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咲山しほ、SAY-LA卒業を前に13年間のアイドル人生を語る【流浪シリーズ】

2025年5月1日 配信

咲山しほ、SAY-LA卒業を前に13年間のアイドル人生を語る【流浪シリーズ】

3000年に一度の正統派アイドル『SAY-LA』のリーダーである“しおまる”こと咲山しほさん。2025年9月30日(火)に東京・Zepp DiverCityで開催される『SAY-LA 咲山しほ卒業公演~13年間の感謝と愛を込めて♡~』をもって、SAY-LAを卒業、そして芸能界からも引退することを発表しています。



そんな節目を迎える咲山しほさんに、これまで何度となくSAY-LAと行動を共にしてきた“流浪のバンドマン”西田健児(ケンジ)が、卒業を控えた心境、タイ遠征での思い出、そして未来への想いをたっぷりとインタビュー。さらに今回、咲山しほさんは「ファンのみんなへの感謝を伝えたい」と、自ら手紙を書いてきてくれました。

2025年4月上旬、卒業まで残り半年となった今だからこそ語れる本音が詰まったこのインタビュー。咲山しほさんの“言葉”と“涙”を、ぜひ受け取ってください。

3000年に一度の正統派アイドル、SAY-LAの咲山しほです!

ケンジ:それでは不定期更新、流浪のインタビューシリーズ。今回はこの方。SAY-LAの咲山しほさんです。タイランドハイパーリンクスの独占取材、ありがとうございます。よろしくお願いします。

咲山:ちょっと待って、わたし緊張してます。

ケンジ:…え? 緊張? もう散々アイドルとしてインタビューをやってきてるんだから、そんな緊張とかしないでしょ?

咲山:ええ~、ケンジさんにインタビューされちゃうって考えると、緊張します(笑)

ケンジ:なんでよ(笑)

咲山:だって、あまりにも身近だから、逆に緊張しちゃうというか…。

ケンジ:なんだそりゃ(笑) まァとりあえず今日のインタビューは、タイの思い出話しをしてもらいつつ、咲山しほの魅力を深堀りできたらな、なんて思ってます。

咲山:はい。よろしくお願いします(笑)

ケンジ:タイに関することだけじゃなく、ありとあらゆる思いの丈を話していただければ(笑)

咲山:うふふ(笑) 話します!(笑)

ケンジ:ではではとりあえず、自己紹介から始めましょうか。

咲山:え!

ケンジ:お願いします!

咲山:ケンジさんわたしのことよく知ってるじゃないですか。いまさら恥ずかしいですよ(笑)

ケンジ:いや、僕に向けて自己紹介してもらうわけじゃないです。記事の向こう側にいる、今まさにこの記事を読んでくれている方に向けての自己紹介です。

咲山:ええー。はずかしい…。

ケンジ:はいどうぞ。

咲山:はずかしいですよ……。

ケンジ:そんな何回もはずかしいはずかしいって言わせてたらなんかセクハラしてるみたいでちょっとアレなんで、はやくやってもらっていいですかね(笑)

咲山:動画に撮りますか?

ケンジ:いや、動画は撮らないです。自己紹介も文字化します。はいどうぞ。

咲山:はい。3000年に一度の正統派アイドル、SAY-LAの咲山しほです(笑)

ケンジ:はいリテイク。僕が知ってるアイドルの咲山しほは、そんなテンションの低い自己紹介しないですよ。本域のヤツをやってもらっていいですか(笑)

咲山:えぇー。

ケンジ:はいどうぞ。現リーダーと愛称、タイランドハイパーリンクスを言うのも忘れずに。

咲山:……。

ケンジ:はいどうぞ(笑)

咲山:はい! 3000年に一度の正統派アイドル! SAY-LAの現リーダー咲山しほです! 愛称はしおまるって言います!! タイランドハイパーリンクスを読んでる皆さんよろしくおねがいします!!!!

ケンジ:パチパチパチ(‘ _’)ノノ” パチパチパチ

咲山:はずかしかったです…。もう!

SAY-LAに加入してはじめてのタイ遠征

ケンジ:それじゃァまず、タイの思い出話し…。そうなだなァ。JAPAN EXPO THAILANDの話からお願いしようかなァ。

咲山:ケンジさん、話ってJAPAN EXPO THAILANDの話というか、SAY-LAよりも昔の話から始まってもいいですか?

ケンジ:お。大丈夫ですよ。なんですかね?

咲山:わたしはもともとメチャハイ(青山☆聖ハチャメチャハイスクール)で5年くらい活動してたんですけど、メチャハイって遠征が少ないグループだったので、メチャハイの時は一度も海外遠征に行ってなかったんです。でも海外遠征をしてるアイドルグループに憧れがあって。それでSAY-LAに入ってから初めてアイドルとして海外遠征できたし、もちろんタイに遠征するのもSAY-LAで行くのが初めてでした。

ケンジ:へー。なんかプライベートでもタイに来てそうなイメージでした。意外!

咲山:SAY-LAに入ってから、タイ、香港、台湾って海外遠征させてもらえて、その国ごとの特徴とか魅力とか良いところを見つけて、美味しいものもたくさん食べて感じたんですが、わたしはタイが一番楽しくて。

ケンジ:おお。

咲山:JAPAN EXPO THAILANDだけじゃなくて、ICONSIAM※にも出演できて、バンコクの大きなイベントでタイで何回もライブをさせてもらえてるっていうのもきっとあるんですけど、オフ時の過ごしやすさとかも含めて、タイが一番好きです。
※ICONSIAMで開催されたThai-Japan Iconic Music Fest 

ICONSIAMでのThai-Japan Iconic Music Fest 2022に出演したSAY-LA

ケンジ:JAPAN EXPO THAILANDとICONSIAMとSIAMDOLのイベントに出演するので、タイ遠征するペースが3か月に1度になってた時期があったしね。あれはちょっと異常ペースだった。(笑)

