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タイという刺激的な環境に身を投じながらも、どこかキャリアの停滞感や、思い通りにいかない現実に苛まれている在タイ日本人は少なくありません。「思考は現実化する」という言葉は、ビジネス書を開けば必ず目にする格言ですが、大半の人は「そんなのは単なる引き寄せの精神論だ」と心のどこかで冷めているのではないでしょうか。
しかし、今回変人ポー氏が語った内容は、そうした甘いスピリチュアルとは一線を画すものでした。なぜ思考が現実を動かすのか。その裏側にあるのは、驚くほどロジカルで、かつ泥臭い「脳の検索システム」と「行動のループ」です。タイでの起業、転職、あるいは日々のマネジメントに悩むすべてのビジネスパーソンに捧ぐ、人生の舵を取り戻すための本質的なキャリア論をお届けします。
(インタビュアー:梅田 隼人)
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梅:ポーさん、前回の記事の最後で「今のあなたの人生は、誰のせいでもない。すべて、あなた自身のせいです」という、かなり突き放すような、耳の痛い言葉を投げかけられましたよね。読者の中には「また精神論か…」「そんな風に言われても、どうしようもないじゃないか」と、少し心を閉ざしてしまった人もいるかもしれません。一方で、「…そうかもしれない」と真実の重みに気づいた人もいるはずです。
変:どちらの反応であれ、きっとこう思ったはずなんです。「理屈はわかった。過去に出されたAさんとBさんの話も理解した。でも、なぜ、どうして、たかが『思考』ごときが、この物理的な現実を変えるほどの力を持つというんだ?」みたいな。
梅:まさにそこです。思考という目に見えないものが、なぜ現実のビジネスや生活を動かすのか、その最も根源的で重要な問いに、今日は真正面からお答えいただきたいです。
変:そうですね。この謎が解けた時、自分の人生の舵は、完全に自分の手に戻ってきます。では、なぜ思考は現実化するのか。その答えは、驚くほどシンプルです。それは、人間が「本気で」何かを思考すれば、脳が自ずと「じゃあ、具体的にどうすればいいのか?」を考え始めるからなんです。
梅:脳が具体策を探し始める、と。
変:そうです。これは、ただぼんやりと「こうなったらいいな」と願うのとは、全く次元が違います。本気の思考というのは、自分の全神経をその目的に集中させ、脳という超高性能な検索エンジン(今で言うとAIなんでしょうけどそれはどちらでもいいです)に、「方法」というキーワードを打ち込むような行為なんです。そして、その問いは、必ず「行動」を伴います。本気の思考は、私たちを椅子から立ち上がらせ、未知への最初の一歩を踏み出させる非常に強力なエネルギー源、だからガソリンのようなものなんですよ。
梅:なるほど。思考が行動のガソリンになるわけですね。ただ、行動を起こしても、タイでのビジネスや生活では壁にぶつかったり、盛大に失敗したりすることも多いですよね。
変:そこなんです。そこで壁にぶつかったり失敗したりした場合、本気で思考している脳は、「やっぱり無理だった」とは結論づけません。「なるほど、このやり方はダメだったか。貴重なデータが取れた。では、別のやり方はないだろうか?」と、異なる方法を再び思考し直し、粘り強くアプローチを続けるんです。
梅:いわゆる、超高速のPDCAサイクルですね。
変:そう、思考→行動→失敗→軌道修正→再思考…という、終わりなき改善のループ。だからトライ&エラーですよね。このプロセスを、その目的を達成するまで、粘り強く、継続し続ける状態。それこそが、本当の意味で「思考する」ということなんです。つまり、「思考が魔法のようにポンと現実化する」のではありません。より正確に言うならば、「現実化するまで思考と行動を止めないから、結果として、いつか現実に変わる」のです。
あなたの人生が停滞する「どうせ」という名の病
梅:なるほど、非常にロジカルです。ただ、そうなると疑問が湧くのですが……もしそんなことで思考が現実化するなら、なぜ世の中の多くの人が、お金や人間関係、あるいは海外生活でのキャリアで悩んだり、窮地に立たされたりしているのでしょうか?
変:おっしゃる通り。しかし、その答えもまた、驚くほどシンプルなんです。なぜ、多くの人が窮地から抜け出せないでいるのか。それは、心の底から、「本気で」今の状況から抜け出せると思考していないからです。多くの人の頭の中に住み着いている、その名も「どうせおじさん、どうせおばさん」が原因です。
梅:どうせおじさん、どうせおばさん、ですか(笑)。
変:はい。「どうせ自分なんて…」「どうせこの会社は変わらない…」「思考ごときで人生が変わるなら苦労しない」と、四六時中その人の耳元でささやき、その人の情熱の炎に、冷や水を浴びせかけてくる存在です。自分自身が持つ、最も偉大な力である「思考の力」を、自分自身で「どうせ、そんなもの」と軽んじているんです。つまり、本気で思考をしていないんです。
梅:耳が痛いですね。環境や会社のせいにする前に、そもそも自分が本気で思考していないと。
変:はっきりと言いましょう。私たちの今のあらゆる状態…その銀行口座の残高も、今私たちの周りにいる人たちも、毎朝鏡に映る私たちの表情も、そのすべては、私たちが過去に「本気で思考したこと」と、「本気で思考するのを避けてきたこと」の結果が、ただ現実化しているだけなんです。
あなたは本気で「宇宙」へ行きたいですか?
