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タイの新卒に厳しい現実~企業の89%が採用に慎重、経験者やフリーランスにシフト

2025年6月23日 配信

タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)が2025年5月に公表した「2025年第1四半期の社会概況報告」によりますと、企業の89%以上が新卒者の採用に消極的な姿勢を示していることが明らかになりました。主な理由として、「実務経験の不足」「必要なスキルの未習得」「ビジネスマナーの欠如」などが挙げられています。



報告では、企業側がこれらの課題を懸念し、新卒者の代わりにフリーランスや退職者を採用する傾向が強まっていることが指摘されています。場合によっては、空席のままポジションを維持するケースもあるとのことです。

2025年第1四半期のタイ国内における就業者数は約3,940万人で、前年同期比で0.5%の減少となりました。特に農業部門での雇用が引き続き縮小しており、一方で非農業部門では小幅な成長にとどまっています。観光関連のホテルやレストラン分野では拡大傾向が見られるものの、全体としては雇用の回復は限定的です。

失業率は前年同期の1.01%から0.88%に低下しましたが、失業者の多くは高等学校や大学を卒業したばかりの若年層で構成されており、特に実務経験のない「初めての求職者」層が厳しい状況に置かれていると報告されています。

NESDCはまた、タイの労働市場における「ソフトスキルのギャップ」にも着目しており、企業が求めるコミュニケーション力やチームワーク、柔軟性といった能力が、現状の学生・若手労働者には十分に備わっていないと警鐘を鳴らしています。

同委員会は、今後の労働市場に対応するためには、教育現場でのカリキュラム改革と、若者自身のスキルと職業意識の向上が急務であると強調しています。政府としても、企業・教育機関・行政が連携して、若年層がスムーズに就業移行できるよう支援策を講じていく方針です。

■ Thailand’s Social Outlook of Q1/2025 

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