両替レート
|
|
タイ警察中央捜査局(CIB)は、チェンマイ県サラピー郡にて、無許可で操業を続けていた2つの砂利ヤードを摘発した。それは都市の呼吸を妨げる、砂塵の迷宮だったのか、あるいは、目に見えぬ利権の温床だったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。
現場は、住民からの苦情が相次いでいた“砂の交差点”。砂利・土石の販売を名目に、許可を受けぬまま運営を続けていた2つの施設は、実際には建設廃材を含む産業ゴミの処理や、外国人労働者の違法就労まで手を染めていた。
第一拠点では、労働許可証を持たぬ者たちが粉塵にまみれて働き、第二拠点では、環境と法令が黙殺されていた。その構図は、まるで都市の影に潜む“無許可の王国”そのものであったに違いない。
CIBと自然環境犯罪対策部隊の合同捜査により、現場からは7名が逮捕。罪状は、無許可工場営業、健康を脅かす事業運営、廃棄物の不法処理、そして不法就労の黙認。“環境”と“労働”という二つの領域を跨ぐ、静かな侵食だった。
「これはただの砂ではない。秩序を埋める砂だ」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、その声なき叫びを受け止めたのが、CIBだった。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
関連記事
新着記事