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タイの観光スポーツ省は2025年4月30日、外国人観光客から寄せられた不満の声に対応するため、政府関係機関および民間セクターと協議を行いました。会議の冒頭で、ソラウォン・ティアントン観光スポーツ大臣は、外国人観光客の安全確保と信頼回復を最優先課題とする方針を明らかにしました。
今回の動きは、バンコクポスト・ラーニングのFacebookページに掲載された記事「外国人観光客はどこへ行ったのか?」が発端です。この記事には、タイ国内の安全性や暴行、法外な運賃請求、観光地における国際犯罪グループの脅威、そして「二重価格制度」など、観光客の不満が数多く寄せられていました。
ソラウォン大臣は、こうした外国人観光客や在住外国人の意見は、タイの観光イメージに直結する重要な問題であるとし、「タイを引き続き世界から選ばれる観光地とするために、サービスの質、公平な価格、そして安全対策を一層強化する必要がある」と述べました。
特に問題視された「二重価格」については、外国人観光客とタイ人が異なる料金を課される現状を見直す意向を示し、「今後は、タイ人と外国人の区別なく、等しく支払う価格設定を徹底する」という考えを示しました。
また、全国79県に観光客支援センターを設置し、「Thailand Tourist Police」アプリを通じて、写真や位置情報を含めた通報・相談ができる仕組みを整備することで、迅速な対応と安心感の提供を図ります。
あわせて、宿泊費や物価の高騰についても議論され、「タイの物価が近隣諸国と比べて割高だと感じられないよう、サービス内容の改善と価格の適正化を進めていく」としています。
ソラウォン大臣は最後に、「観光客が『安全で楽しかった』『また訪れたい』と思えるような国にすることが、我々の使命である」と語り、タイが再び世界有数の観光地としての信頼を取り戻すことを目指す姿勢を強調しました。
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