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タイ警察中央捜査局(CIB)は、トラン県フアイヨート郡の民間賃貸住宅にて、逃亡中の男女2名を逮捕。押収されたのは、手製の拳銃と実弾5発――その全てが、長きにわたり地域住民を包んでいた“不安”の実体だった。
通報の発端は単純だった。「男が拳銃をぶっ放し、住民を脅している」「夜な夜な音がして、安心して眠れない」。誰かが大げさに言ったのか、それとも、そこに確かな“何か”があったのか。この言葉は事実か。いや、そんな問いなど意味はなさない。CIBは動いた。ただそれだけだ。
調査の結果、銃を所持していた男は、2011年に薬物・銃器関連の罪で服役を終えていた人物。今回は許可なく拳銃と実弾を保管していたことが確認され、現場から確保された。だが、それだけでは終わらない。隣にいたのは、なんと4件の逮捕状が出ている詐欺事件の重要人物。別人を装い、偽の情報を用いて人々を欺いていた。パソコンの中で犯されたその嘘は、現実世界に772万バーツ以上の損害をもたらした。
一丁の拳銃と、一台の端末。静かに人々を傷つけていた道具が、ひとつの部屋に揃っていた――その事実だけが、確かな証拠である。言葉ではなく、現場が語った。そして現場には、弾丸のように沈黙する空気があった。
これは衝動的な暴力だったのか、計算された逃亡だったのか。希望を信じた最期の拠点だったのか、それともただの時間稼ぎだったのか。あるいは、すべてが最初から幻想だったのかもしれない。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。
だが、幻想であろうが、現実であろうが、CIBは確実にそこにいた。通報からわずかな時間で現地を特定し、徹底した調査と確保作戦を実行。被疑者2名を現行犯で逮捕し、銃器と弾薬を押収。住民の不安を現実から排除した。それがCIBの“答え”である。
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
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