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バンコク都は、ホームレスを狙った「マネーミュール口座」詐欺への対策を強化しています。詐欺グループがホームレスに銀行口座を開設させ、不正利用する事例が懸念されており、都は関係機関と連携して現場での啓発や支援に取り組んでいます。
社会開発局やプラナコン区事務所、社会開発・人間安全保障省、警察などが協力し、サナームルアン周辺を巡回しています。ホームレスに対しては、個人情報を他人に渡さないこと、身分証などの重要書類を適切に保管すること、そして見知らぬ人物の口座開設依頼に応じないよう呼びかけています。すでに被害に遭った場合には、警察と連携して捜査を進めるとともに、法的保護や社会復帰支援を行い、不正利用された場合には新たに身分証を発行しています。
バンコク都はまた、ホームレスが合法的に働ける仕組みを整備しています。旧マンシー配水所「バーンイムジャイ」やピンクラオ橋下の「ドロップイン」センターで登録を受け付けており、公園整備員、清掃員、建設作業員、警備員、運転手、飲食店スタッフなどの職業を紹介しています。これまでに259人が登録し、132人がすでに就職を果たし、11人が呼び出しを待っています。
2010年以降、バンコク都は歴史的な広場サナームルアンの安全確保に向け、高さ2メートルの鉄柵を設置しました。午前5時開門・午後10時閉門のルールを導入し、警備員を24時間配置したことで、同地での野宿は大幅に減少しました。ただし周辺通りでは一部でホームレスが確認されており、支援団体や区事務所が定期的に巡回を続けています。
バンコク都の報道官は「ホームレスが不法行為に巻き込まれることを防ぎつつ、自立支援を継続します。住まいや職業を持ち、健康を維持できる環境整備を進めていきます」と強調しました。
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