カンボジアの攻撃でタイ国内の病院19か所が被害、患者避難も実施

タイ保健省は2025年7月27日、カンボジア軍による攻撃がタイ国内の医療機関に深刻な影響を与えていると発表しました。これまでにタイ国境周辺の病院19か所が被害を受け、うち11か所が一時閉鎖、8か所は救急対応のみを継続しています。バンコク・ポストが伝えています。

被害を受けた病院の中には、スリン県のパノム・ドーンラック病院のほか、シーサケート県内の地域医療施設3か所が含まれており、建物の損壊が確認されています。

これまでに確認されているタイ側の民間人の被害は、死者13人、負傷者36人（うち重傷者11人）に上っています。

保健当局は、患者617人の避難を完了させ、現在は13万人を超える避難者を全国433か所の避難施設で受け入れていると明かしました。また、病状が深刻な避難者139人は医療機関に搬送されました。

保健省の次官補は、「長距離兵器の使用が懸念されるため、危険地域にある病院には、隣接する安全な地域への患者搬送計画を立てるよう指示している」と述べています。

今後も緊迫した状況が続く中、医療体制の維持と避難者の安全確保が急務となっています。