咲山:それでたくさんタイに来てる中で一番思い出すのは…。やっぱりわたしがJAPAN EXPO THAILANDに初めて出た時です。わたしもSAY-LAに加入したばっかりで、ファンがまだ全然いない時のタイ遠征だったので、日本から遠征してくれるわたしのファンはいなかったし、もちろんタイでもわたしのファンは一人もいなかったんですよね。

ケンジ:それは最初はしょうがないでしょ。

咲山:SAY-LAにはいってすぐの海外遠征がいくつもあったので、ファンがいないのに遠征なんて…、わたしの経費は全部無駄になっちゃう、って考えちゃって遠征は苦手でした。だから、タイにもファンがいないのにどうしよう…、ってすごく不安だったんです。

ケンジ:えーそんな風に考えてたんだ。

咲山:でもタイ遠征してみたら、SAY-LAを知ってくれているタイのSAY-LAファンの方が何人も特典会でわたしに会いにきてくれたんです。でもタイの言葉が分からなかったので、一生懸命に身振り手振りのジェスチャーで伝えてたら、タイの人もニコニコしながらわたしのジェスチャーを理解しようとしてくれて。それでなんとかコミュニケーションがとれました。

ケンジ:おおー。

咲山:それがすごくうれしかったんです。タイの人って優しいんだなっていうのと、そのコミュニケーションがとれた経験がわたしの自信にもつながりました。

ケンジ:自信につながりましたか。

咲山:はい。すごく自信につながりました。 それに、それまでにSAY-LAの先輩方がタイに何度も遠征にきてたっていう、積み重ねることの大切さを感じました。

ケンジ:そうだね。ファンがいなくても海外遠征にも連れて行ってあげよう、っていうのがI-GET(※SAY-LAの所属事務所)の方針だからね。う~ん…。そうだな…。

咲山:はい!

ケンジ:例えばグループが海外遠征の発表をしたとしても、遠征できるのは選抜メンバーだけですみたいな、メンバー全員では海外遠征してないグループもまだあるじゃないですか。

咲山:ありますね。

ケンジ:予算が足りないから選抜メンバーにしようとか、海外遠征に行きたいなら課せられる大きなノルマをクリアしてねとか。

咲山:わたしもそういう話を聞いたことがあります。

ケンジ:もちろん、その事務所が遠征するに対してイベンターから提示されている条件や内部事情がわからないので、メンバー全員を連れて行かないパターンを推測してもあんまり意味が無いんだけど…。でもそんな中で、I-GETの方針は、グループが何人でもグループとして呼ばれて行くならメンバー全員連れて行く、という方針なんだよね。

咲山:たしかに…。そうですね。

ケンジ:だから、SAY-LAに入ったばっかりの新人で、ファンが一人もいなかったしおまるでもタイに連れて行ってもらえたし、実際、タイで経験したことがアイドル活動を続けてこれたモチベーションの一つにはなってるでしょ? 

咲山:なってます!

ケンジ:でもメンバー全員連れて行くスタイルだとやっぱり経費が大きい。海外遠征では少し高めのオフ会を多めにやってたとしても、まァハッキリ言ってかけた予算は回収できてない。

咲山:そうなんですね…。

ケンジ:そうなんですよ。それでもメンバーは全員連れて行く。これはI-GETのすごくいい方針だよね。メンバーも安心して遠征に参加できるし、ファンも安心して遠征に参加して楽しんでほしいっていう、ナオキさん(I-GET総合プロデューサー)光さん(I-GET音楽プロデューサー)の思いだね。

咲山:そうですね。わたしも安心してSAY-LAのメンバーとして遠征に参加できました。

ケンジ:I-GETはライブに特化してる事務所ともいえるから、いろんなところでファンを付けるならまずは現地に行かせなきゃ何も始まらない、っていう信念なんですよね。そして、行くんだったら旅行気分だけでいくわけじゃなくて、グループを現地に根付かせるため、自分たちの席を確保するために何度も訪れてないと遠征なんて意味がない、っていう方針。

タイの魅力の一番はナイトマーケット

ケンジ:いきなりタイから脱線しちゃいましたが、それでは改めて。咲山しほが感じるタイの魅力をお願いします。そうだなァ。タイの一番の魅力を教えてください。

咲山:それはもう! タイの魅力の一番はナイトマーケットです!

ケンジ:あら意外。

咲山:わたしナイトマーケットのお祭りっぽいあの雰囲気が好きなんですよね。タイに来ると、必ずナイトマーケットに行ってます。

ケンジ:あーたしかに。そういえば「今日はナイトマーケットいきますか?」って必ず聞かれてるイメージあるわ。

咲山:日本にはナイトマーケットがないし…。あとわたし日本では夜遊びしたことがないので…、ナイトマーケットにくるとはしゃいじゃうんです。

ケンジ:夜遊びしたことない?

咲山:夜遊びはしたことがないです。

ケンジ:あー、だからナイトマーケットに行くと、やたらとテンション高くハジけてるんだ(笑) そういえばジョッドフェアーズナイトマーケットでのサイコパスしおまるの動画を見ました(笑) むちゃくちゃ笑ったですよ。あれははしゃいでるの? 

ケンジ:ああいうサイコパスしおまるの側面も、もっと出していった方がいいんじゃない?

