「父が来る」と偽りバンコクの高級ホテルを渡り歩き豪遊、フィリピン人学生を詐欺容疑で逮捕

タイ入国管理局は2025年4月25日、バンコク都内の高級ホテルを次々に狙った詐欺事件で、フィリピン人の26歳男子学生を逮捕しました。容疑者は、空港リムジンを利用した巧妙な手口で複数のホテルを欺き、数十万バーツ相当の被害をもたらしたとされています。

警察の調べによると、容疑者はクレジットカードを使って4〜5泊の宿泊予約を行い、空港リムジン送迎を2台依頼。1台は自分用、もう1台は「翌日到着する父親用」と偽っていました。実際にはすでにタイ国内に住んでおり、空港には公共交通機関で移動。そこからリムジンに乗りホテルに向かってチェックインしていました。

ホテルでは「パスポートと支払いは父が持っている」と説明し、ルームサービスやダイニングなどの施設を堂々と利用。さらに2〜3人の友人を招いて贅沢な滞在を楽しんでいたといいます。翌日になっても「父親」が現れず、ホテル側が不審に思った時には、すでに容疑者は姿を消していたとのことです。

被害はチャオプラヤー川沿い、ビジネス街、チットロムといったバンコクの主要エリアにある複数の一流ホテルに広がっており、ホテル業界からも警戒の声が上がっています。

警察は容疑者がパトゥムタニ県の有名大学に通う学生であることを突き止め、逮捕に至りました。現在、詐欺罪で起訴されており、今後は被害総額の精査とさらなる関係者の有無についても調査が進められます。