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パタヤで築古コンドミニアムを購入・改装・売却、実際の2事例から見る利益とリスク

2026年11月4日 配信

タイ東部パタヤでは、築年数の経過したコンドミニアムを購入し、改装してから売却するケースがあります。古い部屋でも、内装や設備を新しくすることで売却価格が変わることがあります。

今回、パタヤの不動産会社「Dynasty Real Estate」のジェイソンさんから、ジョムティエン地区で実際に手がけた2つの売買事例について情報提供を受けました。購入価格、改装費、売却価格に加え、外国人がタイで不動産を購入・売却する際に知っておきたい税金やリスクについても紹介します。



外国人もタイのコンドミニアムを所有できる

タイでは、外国人も一定の条件を満たせば、コンドミニアムの部屋を自分名義で所有(フリーホールド)できます。

ただし、外国人が所有できるのは、原則として建物全体の住戸面積の49%までという制限があります。

パタヤには1990年代から2000年代に建設されたコンドミニアムも多く、同じ建物でも「古いままの部屋」と「改装済みの部屋」で売却価格に大きな差が出ることがあります。

こうした価格差に着目し、築古物件を購入して改装し、再販売する方法があります。

実例1:Baan Suan Lalana(ジョムティエン)

最初の事例は、ジョムティエン地区の「Baan Suan Lalana」です。

ジェイソンさんによると、築年数の経過した部屋を購入して改装し、売却しました。

改装前の室内

改装前は、ベッドやデスク、テレビ台などが置かれたシンプルな内装でした。

Baan Suan Lalanaの改装前の室内

改装後の室内

改装後は、白とグレーを基調とした室内に変わり、ベッドやソファが配置されています。

Baan Suan Lalanaの改装後の室内

この物件の購入・改装・売却の金額は次のとおりです。

購入価格:1,050,000バーツ
改装費:約250,000バーツ
売却価格:1,600,000バーツ
粗利益:約300,000バーツ(税金・諸費用控除前)

購入価格と改装費を合わせた投資額は約130万バーツ。売却価格との差額は約30万バーツとなり、投資額に対する粗利益率は約23%でした。

ただし、この金額は税金、移転登記費用、仲介手数料、保有期間中の費用などを差し引く前のものです。実際の手取り額は、これらの費用によって変わります。

実例2:Condotel Chain(ジョムティエン)

2つ目は、ジョムティエン地区の「Condotel Chain」で行われた事例です。

対象となったのは、4階にある26平方メートルのスタジオタイプの部屋で、バルコニー側からは海の一部を望むことができます。外国人所有枠内の物件でした。

2026年9月28日に購入し、改装を実施。木製ルーバーを使用した壁面や造り付け家具などを新設しました。

改装工事の様子

床タイルの施工では、職人が一枚ずつタイルを敷き詰めていきました。

Condotel Chainの床タイル施工中

木製ルーバーを壁に取り付け、収納家具を組み合わせる工事も行われました。

Condotel Chainの木製ルーバー壁の施工中

改装後の室内

改装後は、木目調の壁面と造り付けのベッドを備えた室内になりました。バルコニー側には大きなガラス戸があります。

Condotel Chainの改装後のベッドとバルコニー側

キッチンには木目調の収納とシンク、調理設備を設置。限られた室内空間を活用しています。

Condotel Chainの改装後のキッチン

テレビの背面には木製ルーバーを使用し、収納家具と一体化させた仕上がりとなっています。

Condotel Chainの改装後のテレビ壁面と収納

この物件の取引金額は次のとおりです。

購入価格:950,000バーツ
購入日:2026年9月28日
改装費:250,000バーツ
売却価格:1,450,000バーツ
売却日:2026年10月26日

購入価格と改装費の合計は120万バーツで、売却価格との差額は25万バーツとなりました。

さらに、この取引では次の費用が発生しました。

仲介手数料5%:72,500バーツ
移転費用の売主負担分:約30,000バーツ
概算利益:約147,500バーツ

ジェイソンさんによると、今回の取引では、移転登記手数料・特定事業税・源泉徴収税を含む移転費用を買主と売主で折半しました。約30,000バーツは、その売主負担分の概算です。