咲山:出さないです、やめてください。っていうかわたしサイコパスじゃないです(笑) これはもともとナオキさんがわたしに、虫を食べさせようとしてきたからやり返しただけです(笑)

ケンジ:虫って(笑) その辺に生息してる虫じゃないよね?(笑)

咲山:いやいやちがいます。ナイトマーケットの屋台で売ってる、食べられる虫です(笑)

ケンジ:昆虫食ですね。まァなんにしてもすごく楽しそうです(笑)

咲山:ナイトマーケットだとスタッフさんも一緒に来てくれて、夜でもSAY-LAのみんなで出歩けるからほんとうに楽しい。あとそれにお金持ちにもなれるし(笑)

ケンジ:お金持ちになれる割には、いつも値段を値切ってるよね(笑)

咲山:はい! 「ロッダイマイカー」って言って値切ってます(笑)

ケンジ:「ロッダイマイカー」だけじゃなくて、もんちゃん(沙藤まなか)がいた時は、「リーマー」って言いながら、二人で一つの合体ハートを作って、値切ってたよね(笑)

咲山:「リーマー」は、好きって意味です(笑) 男の店員さんに向かってしつこく合体ハートをやってると、値下げしてくれるんですよ(笑)

ケンジ:しおまるはマジ値切り職人だなァ、って思いながらいつも眺めてます(笑) 

咲山:そういえば初めてタイ遠征するときに、友達に「タイってアブナイよ」って言われてたんですけど、ぜんぜん危なくないですよね。ナイトマーケットとかで夜に出歩いてても、タイで危険な思いをしたことが一度もないです。

ケンジ:まァそうですね。そもそもタイの危険な地域には行ってないし、サイアム周辺は観光地でもあるので、特に治安はいい方ですよね。タクシーのぼったくり問題はありますけど(笑)

咲山:わたしは今のところ、タクシーでぼったくられたことはないです。

ケンジ:おー。それは運がいいね。タイの食べ物であたったことは?

咲山:タイの食事であたったことはないです!

ケンジ:ちなみにタイの好きは食べ物は?

咲山:パッタイです!

ケンジ:あー! そういえばパッタイが出てくると目の色変えて喜んでるイメージがあるかも(笑)

咲山:はいわたし元々エビが好きなのでパッタイにエビをトッピングしてあとはナッツとお砂糖もトッピングしてお砂糖はいっぱいかけて甘めのパッタイにするのが好きでパッタイはお店によってトッピングがちがったり微妙に味もちがうんでそのお店ごとの味を楽しむのも好きなんですがわたしはセントラルワールド1階のフードコートにあるパッタイが一番好きです!

ケンジ:急な早口がパッタイ愛を感じますね(笑)

咲山:えへへ。パッタイ愛がでちゃいました(笑)

ケンジ:パッタイ愛がでたところで次に、タイのオフ会の思い出はなにかありますかね?

咲山:オフ会だと…。前回のタイ遠征でいいことと悪いことの両方があって、わたしにとっていちばんの思い出になりました。

ケンジ:えっとじゃァまずは…、いいことの方からお願いします。

咲山:いいことは、ナイトクルージングです。

ケンジ:あら意外! オフ会の一番もナイトマーケットなのかと思いました。

咲山:ナイトマーケットはタイの一番魅力に感じているところです。オフ会の思い出はナイトクルージングです。

ケンジ:あ、なるほど。

咲山:わたしがSAY-LAに入ってすぐのタイ遠征の時に、一度ナイトクルージングのオフ会してるんですよね。その時は時間帯が夕方で、ビュッフェも美味しかったし、チャオプラヤー川から見える街の夕方の景色がキレイで、すごく楽しかったんです。

ケンジ:あー。その時はたしか船上カラオケパーティーをやりましたね。けっこう盛り上がった記憶があります。

咲山:そうですそれです! 今回もやっぱりクルージングの解放感や川から流れてくる風がすごく気持ちよくて。夜の風景がキレイで、オフ会の3時間があっという間でした。ナイトクルージングはいつもとは違うオフ会の雰囲気になるので、やっぱり楽しいなって思いました。

ケンジ:あー。たしかになんかそこでもはしゃいでましたよね。「この川に飛び込んだら助からないですかね?」とか言いながら船首の柵を乗り越える勢いでチャオプラヤー川をのぞきこんだりして。あ、柵の向こう側に行って怒られてなかったっけ?

咲山:行きました。でもタイの人達はやさしいので、クルージングスタッフの誰にも怒られてないですよ(笑)

ケンジ:悪いことは?

咲山:わたしこのタイ遠征のあと、咳がとまらくなりました…。それが一ヵ月も続いたんです。

ケンジ:あらら。病院には行ったんですか?

咲山:日本に戻ってすぐ病院に行ったんですけど、「咳はあるけど熱はないし、なんだろうね。原因不明です」って言われて。

ケンジ:そんなことあるんですね…。

咲山:それでも不安だったので別の病院にも行きました。中には、肺炎かもしれないって疑ってくれた先生もいて、ちゃんとレントゲンも撮ったんですよ。でも、レントゲンには何も問題がなくて…。全部の病院で原因不明って診断されました。

ケンジ:原因不明の咳…。

咲山:しかも肋骨も折れたんです。

ケンジ:肋骨? 折れたの? どうして?

咲山:咳がとまらなくなってたので、咳のし過ぎで、肋骨が疲労骨折しました。

ケンジ:うわー…。それは…。災難でしたね…。痛かったでしょ。

咲山:痛かったです…。もしかしたら、タイ遠征楽しい!ってオフ会ではしゃぎすぎた反動だったのかもしれないなァ、って思ってます(笑)

ケンジ:一生の思い出ですね(笑)

咲山:本当です(笑)

ケンジ:じゃあもうタイはこりごり?

咲山:こりごりじゃないです! タイに行きたいです(笑)

人生相談、SAY-LA卒業後は?

咲山:ケンジさん、今日実はわたし、インタビューだけじゃなくて人生相談もしに来たんです!

ケンジ:何だ急にどうした、ええ? 人生相談?

咲山:はい!

ケンジ:どんな相談? SAY-LAの卒業後をどうするかってこと?

咲山:そうです!

ケンジ:ええとなんだろうな…。なにか自分の中で卒業後にやりたいことのいくつかの選択肢があって、そのうちのどれが良いですかねみたいな人生相談?

咲山:そうじゃないです。まったく逆で、SAY-LAの卒業後にどうしていいかがなにも思いつかないんです。

ケンジ:う~ん、それなら…。こんなにタイが好きなら、タイに関連した仕事をしてみるのは?

