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怒れる海の静寂、CIBが見た恐怖の水平線

2025年5月27日 配信

タイ警察中央捜査局(CIB)は、アンダマン海の嵐の中で、パニックに陥った女性を救助した。天候は荒れ狂い、波は高く、雨は斜めに叩きつけていた。すべての音がかき消される中で、ひとつの通報が届いた。小型貨物船が立ち往生し、機関停止。しかもその中には、錯乱状態にある女性の姿があったという。



現場は、ピピ島航路の中間地点。風速は強く、視界はほぼゼロに近い。CIBのパトロール船が接近すると、確かにそこにいた。黒い影。浮かぶはずのない場所に、ひとつの船体。そして甲板に、何かを叫んでいる人影。それは希望の声だったのか、それとも助けを求める心の叫びだったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。

機関は停止。波は陸へと押し戻す。岩場までの距離は危険水域だった。CIBは迷わなかった。すぐさまアンカーを増設し、船体の固定に成功。乗船女性の安否を確認し、状況の鎮静に努めた。「動かない、何もできない…」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、女性の目はそれを語っていた。嵐の中、ひとつだけ静かだったのは、CIBの判断だった。

波が収まり、ようやく陸に戻ったとき、全員の無事が確認された。何も失われず、誰も傷つかない。だが、そこに確かに“恐怖”はあった。そしてその恐怖を、CIBはただの事実として受け止め、黙って処理した。

波は静まったが、静寂の中に刻まれたものは、嵐より重かった。

タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。

 

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