|
|
タイ国立公園・野生動植物保全局は2026年2月11日、野生ゾウに装着しているGPS追跡首輪(GPS Collar)の管理状況について発表し、監視や研究の目的を達成した個体から順次取り外しを進める方針を明らかにしました。十分なデータ収集後はゾウが自然な生活へ戻れるようにすることを重視し、動物福祉の観点に基づいた対応としています。
★こんな記事も読まれています★
タイ保健省、新たな甘さ基準「通常の甘さ=50%」を提唱
同局によると、GPS首輪の導入は2019年に始まり、当初は移動ルートや採食行動の研究のため6頭に装着されましたが、これらはすでにすべて撤去済みです。その後、2020年以降は人間とゾウの衝突を減らし、保護区外への移動を監視する目的で37頭に装着され、現在までに33頭から撤去されました。残る2頭は装着中、さらに2頭が撤去に向けて追跡中とされています。
また2024年にはマヒドン大学の研究プロジェクトとして5頭に首輪が装着され、現在1頭は取り外し済み、残る4頭についても研究終了後に撤去予定です。
GPS首輪は衛星通信により1時間ごとにデータを送信し、心拍数、環境温度、地形の利用状況、移動方向や速度、推定される摂食量などをリアルタイムで把握可能です。これにより当局はゾウの群れが農地や集落へ接近する前に対応でき、人命や財産への被害軽減に役立てています。
当局は、東部森林地域での首輪装着はあくまで暫定的な措置であり、長期的にはゾウが自然の生息地に留まりやすい環境を整えることを目指すと説明。収集したデータをもとに、水や食料資源を改善するなど森林管理計画に反映させる方針です。
国立公園局は「ゾウを単なる研究対象として扱うのではなく福祉を重視する一方、国民の安全確保も重要な責務」とし、GPS首輪は短期的な管理手段として必要最小限の期間のみ使用するとしています。
関連記事
新着記事