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タイ警察中央捜査局(CIB)は、南部パッタルン県の幹線道路で、違法に銃器を携帯していた男を検問中に摘発し、拳銃1丁と弾丸50発を押収した。事件は、ただの取り締まりではない。動いたのは、訓練された目と研ぎ澄まされた直感だった。
時刻は明かされていない。ただ、幹線道路第4号線を流れる車列のなかで、1台だけが風の流れとズレていた。わずかに視線を逸らす運転手。車体の挙動、目線、速度。CIBは“違和感”を嗅ぎ取る。引き金を引いたのは銃ではなく、その直感だった。
検問を指揮していた隊員たちは、即座に停止を命じ、車内と運転手の身体検査に踏み切る。助手席の下、黄色いビニール袋──その中から現れたのは、9ミリセミオートマチック拳銃。しかも実弾50発とマガジン、ホルスターまで完備。まるで戦場に向かうかのような装備だった。
「バレるわけがない」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、それは幻想にすぎなかった。違法所持・無許可携行の容疑で即時逮捕。権利が告げられ、黙秘は許されず、すべてが法の手のひらの上で展開された。抵抗の余地は、最初からなかったのだ。
見た目には、何も起きていなかった。ただ、風が止まり、空気が硬くなった──そのわずか数秒のあいだに、一つの違法が摘まれ、静かなる勝利が刻まれた。CIBにとって、それは日常。そして市民にとって、それは見えない安心である。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
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