咲山:えー。芸能関係はもうやらないです。

ケンジ:あ、タイ関係で芸能活動をすればイイじゃん、ということじゃなくて。しおまるはタイが大好きだし、せっかくタイに知り合いもいる状況なんだから、なにかタイに関連してる一般的な仕事にチャレンジしてみるのはどうですかね? ってこと。

咲山:それはムリですよ…。

ケンジ:ムリかー。

咲山:でもどうしていいか何も思いつかない、っていうのと矛盾しちゃうかもなんですけど、刺激の少ない普通の生活を送るっていうのがしたいなとも思って。

ケンジ:普通の生活…。

咲山:ふつうに。普通に生きたいです。

ケンジ:う~ん…。

咲山:……。

ケンジ:結婚とかは?

咲山:実はわたし子供がすごい好きなので、結婚したいんです。

ケンジ:じゃあ結婚すればいいんじゃないの?

咲山:そうなんですけど、相手がいなくて…。

ケンジ:「相手がいなくって」って(笑) なにいってんのしおまるが結婚できないわけないでしょ(笑)

咲山:あー。相手を選ばなければってことですよね。

ケンジ:いや、相手を選んでも結婚できるでしょ。あれ? 彼氏がいたことは一度もなかったよね?

咲山:ケンジさん。わたし、アイドルをやる前には彼氏がいたことありますよ!(笑)

ケンジ:…あ。…うん。えっとね。なんだろう。その。そういうキャラ設定だったっけ?

咲山:アイドルをやる前には、本当に彼氏がいました!(笑) このことは配信でも言ったことがあるので大丈夫ですよ(笑) でもアイドルを初めてからは本当に一度も彼氏を作ったことがないです! 命を賭けて!

ケンジ:そんなことで命を賭けなくても(笑) まァでも、いままでにそれ系の噂が一度も流れてきたことないのは確かなので信じます(笑)

咲山:そうですよね。信じてもらえてよかったです。

ケンジ:いやー。でもどう考えてもしおまるは結婚できると思うけどね。

咲山:もし仮に結婚できたとして、芸能活動をするのは大丈夫ですかね?

ケンジ:全然大丈夫でしょ。っていうか、結婚しました報告して芸能活動してる人なんてたくさんいるじゃないですか。でもそういう方向性はナシなんでしょ?

咲山:そうですね。自分で言っておいてなんですが、わたしの活動としてはナシです(笑)

ケンジ:それで…、SAY-LA卒業後のことは何も思いつかないって話だったと思うんだけど…。それは本心?

咲山:SAY-LA卒業後のことは本当になにも思いつかないです。なにをするのがいいのかホントに思いつかない(笑)

ケンジ:そんな2回も言わなくても(笑)

咲山:でもいいんです。卒業後のことは白紙でも、SAY-LA卒業までの半年は全力で駆け抜けることにするって決めたので、SAY-LAを辞めた後のことは、辞めてから考えることにしたんです。

ケンジ:そうか…。なるほど…。そうなるとそうだなァ…。知り合いの元アイドルに「VTuberの中の人」の仕事をしている子がいるんだけど、そういう仕事はあり?

咲山:VTuberは私の中では芸能活動になるので、ダメです。

ケンジ:絶対に顔出しはしなくていいし、元アイドルっていう情報もどこにも出さない、っていう条件でも?

咲山:もちろんダメです。

ケンジ:そうかー。しおまるの声もVTuberに合いそうな声質だからいいと思ったんだけどなァ。

咲山:それにわたしたぶん、VTuberなんて絶対にムリですよ。

ケンジ:そうかなァ意外と向いてるような気がするんだけど…。

咲山:わたし目立ちたがり屋でもあるので、きっと顔出ししたくなっちゃて、顔出ししちゃいます(笑)

ケンジ:あー、そうかー。そうなるとなんだろう…。う~ん。でも、しおまるって記憶力がかなり良いですよね。どこで誰とどんなことを話したかっていう会話の内容をちゃんと覚えてる方じゃないですか。

咲山:はい。わたしけっこう覚えてます。記憶力はいいです。

ケンジ:だよね。なので営業とか、なにか接客業が向いてるんだろうなとは思いつつ…。アイドル以外の合いそうな仕事を考えても、どうしてもしおまるが何か人前に立ってるような仕事が思い浮かぶというか…。う~ん。なんだろうなァ。しおまるにはアイドルが天職だからなァ…。

咲山:あ。そういえば。卒業発表してから「咲山様、ウチのグループに入りませんか?」っていう連絡が、めっちゃDMに来てます。

ケンジ:でしょ、しおまるのアイドル性が伝わってるんだと思うんだけどなァ。まさに天職。

咲山:それと、アイドルグループのプロデュースをしませんか? っていうDMももらいました。わたし、人がよろこんだり楽しんでる姿を見るのが好きで、自分よりも人に尽くすのが好きなタイプなので、たしかにそっちの道もありなのかも、とちょっと考えたんですけど…。

ケンジ:どうなの?

咲山:でもやっぱりなんか、もう芸能は違うな、っていう感じなんですよね。

ケンジ:あらら。……その、なんていうのかな、芸能は違うって感じてることって、実は明確な理由があったりするの? 

咲山:理由はないです(笑)

ケンジ:ないんかよ!(笑)

咲山:あ、しいて言うなら、やりきった感です。

ケンジ:やり切った感か…。

咲山:とか言いながら、やりたかったことを全ては叶えられてはいないんですけどね。武道館に立てなかったし。

ケンジ:そうだね…。

咲山:でもさっきのお話しみたいに、もう30代になったこの歳でも芸能活動をやりませんか? っていう声を掛けていただけたことは、またすごく自信に繋がったので、ありがたいなとは思います。

ケンジ:30代ってまだまだこれからだと思うんだけどなァ。いずみんだって30歳になった今から、ゼロからの出発って意気込みで、新アイドルグループ「神聖マキナ」で動き出すじゃない。30代でアイドルしてますっていう状態に何となく不安を覚えてしまうっていうのは理解できるんだけど、それでちゃんと生活してるんだから、立派なもんだと思うけどなァ。

咲山:いずみんさんか…。確かにそうですね。

ケンジ:なんだろうなァ。しおまるが今やっているアイドルの活動って、東京にしろタイにしろ香港にしろどこでライブをやったって、会いに来てくれるファンが必ずいるので、ちゃんと食えてるじゃない。だからアイドルの状況としては御の字。

咲山:う~ん…。

ケンジ:あと、そういうしおまるがしてきた芸能活動自体が財産だ、っていう考え方はどう?

