迫り来る“農家狙い撃ち”詐欺、CIBが警鐘を鳴らす

タイ警察中央捜査局（CIB）は、農業支援金の給付に乗じた巧妙な詐欺手口が急増していることを受け、異例のスピードで注意喚起を行った。「電話が鳴った瞬間、すでに罠は仕掛けられている」と警察は語ったとされる。

現在、政府は登録済みのコメ農家を対象に、最大1万バーツの支援金を給付中。正規の方法では、タイ農業・農業協同組合銀行（BAAC）からの口座振込のみで、SMSや電話による案内・確認は一切行われていない。

しかし、詐欺グループはこれを逆手に取り、「振込の確認にOTPが必要」などと信じ込ませ、銀行情報を抜き取る手口を展開。CIBは、「その電話1本が、貯めてきた支援金を一瞬で奪う」と警鐘を鳴らしている。

受け子、なりすまし、AI音声──次々と進化する騙しのテクニックに、CIBは正面から立ち向かう。「信じるな、渡すな、迷ったら即通報」。今こそ農家一人ひとりが、自分と仲間の財布を守る番だ。

タイ中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。