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タイの通信大手AISは2026年11月5日、海上における5G通信の提供範囲を従来の38キロメートルから最大60キロメートルに拡大することに成功したと発表しました。タイ南部チュムポーン県のパークナム・チュムポーンと、スラタニ県タオ島を結ぶフェリー航路で実証試験を行ったもので、年末の観光シーズンに向けて海上通信環境の改善を進めています。AISの公式発表で明らかになりました。
AISによると、今回の実証試験では「Sub-1 GHz Massive MIMO」と呼ばれる通信技術を採用しました。700MHz帯と900MHz帯の電波を利用し、複数のアンテナを組み合わせることで、通信距離の延長と同時接続性能の向上を図っています。
従来の通信範囲は最大38キロメートルでしたが、新技術によって最大60キロメートルまで拡大しました。AISは、この技術を海上通信の拡張に採用した東南アジア初の通信事業者だとしています。
海上では陸上と異なり、基地局の設置場所が限られています。特に本土と離島を結ぶ航路では、沿岸部から離れるにつれて通信環境が不安定になることが課題となっていました。
通信範囲の拡大によって、フェリーなどで移動する観光客が、航行中に地図アプリを利用したり、観光情報を検索したり、写真や動画を送信したりする際の利便性向上が期待されています。
AISは2023年から、海岸や離島、主要航路を対象とする「5G Sea Coverage」の整備を進めてきました。今回の取り組みは、その通信網をさらに沖合へ拡張するものです。
AISの技術部門責任者は、通信品質は速度や提供範囲だけでなく、旅行中も安心して接続できることが重要だと説明しています。
また、AIS南部地域の運用責任者は、タオ島周辺での試験結果を今後の海上通信網の改善に活用する方針を示しました。
今回発表された最大60キロメートルという数値は実証試験で確認された通信範囲であり、すべての航路や海域で同じ通信距離・品質が保証されるものではありません。
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