咲山:芸能活動自体が財産…。

ケンジ:なんだかんだ言ったって、10年以上にわたるアイドル活動…。メチャハイ時代から数えたら13年か。アイドルとしてそれだけ続けてきたことで、少なからずの知名度があって、応援してくれるファンがいて、アイドルとしての経験と実績があって、それらすべてが財産なんじゃないかなと思えるんだけどなァ。

咲山:う~ん…。

ケンジ:さっきのプロデューサーやりませんか? の話みたいに、アイドルを13年続けてきた実績がある部分でDMが来たわけだし、例えばしおまるの今までの芸能活動が本になったりして書籍化したなら、その本はまさに財産になるよね。

咲山:そんな。わたしの活動なんて本になりませんよ。

ケンジ:そうかなァ。NGなしのしおまる伝は意外と面白そうな気がするんだけど(笑) って、まァ財産が本かどうかが肝心じゃなくて。単純に目の前にお金っていう財産があったら、それは100円でも捨てないでしょ?

咲山:捨てないです。

ケンジ:目の前に物質としてあるわけじゃないから分かりづらいかもしれないけど、やってきた芸能活動も財産だと思うんだよね。それでそういうしおまる自信に付随してる芸能実績っていう財産を全部捨てて、一からの道を考えようっていうのは、ものすごく遠回りになるんじゃないかなと。

咲山:それはそうですね…。

卒業後、単身タイへは?

ケンジ:ここまで話してきて、また改めて聞いてみたいんだけど…。本当に卒業後には何もやりたいことが思い浮かばない?

咲山:ないんですよね…。わたし本当にアイドルが大好きなので、もっと若かったらまだまだ続けたかったです。

ケンジ:それじゃ、SAY-LAメンバーに生誕祭の出演をお願いされた場合は?

咲山:生誕祭にはでないつもりです。でもSAY-LAの周年イベントとか、I-GETのOG祭とかに誘われたら出ちゃうかも…。

ケンジ:あーなるほど、それはアリなんだ。

咲山:わたしがI-GETのOGとして恥ずかしくない状態、アイドルとしてステージに立ってもファンの誰も傷つかない状況だったら、出演するかもしれません。

ケンジ:そういう意味では、芸能活動が絶対にNGっていうわけじゃないと。

咲山:絶対に出ない、っていうことではないです。

ケンジ:なるほどねェ。アイドルは卒業するけど、イベントのMCをやってみたりバラエティに出てみたりっていうタレントになるっていう選択肢はないの?

咲山:それはないです。

ケンジ:本当に何もやりたいことがないんですね……。卒業後になにをするのがいいんでしょうねェ…。それならう~ん……。ちょっと話しにくいことを聞いてもいい?

咲山:どんなことですか?

ケンジ:お金のことで具体的な数字はあえて出さないで聞きたいんだけど……。アイドル13年やってきました。辞めました。でも向こう数年は何もしなくても生きていけます、っていうくらいの貯えはあったりするの?

咲山:ないですね…。

ケンジ:そうだよね。なんかしおまるってクレジットカードが頻繁に停まってるイメージがあるんですよね。意外と浪費家。ということは貯金なんてないだろうし。ということはなんか仕事しなきゃいけないし、とはいってもバイト経験なさそうだしなァ…。なんか生きていけなさそうだなァ…。

咲山:ケンジさんひどい! わたしけっこうバイト経験ありますよ!(笑) それに貯金もちょっとならあります(笑)

ケンジ:あれ? それじゃ、 頑張れば一年くらいは何もしないでも生きて行けたりする?

咲山:いやいや一年なんて全然ムリです! 頑張っても半年が精一杯です。

ケンジ:半年か…。半年間、仕事は何もしないでのんびりしてみるってのもイイかなと思うんだけどね。でもまァ家からほとんど出ないで半年すごす、ってのはあんまり意味ないし……。あ! 思いついた!

咲山:え! なんですか?

ケンジ:貯金を使い果たす勢いで、3か月くらいバンコクで暮らしてみるのは?

咲山:ええええぇーーー!

ケンジ:豪遊! セレブ! ナイトプール!(笑)

咲山:むりむりむりむり! 絶対無理です!!

ケンジ:じゃあとりあえず1か月とかショートステイで(笑)

咲山:えぇー。そんなことわたしにはできないです(笑)

ケンジ:じゃァセレブ暮らしは辞めて、堅実で慎ましやかなバンコク暮らしに変更しよう。バンコクに安く住めるところあるよー。知らんけど(笑)

咲山:むりむりむり。無理ですよ…。ひとりでタイになんて行ったら、生きていけない。

ケンジ:どうせならなんかこの機会に極端な行動をしたほうが面白いと思うんだけどなァ。見え方が変わると思うよ。

咲山:イヤイヤイヤイヤ。そんな…、外国で病気になったら怖いじゃないですか。

ケンジ:いや、とりあえず飲み水さえ気を付けておけば、意外と病気にならないし、お腹も壊さないですよ。

咲山:そんな、ケンジさんみたいに、一人でどこに行っても無事に帰ってくるみたいなことできませんよわたし。

ケンジ:いや別にどこにでも行ってるわけじゃないですよ(笑) タイも安全なところにしか行ってないし、そもそもアジア圏から脱出できてないし(笑)

