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2025年6月11日に放送されたアニメ『機動戦士ガンダムGQuuuuuuX』第10話「イオマグヌッソ封鎖」に登場したある一言のセリフが、日本のSNS上で予想外の反響を呼びました。話題となったのは、登場キャラクター「ニャアン」が本編の9分14秒あたりで口にした次のセリフです。
「カオマンガイ作って、残りはパックしといた」
この一言により、タイ料理である「カオマンガイ(ข้าวมันไก่)」――いわゆるチキンライスが注目を集め、放送直後からSNS上では「カオマンガイとは何か」を調べる投稿や、料理写真を紹介する反応が相次ぎました。結果として、日本のX(旧Twitter)では「カオマンガイ」がトレンド入りするまでに至りました。
この現象にすぐさま反応したのが、タイ国政府観光庁(TAT)です。6月13日、タイ国政府観光庁は公式SNSにて「Anime Effect: The Journey of Chicken Rice in Thailand」と題した投稿を公開し、「アニメの影響でカオマンガイが世界的に話題に」としながら、タイにおけるカオマンガイの歴史や地域ごとの味わいについて紹介しました。
カオマンガイは、中国・海南島からの移住者によってタイにもたらされた料理で、茹でた鶏肉と、鶏のスープで炊いたご飯を組み合わせた素朴ながらも奥深い味わいが特徴です。現在では、地域ごとに味付けやソースに個性があり、中部では油と香りのバランスが際立つご飯と繊細なタレ、南部では甘・辛・酸が調和した濃厚なソースが親しまれています。
SF戦争を描く『ガンダムGQuuuuuuX』の中で、突如として登場した「カオマンガイ」という単語は、視聴者にとって強い異文化のインパクトを与えました。物語の緊迫した展開の中に交じった、あまりにも日常的なこのセリフが、作品の余白として記憶に残る結果となったのかもしれません。
宇宙を舞台にしたアニメのワンシーンが、タイの料理文化と接続され、現実の行動や関心を動かす契機となった今回の現象。アニメ、食、観光が思いがけないかたちで結びついた好例と言えるでしょう。
動戦士Gundam GQuuuuuuX エピソード10 「イオマグヌッソ封鎖 」
2025年6月11日放送
イオマグヌッソの破壊活動を止めるため、マチュはシャリア・ブルの依頼で薔薇の少女を救い出そうとする。だが、一歩先にキシリアの命を受けたニャアンのジフレドが、ゼクノヴァ砲を動かそうとする。狙いは全地球人類――。©創通・サンライズ
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