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タイ観光警察は2025年6月16日、チョンブリ県パタヤ市内で人身売買および不法就労に関与していたカンボジア人グループを摘発し、男女7人を逮捕、児童9人を保護しました。
今回の摘発は、政府および観光・スポーツ省、国家警察庁の方針に基づく「強い観光コミュニティ(STC)」プロジェクトの一環として行われたものです。観光地の治安向上と犯罪抑止を目的とし、パタヤのウォーキングストリート周辺において、深夜から早朝にかけて子どもたちが違法に物売りをしているとの通報を受けて調査が始まりました。
観光警察は、事前に裁判所から捜索令状を取得し、2か所の拠点を一斉に捜索しました。
ウォーキングストリートでは、旅券を所持していなかったカンボジア人女性3人(30歳、23歳、49歳)を逮捕しました。彼女たちは無許可で物品を販売しており、そのうち2人は滞在期限を124日超過していたことが確認されました。また、15歳未満の子どもを危険な労働に従事させていたとして、人身売買防止法違反の疑いがかけられています。
さらに、市内のマーブヤイリア1通りにある住宅を捜索し、カンボジア人の男女4人(38歳男、54歳女、17歳女、16歳女)を逮捕しました。全員が旅券を所持しておらず、不法に滞在していたことが判明しています。
今回の摘発で、カンボジア国籍の児童6人を保護しました。彼らは容疑者の法的な子どもであることを証明する書類を持っておらず、人身売買の被害者である可能性が高いとみられています。
また、タイ人保護者のもとにいたタイ人児童3人も保護されました。これらの保護者には児童保護法に違反する恐れがあるとして、チョンブリー県の社会開発・人間安全保障事務所が対応しました。
観光警察によりますと、児童労働によって1日あたり数千バーツの収入が得られることから、同様の行為が再び行われる可能性があるとしています。今回の摘発により、他の違法グループは一時的に活動を停止したとみられますが、引き続き警戒が必要です。
観光警察では、観光地における児童労働や人身売買の疑いがある行為を見かけた際には、24時間対応のホットライン1155番への通報を呼びかけています。安全で健全な観光環境づくりへの協力が求められています。
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