咲山:ケンジさん、どこに行っても出されたものは何でも食べてるイメージです。なのにお腹を壊さないし、すごいです。

ケンジ:それはたぶん、小学生のとき、アホすぎてその辺に生えてる葉っぱとか食べようとしてよくカジってたからなァ。そういうのに比べると、何でもおいしいし、そこでなんか耐性ついたのかも。

咲山:ケンジさん野生生物みたい(笑)

ケンジ:黄緑色の葉っぱはそんなに苦くないんだけど、深緑の葉っぱはめちゃくちゃニガいんだよね…。ウェ、ってすぐ吐き出すレベル。そういえば前回のナイトマーケットでサソリ食べたけど、そんなに苦くない葉っぱがあんな感じの味かも。

咲山:わたしサソリは食べてないから、わかんないです(笑)

ケンジ:まァとにかく、いままでと違う環境に強制的に身を置いてみる、なんてのも良いし、目的も目標も持たないでただ生きてみる、っていうことをしても良いかも。でも家に引きこもるわけじゃなくて、目的はなく雰囲気に流されるがままにどこかへ行ってみるとか。辞めた後にやるこを何も決めてないなら、とにかくのんびりしてみるのも良いんじゃない?

咲山:そうですかね…。

卒業までにもう一度タイ遠征したい

咲山:でもケンジさん、バンコクに住むのはムリですけど、わたし、卒業までにどうしてももう一度タイに行きたくて。

ケンジ:卒業までに? 卒業まではまだ半年あるんだからタイに行けるんじゃない? 

咲山:本当は2年くらい前から卒業のことは考え始めていて、前回の2月のJAPAN EXPO THAILANDの時には今年中の卒業を決めてたんです。本当はタイのワンマンでも卒業発表をしたかったんですよね。でもこの時のタイ遠征ではそれをいうタイミングじゃないね、ってなって言えなかったんです…。だから、タイのファンのみんなにちゃんとバンコクでお別れを言いたくて、それでどうしても卒業までにもう一度タイに行きたいんです!

ケンジ:そうなんだ。っていうか普通に、しおまるがいるうちにSAY-LAはもう一回タイに行こう、タイのファンにしおまるを会わせてあげたいね、っていう流れになる気がするけど。

咲山:本当ですか?!

ケンジ:いや、僕がいま勝手に憶測で言ってるだけです。えっと真面目に考えると…。う~ん…。しおまるの卒業が9月30日だから…。5月には台湾遠征があって、6月もなんか大きな遠征あったような…、7月に入ってだっけ? で、7月には毎年恒例の関ケ原唄姫合戦があるからI-GETはおそらくこの遠征に行くだろうし…。もしタイ遠征を組むとするなら8月の中旬とか9月に入ってからですかね? いや、でも8月も色々とフェスがあるからなァ。う~んどうだろう。たしか卒業までにある遠征のいくつかは発表されてますよね?

咲山:いくつかは発表されてます。

ケンジ:そうだよね。行くとするならすでにオファーが来てる遠征の隙間でタイに行くしかないと思うんだけど、ファンの懐事情も考えると大きな遠征のない月にタイに行くしかないだろうし。でもすべての遠征の決定をギリギリまで待ってタイ遠征を考えるのはさすがに予定を組みづらいだろうし…。まァでもそんな理由を考えてたらどの月もいけないか。わからん。う~ん。卒業までにタイにいけないかも。

咲山:やだやだぁ! どうしてもタイに行きたいです!

ケンジ:そんなにタイに行きたいなら、平日にプライベートで行くのは?

咲山:それだとタイのファンのみんなに会えないじゃないですか。

ケンジ:そしたらプライベートじゃなくて、咲山しほがタイで個人イベントをやるってことで行って、SIAMDOL CAFEとかでイベントをやったらタイのファンに会えるんじゃない?

咲山:それだと、日本のファンのみんなにタイで会えないですし、そもそもタイでライブができないじゃないですか。

ケンジ:そりゃそうですね(笑) あれ?

咲山:なんですか?

ケンジ:しおまるって、そんなにライブが好きだったっけ?

咲山:ケンジさん! わたしライブ大好きですよ!!

ケンジ:大好きだったかー。知ってたけど(笑)

咲山:なんですかそれ(笑)

ケンジ:いや、なんとなく(笑) あ、そうだ! ライブ大好きで思い出したぞ! 思い出したぞ!!(笑)

咲山:なんですか? ケンジさんすごいニヤニヤしてるからこわい…(笑)

ケンジ:しおもんの秋葉原ワンマンのときに、しおもんwith光ケンジでアコギライブやったじゃない。あの時、しおまるが「アコギでこの曲とこの曲やりたいです」ってLINEにタイトル送ってくれたでしょ。

咲山:はい。送りました。

ケンジ:あれ1曲、曲のタイトルが間違ってたんだよね(笑)

咲山:ええー! ホントですか!?

ケンジ:ホントホント。「三年後の約束」と「約束の三年目~今ここから描き出す物語~」がくっついて「三年後の約束の三年目~今ここから描き出す物語~」って曲名が送られてきてて(笑)

咲山:ええええ! ホントですか!!!

ケンジ:ホントですよ。ん? なんだこりゃと思いつつも、タイトルをみて「約束の三年目」だろうとしか認識できなくて「約束の三年目」を覚えていったら、「三年後の約束」の方だったんですよね(笑)

咲山:ええええ! ホントにホントですか???

