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こんにちは、カオサン通りにございます旅行代理店「SawasdeeAngkorTour」の日本人セクションを担当させて頂いております丸山です。
皆さんは「ベッグパッカー」という言葉をご存じですか? 「え?バックパッカーじゃなくて、『ベッグ』パッカー?」。僕も最近になって知った単語なのですが、ベッグ(Beg)とは「物乞い」とか「乞食」という意味。つまりベッグパッカー(Beg Packer)とは「物乞いバックパッカー」という意味の造語だそうです。
今年の2月頃、タイ-カンボジア国境でヒッチハイクをしていた二人組の日本人の学生バックパッカーが、現地の警察に保護された・・と言う記事がタイのネットニュースで一時話題となりました。「先進国」と言われている日本人の若者が「開発途上国」と言われている東南アジアでヒッチハイク・・。「No money」と書かれたボードを頭上に掲げていたそうです。何枚か掲載された彼らの写真は一様に笑顔を浮かべ、事の重大さを判っているのか、いないのか・・・。バンコク在住の日本人からは「節約旅行はいいけど、さすがにコレは無い!」・・と言った厳しい意見が噴出したのは言うまでもありません。
カオサン通りでも、ごく少数ではありますが「フリーハグ」やギターの演奏などをしてお金を稼いでいる日本人旅行者をたまに見かけます。さらには「世界一周の資金を貯めているので、ご協力下さい」・・と言うような内容が英語で書かれたボードを堂々と掲げている人も・・。
以前にもこちらのコラムで書かせて頂いたことがありますが、上記の様な行為を外国人旅行者がタイ国内で行う場合は不法就労となります。タイで労働許可なく報酬を得る事は禁じられており、場合によっては逮捕・強制送還となります。
外国人がタイ国内で賃金を得ようとした場合「外国人就労法」に基づき「就労許可証」の発給によりその管理をすることを基本として(第1章第2部第9条から第28条)、外国人就労審議委員会、就労許可に関する再審請求、罰則等について定めています。
「外国人就労法」第 9 条第一段本文
外国人に対して、第 7 条に基づく業務以外のいかなる就労も禁止する。
また、登録官から就労許可証の発給を受けずに、いかなる就労をなすことも禁止する。
以前、弊社のお客様で「ギター演奏で稼いだお金を、全部警察に没収された!」 と文句を言っていた人がいましたが、逮捕・強制送還とならなかっただけラッキー だった・・という感じです。私のタイ人の知人も、タイ人以外の外国人が路上で 資金集めが目的のパフォーマンスをする事に関しては、あまり良いイメージを持っ てない人が多いです。
また、最近カオサン通りを歩いていて稀に見かけるのが、日本人学生旅行者の「鬼のような値引き交渉!」・・。 カオサン通りで買い物をする場合、以前は値札を付けずに観光客を狙って高い料金を提示する店が多かったですが、最近は最初から値札を付けているお店が増えてきました。それもほぼ適正料金で。値札がない場合もそれほど高い金額を吹っかけてくると言うのも減ってきような気がします。おそらく彼ら(お店の人)も値段交渉が面倒臭いのでしょう。例えば、一般的な露店では100~120バーツ位が適正価格なTシャツなは、以前は値段を聞くと「250バーツ」とか言われて、そこから値引いていくのがとても面倒だったのですが、最近は始めから「150B」などと値札が貼られているパターンが多いです。短期の旅行者であれば、時間の節約という意味でも、そのまま150バーツで買ってしまってもいいのではないかと。 少なくとも日本で買うよりは安いわけですし・・ ところが日本人旅行者(特に学生さん)は、何年前のガイドブックから情報を得たのか判りませんが、執拗に値引き交渉を仕掛けます。150Bと値札にあったら、いきなり「50バーツにしろ!」などと・・。そんな値段、卸売りのプラトゥーナム市場やボべー市場に行っても無理ですから・・ さらに、食べ物やシェイクの屋台、果てにはマッサージ屋まで、とにかく何でも値引き交渉・・。仮にマッサージの値段が下がっても、サー スが悪くなるだけのような気がするけどなー・・。
上記に書いたようなバックパッカーはごくごく少数かとは思いますが、その少数のマナーの悪い旅行者によって、日本人旅行者全体が悪く見られてしまう可能性もあります。
純粋に「なるべく少ない予算で、(タイ・東南アジア・世界)を旅するんだ!」という「バックパッカー」の方を、サワディーアンコールツアーは全力で応援いたします! ただ、「ベッグパッカー」は応援できません。 タイにお越しになるからには、タイに敬意をはらい、タイのルールを守り、同時に日本人である事に誇りを持ち、日本人として恥じない行動をして頂くことを、自戒の気持ちを込めて、切に願います。
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