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タイ警察中央捜査局(CIB)は、海の向こうから吹く風のように、港町に漂う違和感に静かに目を向けた。舞台は、青く広がる海とエンジン音の交錯する船着場。そこに現れたのは、ジャケットの下に素肌を隠し、短パン姿で歩く一人の男。
男の国籍はロシア、名はアントン、年齢34歳。観光客を案内するような姿を見せながら、男はどこにも属していなかった。パスポートも、労働許可証も、そこにはなかった。
CIBの水上警察部隊は、この不確かな影に確かな光を当てた。法に照らし、男が無許可で観光ガイドのような活動を行っていた事実を確認。タイの地で働くには正しい道がある。その一本から逸れた者には、相応の手続きと説明が求められる。
何かを説明するように、男は「自分は旅行者だ」と口を動かした…ように見えた。
それは偶然だったのか、あるいは必然だったのか──タイの海が、正しい秩序を求めて呼び寄せた波だったのかもしれない。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
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