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病院職員が毎週月曜の朝に国旗掲揚のため整列させられ、患者の診療が遅れてしまった――。そんなSNS投稿がタイ国内で大きな話題となっています。
これを受けて、タイ北部ペッチャブーン県の文化局は2025年5月28日、「国旗掲揚活動は強制ではなく、各機関に協力をお願いしているものに過ぎない」と釈明しました。
発端となったのは、Facebookページ「モーラボ・パンダ」に投稿された内容です。ある県立病院の職員が「国旗掲揚の活動に参加させられたことで、患者の待ち時間が長くなってしまった」と指摘し、この投稿には「病気よりも国旗が優先されるのか」といった批判の声が多く寄せられました。
こうした反応を受けて説明に立ったのは、ペッチャブーン県文化局のパッチャラナン・ケーオチンダー局長です。同局によりますと、国旗掲揚や国歌斉唱の活動は「国・宗教・王室への敬意を育むこと」を目的とした全国的なプロジェクトの一環であり、2023年から全国の各県で行われているとのことです。
文化局からは、各官公庁や教育機関、民間団体などに対して活動への「協力依頼」が通知されており、実施の有無や方法については各機関の判断に委ねられていると説明しています。
問題となった病院についても、「毎週月曜の朝に職員を整列させて国旗を掲揚しているのは、病院内部の判断によるものであり、県からの指示ではない」と強調しました。また、「制度の趣旨をご理解いただいた上で、各現場において適切な運用がなされることを望んでいる」と呼びかけています。
今回のSNS騒動は、「愛国心の表現」と「公共サービスの実態」との間にあるギャップを浮き彫りにするものとなりました。
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