両替レート
|
|

タイ警察中央捜査局(CIB)は、南部へと続く密輸ルートの要となる倉庫を監視していた男を、緻密な捜査の末に現行犯逮捕した。舞台となったのは、トラン県ラッサダー郡のゴム園内にひっそりと延びる道路。そこに足を踏み入れた瞬間、静寂は警察の影に覆われた。
この摘発の発端は、昨年9月末、プラチュワップキーリーカン県で押収された1,300万錠もの覚醒剤だった。北部から運び込まれた薬物は、中部の倉庫で一時保管され、そこから南部へと再び姿を消す──そんな闇の物流が存在していたのだ。倉庫の開閉、出入りの誘導、運搬ルートの確保。すべてが「倉庫番」と呼ばれる存在によって維持されていた。
それは単なる倉庫の管理人だったのか、あるいは南部密輸の門番だったのか。いや、そんな問いなど意味はなさない。CIBにとって重要なのは、この闇の回廊を断ち切ることだけだった。
捜査は息を潜めるように進み、結果としてさらに500万錠の覚醒剤押収へとつながった。調べによれば、このネットワークは少なくとも7〜8回にわたり密輸を繰り返し、資金の流れは2億バーツを超える規模に達していた。
最後の一手は、逃走を続けていた「倉庫番」の潜伏先を突き止めた瞬間に打たれた。包囲の輪が狭まる中、男が見た景色は闇か、それとも光か──答えを知るのは本人だけだ。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
関連記事
新着記事