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タイ首相が緊急指示、メコン支流コック川の汚染問題でメコン源流国ミャンマーとの交渉へ

2025年5月22日 配信

2025年5月20日、タイ政府は北部を流れるコック川(แม่น้ำกก)で確認された有害物質の基準値超過を受け、関係機関に対して緊急対応を指示しました。首相の命により、プラサート・チャンタラルーントーン副首相が天然資源・環境省を監督し、ミャンマー政府との協議を担当することが発表されました。各報道が伝えています。



今回の汚染は、ミャンマー・シャン州における鉱山開発に伴う排水が原因とみられており、越境公害として問題視されています。宇宙技術開発機構(GISTDA)の地球観測衛星「THEOS-2」による観測では、ミャンマー側での大規模な掘削や水の濁度の増加が確認されました。

この問題に関連して、市民団体「川と命の協会(Living River Siam Association)」は、2025年5月6日にタイ政府へ対し、タイ・ミャンマー・民族武装勢力・中国の4者協議の早期実施を求める声明を発表しました。同団体は、汚染源の特定や水質情報の公開、住民参加型の危機対応などを含む7項目の提言を行っています。

コック川流域では、これまでにヒ素や鉛が水質基準を超えて検出されており、タイ保健省は2025年4月4日、チェンマイ県メーアーイ郡ケーントゥム村付近でヒ素0.026mg/L(基準値:0.01mg/L以下)、鉛0.076mg/L(基準値:0.05mg/L以下)を検出したと発表しています。

政府は現在、汚染源の管理や水質改善、住民の健康と環境への影響の監視などに取り組んでおり、関係機関が連携して対策を進めています。

 

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