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4月12日撮影
2025年3月28日に発生した地震により倒壊したバンコク・チャトゥチャック区の国家会計検査院(SAO)新本部ビルについて、バンコク都当局は、現場の撤去作業が最終段階にあると発表しました。令和7年5月13日のタイ政府メディアNNTが伝えています。
この事故では、当時ビル内にいた109人のうち89人の死亡が確認され、9人が初日に救出。残る7人は現在も行方不明です。現場では法医学チームが約300点以上に及ぶ人骨や遺体の一部の鑑定を続けており、最終的な身元確認にはさらに時間がかかる見通しです。
バンコク副知事によると、ビルの瓦礫はすべてタイ国鉄の仮設保管施設に搬出される予定で、完了後には敷地が正式に土地所有者へ返還されます。
最後の現地確認作業は5月13日午後5時と14日午前5時の2回にわたって実施され、地上捜索チームと警察犬(K9)ユニットが投入されました。この作業には報道関係者も招かれ、透明性の確保が図られました。これをもって、現場に待機していたボランティア救助隊も完全撤収する見通しです。
5月13日朝、現場では109人の僧侶による追悼儀式が執り行われ、犠牲者の冥福を祈るとともに、救助活動に尽力した関係者への感謝が表されました。午後には関係機関が集まり、現場の正式な引き渡しと復旧フェーズの終了についての最終確認が行われました。
遺族や関係者には、チャトゥチャック区役所または法医学部門を通じて身元確認や補償請求が可能である旨が伝えられています。また、被災者や遺族向けのメンタルヘルス支援もタイ保健省により継続提供されています。
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