この結果、購入価格と改装費の合計120万バーツに対する概算利益率は約12.3%となりました。

ただし、購入時の費用や保有期間中の共益費は含まれておらず、最終的な手取り利益を示すものではありません。

2026年10月26日にはチョンブリ土地局で所有権の移転登記が行われ、購入から約1か月で売却に至りました。

売却時にかかる税金と諸費用

コンドミニアムを購入して改装し、購入価格より高く売却できたとしても、その差額がすべて利益になるわけではありません。

タイで不動産を売却する際には、主に次のような税金や費用が発生します。

特定事業税(3.3%)

原則として、取得から5年以内に不動産を売却する場合などに課税されます。税率は地方税を含めて3.3%で、売却価格と土地局の評価額の高い方を基準に計算されます。一定の免税条件もあります。

移転登記手数料(通常2%)

土地局の評価額を基準として計算されます。売主と買主のどちらが負担するかは契約条件によって異なり、折半するケースもあります。政策による軽減措置が適用される場合もあります。

源泉徴収税

売主の区分や不動産の評価額、保有期間などに応じて計算されます。

印紙税(0.5%)

特定事業税の課税対象とならない売却では、原則として印紙税が発生します。特定事業税が課税される場合、通常は印紙税を重ねて納める必要はありません。

その他の費用

仲介業者を利用する場合の手数料、改装中や売却活動中の共益費、電気代、水道代なども考慮する必要があります。

例えば、実例1の160万バーツの売却では、売却価格を課税標準として特定事業税3.3%が適用される場合、その税額だけで52,800バーツになります。

売却価格と購入・改装費の差額だけでなく、諸費用を含めて計算することが重要です。

外国人が購入前に確認しておきたいこと

タイでコンドミニアムを購入する際には、価格や立地だけでなく、所有権や手続きについての確認も欠かせません。

外国人所有枠

外国人名義で完全所有権を取得するには、対象物件が外国人所有枠の範囲内である必要があります。将来、外国人に売却する場合にも重要な条件となります。

購入資金の海外送金

外国人名義での所有権登記では、原則として海外からの外貨送金に関する証明書類が求められます。取引金額などに応じて必要書類が異なるため、購入前に銀行や土地局に確認しておくことが大切です。

管理事務所の許可

コンドミニアムの改装には、管理事務所(ジュリスティック)の許可が必要になる場合があります。工事可能な時間帯や、施工できる範囲が制限されていることもあります。

改装の方向性

キッチン、浴室、床、照明、収納など、購入希望者が重視する部分を優先する方法があります。一方で、高額な設備を導入しても、その費用を売却価格に十分反映できるとは限りません。

売り出し時期

パタヤでは観光客や長期滞在者が増える11月から3月ごろのハイシーズンに、購入希望者が増える傾向があるとされています。ただし、実際の売却期間は物件の条件や市場動向によって異なります。

改装・再販売にはリスクも

今回紹介した2件は、いずれも購入価格と改装費を上回る価格で売却された事例ですが、同じような結果が得られるとは限りません。

改装が完了しても、買い手が見つかるまで数か月以上かかる場合があります。その間も共益費などの費用が発生します。

また、築年数の古い建物では、工事中に配管や電気配線の問題が見つかり、追加費用が必要になることもあります。

日本円で投資額や売却代金を考える場合は、為替相場の変動も無視できません。バーツ建てでは利益が出ていても、円換算では結果が変わる可能性があります。

さらに、日本での納税義務がある場合には、タイでの不動産売却による利益が日本側の課税対象となる可能性もあります。個別の税務上の取り扱いは、税理士などの専門家に確認する必要があります。

今回の2つの売買事例は、ジェイソンさんから提供された情報に基づくもので、将来の利益を保証するものではありません。購入費用、改装費、売却にかかる税金や手数料、売却までの期間を含めて検討することが重要です。


情報提供者プロフィール

Jason(ジェイソン)

Dynasty Real Estate(パタヤ)代表。パタヤで約20年、コンドミニアムや住宅の売買・賃貸・改装に携わり、ジョムティエン、プラタムナック、ウォンアマットを中心に外国人の購入・売却をサポートしています。

ウェブサイト:Dynasty Real Estate
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