握手か交歓か、CIBが迎えた“敬礼の交差点”

タイ警察中央捜査局（CIB）は、2025年5月19日、インドネシア国家警察の高等幹部養成機関「SESPIMTI」からの代表団を迎えた。
この訪問は、警察機関同士の協力体制をさらに強化するためのものであり、法執行分野における知見と経験の共有が主眼とされていた。

一糸乱れぬ整列、沈黙のうちに交わされる敬礼、記念写真の瞬間すら、緊張と信頼が静かに織り込まれていた。
そこには言葉よりも、空気の温度に宿る情報があった。

それは儀礼だったのか、あるいは未来へ繋がる“視線の共有”だったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。

「また会おう。違う現場で」
そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、資料の受け渡しの手には、確かな熱がこもっていた。

共に撮られた一枚の写真は、記念か布石か、いや、そんな問いなど意味はなさない。
国家の信頼は、言葉ではなく“訪問”という行為に宿るものだったに違いない。

タイ中央捜査局（CIB）
プロフェッショナルで中立、国民と共に。