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観光の新潮流、テクノロジーと価値観の変化が牽引~タイ観光にも影響、TATアカデミーが世界10大トレンドを分析

2025年9月30日 配信

世界の観光産業が大きな転換期を迎えています。従来のパッケージツアーや駆け足の観光から、テクノロジーと旅行者の価値観の変化を背景に、より個人化され、意味のある体験を重視するスタイルへと移行が進んでいます。タイ政府観光庁(TAT)の人材育成機関「TATアカデミー」は、こうした流れを踏まえ、観光地が対応すべき世界の観光10大トレンドを発表しました。2025年9月29日にタイ政府メディアNNTが伝えています。



近年、気候変動の影響により、猛暑を避ける「クールケーション(涼しい場所での休暇)」が注目を集めています。これまで人気だったビーチリゾートから、山岳地帯や森林といった涼しい場所への旅行が増加傾向にあります。また、「スロートラベル」の広がりも見逃せません。一つの地域に長く滞在し、その土地の文化や雰囲気をじっくりと味わう旅が好まれるようになっています。

旅行スタイルの多様化も進んでいます。特に女性の一人旅が増加しており、自立や自己表現の手段として注目されています。安全性や地域住民の温かい受け入れが、こうした旅行者を惹きつける重要な要素となっています。さらに、混雑を避けるためにオフシーズンを選ぶ旅行者も増えており、静かで快適な体験を求める傾向が強まっています。

食の重要性も変化しています。地元の料理を楽しむだけでなく、料理教室など参加型の食体験が人気です。さらに、SNSやAIを活用し、自分のライフスタイルに合わせて旅程を細かく組み立てる「超パーソナライズ旅行」が拡大。AIは予約や移動の補助だけでなく、旅先でのリアルタイム案内や宿泊提案など、信頼できる“旅の相棒”となりつつあります。

また、身体・心・感情を総合的に満たす「ホリスティック旅行」が拡大しており、ウェルネス観光は新たな段階に進化しています。旅行者は地域との本物のつながりや文化体験を重視し、環境や地域社会への配慮も旅行先選びの重要な基準となっています。特に高所得層の間では、ラグジュアリーとサステナビリティを両立した旅の需要が高まっています。

こうしたトレンドは、観光立国・タイにとっても無視できない動きです。今後は、個々の旅行者の価値観に寄り添い、地域の魅力を深く伝える観光施策が求められそうです。

 

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