ケンジ:LINEをさかのぼれば書いてある…。あったあった。これちょっと見て(笑)

咲山:ホントだ…。

ケンジ:あれは面白かったなァ。あの時って、SAY-LAの海外遠征と新譜のリリースイベントが重なってる時でスケジュールが過密だったから、どうしてもリハーサルの時間がとれなかったじゃないですか。だから結局、当日のメンバーの入り前に会場で光さんと軽く音合わせするだけで本番に臨むしかないのに、楽屋で練習を始めたら、「あれ? ケンジ君その曲じゃないよ」って光さんに言われて(笑) どうしようかと思いました(笑)

咲山:ケンジさんごめんなさい(笑)

ケンジ:うそ~~~~~~ん。ってなったですよ(笑)

咲山:(笑)

ケンジ:いや、まァなんとかなったからいいんだけど(笑) ギターのコード進行や構成が「約束の三年目」がけっこう難しい曲なんですよね。だからめちゃくちゃ練習して覚えていったのに、まさかの覚えてきた曲じゃないっていう(笑) うへえ、ってなったよ(笑)

咲山:ホントにごめんなさい…。

ケンジ:「三年後の約束」を覚えていって「約束の三年目」がやりたい曲です、っていう逆のパターンだったら、完全にアウトだったなァ(笑)。

咲山:あの、あの。わたしSAY-LAの曲は全部スマホの予測変換に登録してあるんです。だから「約束」って打った後に予測変換の選択ミスして、それで間違えたんだと思います。

ケンジ:「約束の三年目」がアコギで世界観を成立させるにはちょっと難しい曲だなって思ってたんですよね。だからちゃんとリハしたかったんだけど、SAY-LAが忙しすぎて何回スケジュール調整しても練習の時間が取れない。だからあの時って僕の方から何度も「リハーサルに一度も入れないなら、この曲が曲として成立するクオリティになるとは思えないから、やるのはやめようよ」って、めずらしく否定的なことを言ってたでしょ?

咲山:たしかに…。ケンジさんそう言ってましたね。

ケンジ:だから何度も「やめようよ」って説明しても、しおまるが「もんちゃんとも相談して絶対にゼッタイにこ「約束の三年目」がやりたいんです!」ってぜんぜん折れてくれないから、めちゃくちゃ練習していったんですよね。それこそ当日どういう要求されてもいいように、可能な限りのパターンをなんとなく考えて。テンポを遅くしてしっとり歌いたいって言われたらこう弾こうとか、原曲のテンポのままだったらこうやってアプローチしてみようかなとか。なんにしてもやるしかないって言い聞かせて、不安な中でリハに臨んだら、まさかの曲が違うっていう(笑) うへえですよ、うへえ(笑)

咲山:もう今後はゼッタイに曲のタイトルを間違えません! 気を付けます!

ケンジ:あれは面白かったなァ(笑)

メチャハイ

ケンジ:ついでにこの機会なので、メチャハイからSAY-LAに加入してきた流れのことも聞いてみたいんだけど、大丈夫?

咲山:はい。大丈夫ですよ。

ケンジ:メチャハイを辞めた理由ってたしか、アイドル界隈でよくあるアレヤコレヤが嫌になって辞めたんですよね? よくまたグループ活動をしようと思いましたね。

咲山:メチャハイは解散なので、わたしは辞めてはいなんです。ファンと繋がったメンバーがいて、そういうゴタゴタがいくつもあってうまくいかなくなって…。メチャハイは解散になりました。その時に、グループにアイドル活動の熱量が違う人がいるのが本当にイヤになっちゃって…。それでもうグループでは活動しない、ってその時は考えてました。

ケンジ:なるほど。

咲山:自分のことを推してくれる、グループのことを推してくれるファンの気持ちとかを考えたら、ファンの中から彼氏を作るとか絶対にありえないじゃないですか。でも平然とそういうファンと繋がれることができるメンバーがいたのが耐えられなくなっちゃって…。

ケンジ:真面目だねェ。

咲山:自分と熱量が違う人がいると、本当に萎えちゃうんですよね…。

ケンジ:しおまるらしいですね…。う~ん…。集団でなにか物事に取り組む上で、全員の熱量が揃うことってなかなかいからねェ。しかもアイドルグループだと、熱量があるかないかのメンバーを自分で選べるわけでもないし…、熱量のないメンバーを脱退させられるわけでもないし…。そういうのはあまり気にしない方がよかったんじゃない?

咲山:ヤダー。むりー。

ケンジ:まァ…。そうだよねェ…。

咲山:アイドル活動をする上で常にファン側の気持ちをわたしは本当に大切にしてきてた部分なので、だから余計に目に付いちゃうんですよね。…本当にヤダ。

ケンジ:しおまるはイイやつだなァ。

咲山:ファンと繋がって解雇されたひとは解雇されて終わりですけど、ファンの方もグループも残された側はかなり悲惨な状況になるじゃないですか。それに、その解雇事件の後も解雇されたメンバーのファンの方はライブに来てくれたんです。「推しは解雇されちゃったけど、でもメチャハイのことをまだ応援したいから」って特典会で伝えてくれて。それでいろんなこと話してたらそのファンの方が泣いちゃって。わたしもつられて悲しくなって泣いちゃって。

ケンジ:なるほどね…。

咲山:そういうのを実際に経験してきました。だから、メチャハイを辞めた時は、もうグループ活動はをするのは無理だな、って思ってました。

ケンジ:それなのによくSAY-LAに入りましたね…。

咲山:「SAY-LAは武道館に行きます」って宣言した対バンライブの時に、わたしが会場にいたのがすごく運命を感じました。あと、I-GETってセクハラとかパワハラを聞いたことがないっていうのも理由になりました。あとなんか、楽しそうな事務所だなって。

ケンジ:実際にI-GETに入ってみたらどうだった?

咲山:スタッフの方に長髪とか金髪とか、一見、男性なのか女性なのか見た目だけじゃわかんないナオキさんとかいて、変わった事務所なんだな、って思いました(笑)

ケンジ:セクハラパワハラはない事務所だったでしょ?(笑)

咲山:セクハラとパワハラはないんですが、衣装が全部そろってないことが多くて…。そこは何とかしてほしいです。

ケンジ:たしかに。それはI-GETの課題ですな。僕も何度ペチパンやタイツを買いに行ったことか…。一人で女性ものの下着コーナーに入ってでタイツのデザインをまじまじと見たり、ペチパンのサイズ確認をすることにすっかり耐性がついちゃったので、今じゃもう一人で女性コーナーをウロウロすることすらなんとも思わないですね。なんでも人生経験(笑)

アイドルとしてとにかく完璧、がルール

ケンジ:そういえば人生相談、解消できてないですよね。う~ん…。しおまるはSAY-LAを卒業した後って、SNSは全削除するの?

