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タイ版少年ジャンプ発行の裏側|ジジイ梅がタイのマンガ界をノゾいてみた!

2015年9月23日 配信

タイ版少年ジャンプ発行の裏側

ネーション・グループ漫画出版部門

  タイの英字新聞『ザ・ネーション』を発行するネーション・グループ。その部門の一つに漫画出版部があり、ここでタイ版少年ジャンプの『BOOM』を出している。日本漫画担当のイスレス・トンプスノーさんに話を聞いた。

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-『BOOM』がスタートしたのはいつですか?

  1994年のことです。その頃は『スラムダンク』や『ドラゴンボール』は連載の最中でした。私たちは日本の状況そのまま、途中の回からそれらの連載を開始しました。驚かれるかもしれませんが、実は、当時、海賊版が横行して、読者はそれまでの話をすでに知っていたのです。
海賊版出版社は、日本で少年ジャンプが月曜日に出ると、FAXでそれをタイに送り、発行するという手段を使っていました。海賊版出版社同士でスピードを競っていたのです。ですから、解像度が悪く粗悪な物ばかりでした。

-『BOOM』の発行で、それらの海賊版はどうなったのですか?

  一斉に市場から姿を消しました!アメリカ映画の違法コピーDVDなどは隠れてアパートの一室で商売が出来ますが、出版物の場合そうは行きませんよね、正体が分かってしまいますから。こういった背景から、訴訟を起こされることを恐れて違法版は消えました。

-出版部数はどのくらいですか?

  最高時の発行部数は10万部です。日本の場合と同じで、ブームになる人気漫画がどれだけ連載されているかで数字は変わってきますね。ちなみに、現在の一冊の値段は45バーツです。

-連載されている作品は少年ジャンプ以外の物もありますね?

  はい、『ジャンプ・スクエア』などからも作品を選んでいます。ジャンプ系各誌で新しいシリーズが始まっても、すぐそれを『BOOM』で転載にはなりません。エピソードが進んでいって内容を見極めてから、契約のオファーを日本に出し、それを日本側が考慮するという形です。

-タイで人気の作品は日本と同じでしょうか?

  ええ、トップの作品たちはまったく日本の人気の度合いと変わりませんね。それらの作品は世界の誰にでも感動を与えられるんだと思います。『NARUTO』の場合、単行本コミックス一冊につき10万部発行しています。現在、54巻まで出ていますから合計で540万部ということになります。ただ、ギャグ漫画はタイではウケナイことがありますね。

-『BOOM』にはタイ人漫画家の連載も載っていますね?

  はい、ヒロイック・ファンタジーの『13th Knife 』は14年、古典文学を素材にした『 Apaimanee Saga』は10年続く連載です。それらの連載を続けていく上での課題が、日本のように漫画家をアシスタントが助けるというシステムを作り難いことなんです。みんなアシスタントに成りたがらないんですよ(笑)。もともとタイ人漫画家の収入は少ないので、アシスタント代も少なく、みんな独立して自分自身の漫画を売りたいと考えるんです。他にも、インターネット上での海賊版の問題などいろいろ悩みはありますね(笑)」

ありがとうございました!

タイ版少年ジャンプ発行の裏側

タイ版少年ジャンプ発行の裏側

(2012年11月9日掲載)

ジジイ梅がタイのマンガ界をノゾいてみた!