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タイ警察中央捜査局(CIB)は、国家給付金制度「คนละครึ่งพลัส(コーンラクルンプラス)」の再開に伴い、詐欺リスクの増大に警鐘を鳴らした。登録受付は2025年10月20日から26日まで。専用アプリ「เป๋าตัง(パオタング)」を通じて申し込めば、所得税の申告状況に応じて2,400バーツまたは2,000バーツの支給を受けられる。1日あたりの使用上限は200バーツ。対象は16歳以上のタイ国民で、先着2,000万名に限定されている。
使用開始日は二段階に分かれており、店舗での使用は10月29日から、フードデリバリーでは11月7日から可能。年末の12月31日まで使用できるという。制度そのものは魅力的だ。だが、その隙を突く者が、すでに動いている。
CIBは、「必ず本人が登録を行い、個人情報やOTPコードは絶対に第三者へ渡さないように」と注意を促す。電話、LINE、SNS、どんな“優しい声”であっても、すべてが罠かもしれない。あなたの指先ひとつが、財産を奪われる入口となるのだ。
「少しの手間を代行するだけ」「登録を手伝う」という誘い文句で、個人情報を奪い取り、補助金を“乗っ取る”ケースは過去にも多数確認されている。CIBはそうした手口の進化と拡大を、日々追い続けている。「便利の影には、必ず誰かの思惑がある」と考える者がいたとしても不思議ではない。
さらに注意が必要なのは、国家福祉カードを保有している者(2025年10月1日時点)や、過去に「คนละครึ่ง」第1~5フェーズで権利停止処分を受けた者は、今回の制度に申し込むことができない点だ。制度にすがろうとしたその瞬間に、あなたの個人情報が標的になるリスクもある。CIBはあらゆる詐欺に目を光らせており、不正アクセスや成りすまし、詐取の兆候があれば即時に対応する構えだ。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
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