タイ警察トップが声明「国家の主権を絶対に守り抜く」カンボジアとの国境衝突受け即応体制を強化

タイ国家警察庁のキットラット・パンペット（กิตติ์รัฐ พันธุ์เพ็ชร์ ）長官は2025年6月5日、東北部ウボンラチャタニ県チョンボック地区で5月28日に発生したタイ・カンボジア両軍の国境衝突を受けて、国家の主権と領土保全に対する断固とした立場を明確に示しました。

6月5日に発表された声明の中で、キットラット長官は「国家警察は祖国を守ることを最優先とし、タイ領土へのいかなる侵害も決して容認しない」と強調。国境警備警察には即応体制の強化が指示され、武器・装備を含む支援も全面的に実施する姿勢が示されました。

さらに、タイと国境を接する7県の地方警察には、地域での情報収集、作戦計画の策定、緊急事態への対応準備が命じられました。また、テクノロジー犯罪捜査局（TCSD）には、サイバー攻撃や偽情報（フェイクニュース）の監視・摘発を徹底するよう指示。違法行為に対しては法に基づき速やかに遮断・対処する方針が示されました。

入国管理局には、出入国管理法に基づく外国人の厳格な審査を実施するよう命令が出され、治安維持への警戒感がさらに高まっています。

現地には、国家警察副長官のカイブン・スアトソン警察大将が派遣されており、作戦計画や兵員配置、武器・装備の準備状況などを確認。軍および関係機関と連携し、万全の体制構築が進められています。

キットラット長官は改めて「国家の主権を守るという姿勢に一切の揺らぎはない。前線と後方の両方において、あらゆる手段をもって治安維持に努める」と述べ、警察による国境防衛への決意を鮮明にしました。

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