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バンコク都庁は2025年9月1日、野良犬・野良猫問題への抜本的対策として「プラウェート犬猫ハウス」を公開しました。野良動物は実際に数十万頭規模にのぼると推計されており、都庁は「捕まえて収容」から「ケアして家族につなぐ」へと政策を転換します。
この施設があるプラウェート区は、バンコク東部・スワンナプーム国際空港に近い住宅地と工業地が広がるエリア。かつて「動物の地獄」と批判された旧プラウェート犬管理センターを、緑地や遊び場を備えた動物福祉基準の施設へと大幅に改修しました。現在は遮音壁の建設も進められており、周辺住民への騒音対策も強化されています。
都庁は「根本から末端まで」の包括政策を掲げ、マイクロチップ埋め込みや飼育登録の義務化(2026年1月10日施行予定)、大規模な避妊・去勢手術、狂犬病ワクチン接種を無料で推進。これにより野良動物数の増加を抑えるとともに、保健・環境・社会のリスクを減らす方針です。
さらに、SOS Animal Thailandをはじめとする民間団体と協力し、譲渡制度を強化。面接・契約・追跡調査を徹底することで、再び捨てられることのない仕組みを整えています。ただし過去2年間で譲渡数は500頭未満にとどまっており、今後は広報と市民理解の向上が課題です。
副知事は「人・動物・環境が健やかに共生できる都市を目指す」と述べ、バンコクを安全で住みやすい街にする決意を改めて示しました。
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