梅:そこまで言い切られると、ぐうの音も出ません。ただ、この話をすると、「じゃあ、不老不死になりたい!と本気で思考すればなれるんですか?」みたいな、極端な反論をする人もいそうですが……。
変:それは、議論のための議論、いわゆる屁理屈というものなので、ここでは置いておきましょう。では、もう少し現実的なラインで、こんな思考はどうでしょう。「宇宙に行きたい!」と。これを本気で思考すれば、本当に行けるのか?これは、21世紀の今日では民間人でも行けますから、非常に面白いテーマですよね。
梅:確かに、現代では民間人が宇宙に行く時代です。でも、本気度次第で本当に行けるものなんですか?
変:結論から言います。その「本気度」次第では、宇宙へ行けます。もし行けないのだとすれば、それはその人の能力や才能の問題ではなく、ただシンプルに、思考する「本気度」が足りないだけ、もしくはその途中段階で「まだ」行けていないだけです。
梅:その「本気度の違い」を具体的に分けるとどうなるのでしょう?
変:まず、「宇宙に行けたらいいなぁ」というレベル。これは、旅行パンフレットを眺めているのと同じです。心地よい夢ですが、明日には忘れています。これでは絶対に行けません。次に、「自分なら、たぶん行けるだろう」というレベル。少し前進しましたが、まだ他人事です。自分の外側にある「運」や「チャンス」に期待している状態。これでも、まず行けないでしょう。
梅:では、本当に行ける人のレベルとは?
変:「私は、絶対に、宇宙へ行くんだ!」。この、腹の底からの決意。もうね、「海賊王におれはなる!」レベルの、微塵の疑いもなく、自分のアイデンティティとしてそう思考できた人だけが、初めてその長く険しい道のりを歩み出すための、スタートラインに立つことができるんです。
梅:圧倒的な当事者意識ですね。
変:ここで、プラスとマイナスの数学の話があります。たとえその人が「絶対に行くんだ!」という100のプラスの思考を持っていたとしても、何か大きな挫折を味わった時に、たった1%でも、「…やっぱり、自分のような凡人には無理かもしれない」というマイナスの思考、疑念のウイルスが心に侵入した瞬間、その人の現実は、そのマイナス側に強く引きずられます。プラス100にマイナス1を掛ければ、答えはマイナス100になる。思考の世界とは掛け算、それほどまでに繊細で、正直なんです。
梅:たった1%の諦めが、すべてをマイナスにしてしまう。恐ろしいですが、納得がいきます。
変:ただ、「じゃあ、完璧超人じゃないと何も達成できないのか」というと、そういうわけでもありません。大事なのは、必ずしも結果が「0か100か」ではない、ということです。その人の本気度が、最終的にその人を宇宙飛行士にはしなかったとしても、その本気の思考プロセスが、その人を成層圏バルーンツアーへ連れて行ってくれるかもしれない。航空宇宙工学の道に進ませるかもしれない。何かしら別の形で、宇宙開発に関わる仕事や、星空の魅力を伝える活動に巡り合わせてくれるかもしれないんです。
梅:なるほど!本気で思考して動いた結果、別の形であってもその夢に限りなく近づくわけですね。
変:そうなれば、宇宙に行くという最初の夢に、確実に近づくことにはなりますよね?今は無理でも、将来、行ける可能性は着実に高まるじゃないですか。
梅:今回のテーマは、タイでのキャリア構築や新しい挑戦において、非常に強力な指針になりますね。
変:人間はいつだって、なりたいような人間になれる。そして、今この瞬間も、私たちが過去に思考した通りの人間になっているんです。だとしたら、私たちが自分で、自分の可能性に「ここまでだ」と限界の線引きをする必要なんて、どこにもないはずです。一度きりの人生です。自分の人生を、安売りするのはもうやめにしましょう。人生は、私たちが「私の人生の価値は、この程度だ」と値付けした通りの人生になるものだからです。
梅:自分の人生を安売りしない。心に刻みます。最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
変:では、この世界のシンプルな法則を、もう一度胸に刻んでください。この世には、自分で変えられるものと、変えられないものがあります。
自分で変えられないもの:他人、過去
自分で変えらえるもの:自分、未来
多くの人は、変えられない他人の言動に一喜一憂し、変えられない過去の失敗を悔やみ続け、そこに膨大な時間と心のエネルギーを浪費してしまいます。しかし、私たちが本当にフォーカスすべきは、100%自分の采配で変えられるもの、つまり「自分」と「未来」だけです。そして、その自分を変える唯一にして最強のツールこそが、ここまで繰り返しお話ししてきた「思考」なんです。
梅:他人や過去にエネルギーを使うのをやめ、自分と未来の思考に100%集中するということですね。
変:そして興味深いことに、自分さえ変われば、変えられないはずの他人からの反応や、変えられないはずの過去の出来事の意味付けさえも、ガラリと違って見えてくるものなんです。他人を、過去を、嘆くのはもう終わりです。自分が今すぐ変えられるもの、つまり、自分自身と自分の未来に、全てのエネルギーを注ぎましょう。そのための最初の、そして最も重要な一歩が、私たちの「思考」を、私たちの望む未来へと、本気で、本気で向けることなんです。

<内容紹介>
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……!母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦!
『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見!”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦!
全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中!


『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは!?
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。
ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。
「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」
よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。
また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。
本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。
<『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋>
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