「刑務所に入りたかった」とゴールドを盗んだ男、「なぜ子どものことを考えないのか」と妻から叱責

タイ東北部ウドンタニ県で2025年9月11日、30歳の男がショッピングセンター内のゴールド販売店で指輪を盗み、警察に身柄を確保されました。各報道が伝えています。

事件は午後4時30分頃、同県中心部の商業施設内で発生しました。男は客を装って店に入り、指輪を試着した後に持ち去ろうとしましたが、従業員と警備員に取り押さえられ、警察署に引き渡されました。防犯カメラには一部始終が記録されていました。

調べによると、この男は直前に別のゴールド販売店でも「このまま出て行ったら捕まるか」と口にして試着した指輪を返しており、その後に実際の犯行現場となった別店舗で重さ2サルーン（約7.5グラム）、28,000バーツ相当の指輪を盗みました。本人は容疑を認め、「生活に疲れ、刑務所に入りたかった」と供述しています。

男には過去に窃盗での服役歴があり、借金や家庭問題を抱えていたとされています。尿検査の結果、覚醒剤（ヤーバー）の陽性反応も確認され、警察は違法薬物使用の容疑で立件しました。窃盗については被害届が提出されていないため、現時点では起訴されていません。

事件後、27歳の妻が3歳の娘を連れて警察署を訪れ、「なぜ子どものことを考えないのか」と夫を叱責しました。妻によれば、男は事件直前から「死にたい」「ゴールド販売店を襲う」と口走っていたということです。

警察は今後、薬物使用の件で捜査を進めるとともに、再発防止のため記録を残す方針です。