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アヌティン首相(内務大臣兼務)は、バンコク拘置所で中国人受刑者に特別待遇が与えられていた疑いが発覚した件について、関与した全ての職員に厳しい処分を行う方針を明らかにしました。2025年11月22日の各報道が伝えています。
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この問題は、バンコク拘置所の前所長と14人の刑務官が、いわゆる「灰色中国人」と呼ばれる受刑者グループに便宜を図っていた疑いで突然異動となったことを受け、矯正局が事実関係の調査を進めていたものです。タイ人受刑者からの内部通報により、中国人受刑者が長期間にわたり特別扱いを受けていたとの指摘があり、当局は抜き打ち査察を実施しました。
査察では、携帯電話や電子機器、ライター、小型エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、さらに空箱のコンドームなど、所内持ち込み禁止の物品が多数見つかりました。また、階段下には隠し部屋が設けられており、受刑者グループが外部の女性を高額で手配し、特定の受刑者と密会させていた疑いが浮上しています。職員が通常の検問を迂回する特別ルートを使って案内していたとされます。
矯正局のルッタポン局長は「到底容認できない」と述べ、刑事・懲戒の両面で厳正に対処する姿勢を強調しました。また、今回の件を機に、刑務所制度全体の刷新に取り組む考えを示しています。
21日には、ユッタナー矯正局副局長(代行所長)が率いるチームが拘置所8区画を調査。約900人が収容される同区画では、木工作業場が中国人受刑者向けの生活スペースに転用され、禁止物品の隠匿に利用されていた可能性が確認されたということです。
当局は今後も調査を続け、関与した職員への処分を徹底するとしています。
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