたら侍が出てくる時代劇!僕は『るろうに剣心』が大好きなんです。侍、かっこいい!面白そう。

――(笑) JJさん、侍役似合いそうですよね。

Net:日本は雰囲気もいいし、食事も美味しいし、自然も美しいから、ロマンティックコメディーを作ってみたいですね。 あとは日本のランドマークに立ち寄る ロードトリップムービーがいいですね。楽しいと思います。

――Netさんはかなり前から俳優の仕事をしているそうですよね?

Net:はい。まだ子供の時代からですね。日本の方にフォローしてもらえる機会が増えたのは『Tell the World I Love You(บอกโลกให้รู้ว่า กูรักมึง)』(邦題『卒業~Tell the World I Love You~』)ですかね。日本でも全国公開されたので、応援してくれる方が増えました。

――『卒業~Tell the World I Love You~』は、主演のBas Suradet Piniwatさんの取材で映画を見ました。失礼ながらあの映画で初めてNetさんを知ったんですが、Netさんの演技は自然で感情表現も素晴らしかったので、映画を見終えてから初めてどんな役者さんか調べました。冒頭は中盤以降に起こる出来事を予測できないほど普通の高校生なので、最後に「えええ?うそでしょ?」ってなりました(笑)。強烈な印象を残しましたよね。

Net:おお!そうだったんですね。ありがとうございます。

――昔から演じることが好きだったんでしょうか ?

Net:もともとドラマシリーズを見ることが好きだったんです。だから今も演じることが大好きなんですよ。

――これからもずっと 俳優の仕事は続けていきたいですか?

Net:そうですね。僕はまだまだ色々な役を演じてみたいんです。いつか演技で賞を獲れるような俳優になれたらいいなあと思っています。

――叶えられそうですよね!JJさんは?

JJ:僕にとっては俳優もやりたいことのひとつなんです。将来も人生の一部になっていたらいいな。でも、僕は俳優だけではなく色々なことにチャレンジしたいんです。ファンの方はみんな知っているんですけど、実は僕、小説を書いているんですよ。

――えー?忙しいのに、すごいですね。 どんな小説を書いているんですか?

JJ:BL系の小説です。悪人2人が主人公の小説を書いているんですけど、ちょっと心理的なストーリーになっています。コメディー小説も書いてみたいんですけど、俳優の仕事が忙しいので、今書いている小説を完成させてから、取り掛かりたいです。今、ようやく3分の1くらいまできているんですよ。
将来は、何か月間か小説に集中して、書き上げたらまた俳優に戻って、みたいな仕事ができたらいいなあ、なんて思っています。

日本のファンが増えると、大好きな日本に仕事で来れるから嬉しい

――最近ハマっていることは何ですか?

Net:トレーニングと旅行です。友達と一緒にタイの地方や、海外旅行に出かけてリラックスできる旅をしています。

JJ:僕は最近、ドラマ制作陣の仕事を見て、研究するのが好きです。例えばこのドラマはどんなふうに作られているんだろう、とか。監督やシナリオや撮影もそうですけど、そういう裏方にかかわるすべての仕事を研究することにハマってますね。

―― そういえば、Vlogを撮っているんですよね。どこの旅が一番面白かったですか?

JJ: 色々な場所に出かけてます。カオヤイ、パタヤも面白かったけど、日本が一番いいなあ(笑)。

――ええ?そうなんですか?

JJ:日本は食事が美味しいし、空気も良いし。タイ料理と和食は同じくらい好きなんですよ。ただ、これは僕らが毎日タイで暮らしているからこそなんです。日本は時々しか来られないから、去年の日本のVlogが一番面白いんじゃないかなって思いますよ。日本の皆さんにも見てほしいな。

――この記事を読んでいる日本の皆さんにメッセージをいただけますか?

JJ:『Love Upon a Time』は、アユタヤ王朝というタイの歴史時代劇であることはもちろんなんですが、コメディあり、深い内容の描写もあり、恋愛ドラマ要素もあり、とても面白いドラマシリーズだと思います。タイのソフトパワーに興味を持ってほしいですし、皆さんに知ってほしいです。
日本の皆さんがこのドラマを好きになってくれたら、きっと日本でたくさんイベントが開催できるようになるので、会いに来る機会も増えます。このシリーズをぜひ好きになってくださいね。

Net:まだまだ僕らを知らない方も、イベントがあったら会いに来てください。まずはSNSやYouTubeのVlogを見てNetJJの魅力を知ってもらうのがいいと思います。NetJJはかわいいですよ。
かわいいでぇーす。(日本語)。

――(笑)…ありがとうございました!

取材を終えて

仕事終わりに深夜便でタイを発ち、睡眠時間わずか約2時間でタイフェスティバル東京のステージに立ったNetとJJ。全く疲れを感じさせず、冗談を交えつつ、ドラマシリーズ『Love Upon a Time』の撮影秘話やパートナー役が決まるまでの道のりを、丁寧に話してくれた。
2人とも演技やイベントに真摯かつ全力で向き合う素晴らしいエンターテイナーでありながら、一人はまだまだ役者としての道を究めたいと言い、もう一人は小説執筆を続けながら将来は制作サイドも見据えている。本当に将来が楽しみな存在だ。

中でも印象的だったのは、ドラマシリーズの主演俳優自らが原作を読み込み、同じ主演を演じるパートナーを探したという話だ。日本では、監督兼俳優の超大物クラスでなければなかなかできないことだろう。こうしたタイのエンタメ業界の柔軟さと情熱は、日本人にとってまだまだ新鮮な驚きの宝庫である。

言葉遣いや時代考証にまで非常に丁寧に作り込まれたドラマシリーズ『Love Upon a Time』。BLドラマにあまり興味がないという方も、ぜひ一度チェックしてみてほしい。
日本人旅行者の多くは、初めてのタイ旅行で「バンコク・アユタヤ」コースを選び、世界遺産アユタヤへの日帰りツアーを組み込む。アユタヤで遺跡巡りをした方なら、ドラマを見た後にまた違った色で思い出が蘇るかもしれない。

[取材・文:吉田彩緒莉(Saori Yoshida/Interview・text)]
[通訳:Boy In Tokyo]

 

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