咲山:最初は卒業したら全削除しようと思ってたんですけど、それはさみしいから残してほしい、ってみんなに言われたので、残すか迷ってます。

ケンジ:やっぱりしおまるの中で、正統派のアイドルは、アイドル卒業後はSNSを全削除してメディアに全く出ない、みたいなのがカッコイイみたいな感じ?

咲山:そうですね。キッパリと芸能活動を辞めてやってたSNSは全部削除して、ファンのみんなの記憶の中に残るだけ、がカッコイイかなと思います。

ケンジ:う~ん。それはちょっと視野が狭いんじゃないかな、と思うところはあるけど…。そういえば、しおまるって、アイドルがグラビアを飾ることについてはどう考えてる感じ?

咲山:わたしグラビアに関してはちょっぴり抵抗があって、実はこれまでやったことないんです。そういうグラビア系のお仕事でイベントに誘ってもらったり、メディアのお話しは何度もあったんですけど…。

ケンジ:あら。なんでグラビア系の仕事は受けなかったんですか?

咲山:シンプルに、ちょっと恥ずかしくて!(笑) でもプライベートでは海とかプールに行ったら水着を着てますよ。でもそれをSNSに載せたことはないです。

ケンジ:たしかに。しおまるの水着姿を見たことないですね。

咲山:でもグラビアをやっている子はそれぞれに魅力があって、自分の魅力をひとつの武器として表現しているのがすごくかっこいいな、素敵だなって思います!

ケンジ:それならしおまるも、アイドルとしてグラビアをやってみたほうが良かったんじゃないの?(笑)

咲山:いやいやわたしなんてグラビアを飾れないですし、やっぱりわたしがグラビアをするのは違うなって。

ケンジ:う~んそうかなァ。

咲山:……なのでわたしって、今の時代に合ってないんじゃないかって感じることがけっこうあるんです…

ケンジ:あら? そうなの?

咲山:きっと自分で自分を苦しめてきてる人生なんですよね。

ケンジ:…例えばどんなところ?

咲山:時代によってアイドルのあり方も変わるじゃないですか。

ケンジ:変わりますね。

咲山:さっきのグラビアの話じゃないですけど、アイドルとして今の時代に合わせた活動の仕方がもったあったんじゃないか、もっと楽にできたんじゃないかと思うところはいっぱいあるんです。だけど妥協ができなくて。一度「こう」って決めると、そうじゃないことが許せなくなるんです。自分の変なルールに縛られちゃうんですよね。

ケンジ:あー。なるほど。

咲山:ケンジさん…。わたしって、考え方が古いですかね?

ケンジ:ん~、古いか新しいかで言ったら古い方かなとは思うけど…、でもこうやって自分なりにこだわりを持ってしてきたアイドル活動が咲山しほの魅力なわけで、そこにファンはついてきてるんだから、古い新しいは気にしなくていいと思うし…。そんなことよりも持ってる自分の芯の部分をより信じていくほうがいいんじゃない?

咲山:わたしもそうだと思うし、わかってるんですけど、ときどき気になっちゃうんですよね…。

ケンジ:芯があるのは間違いないんだから、そこをもっと磨くしかないでしょ。

咲山:やっぱりそうですよね。

ケンジ:ちなみに、しおまるの「アイドルとしてのルールその①」、とかあるんですかね?

咲山:アイドルとしてとにかく完璧、です。

ケンジ:とにかく完璧か…。その②は?

咲山:その②とかはないです。

ケンジ:それじゃアンチファンはどう対応してるの?

咲山:わたしはちゃんと対応してますよ。

ケンジ:あら真面目。

咲山:それにわたしはそういう意見の方が目に付いちゃうんですよね。

ケンジ:それはしおまるがそういう真面目な性格だからだね。でもそもそもアンチから飛んでくる言葉って、なんか言いたいだけの物事の芯を食ってない見当外れの言葉が多いじゃない。だからアンチの言葉を見てると疲れてこない?

咲山:そうですね。疲れちゃうんですけど、目に付いちゃうから見ちゃうんです。

ケンジ:アンチ意見にもちゃんと対応してるのか…。完璧なアイドル像ですね。

咲山:そうなんです。だから、とにかくアイドルとして完璧っていうのが全てです。バレなきゃ彼氏を作ってもいい、っていう風潮は、わたしはゼッタイに無しです。

ケンジ:たしかに。さっきも言いましたけど、しおまるの男の影の噂は一度も聞いたことがないですからね。

咲山:あたりまえです!

ケンジ:女の影は?

咲山:そういうのもないです! やめてください(笑)

ケンジ:確かに、女の影もないですね(笑)

咲山:ケンジさんって、そういうのってどう思いますか?

ケンジ:ん? アイドルが彼氏作るとかの話?

咲山:そうです。

ケンジ:う~ん、っていうか、そもそもアイドルっていう職業にちょっと疑問をもってる派だからなァ。

咲山:え?

ケンジ:アイドルって歌にしろダンスにしろ、基本的にはやることはすべて準備されていて、その準備されているものに全力で取り組んで懸命に表現する、って感じですよね。

咲山:そうですね。

ケンジ:でもそれって、自分で一からステージを生み出しているわけじゃないから、アイドルのライブって芸事としては入り口に立ったに過ぎない、って思うんですよね。でもまァ、一般論でよくある、やりたいことは売れてからやればいい、っていうのはその通りだから、ほとんどのアイドルグループって、事務所が芸能人として売りポイントを作るために実績を詰ませるだけの場、って個人的に思ったりしてます。

咲山:そうなんですね。

ケンジ:…いや、いまなんかそれっぽい内容を言いくなったので、なんとなく勢いで言葉を繋いでみたんですけど、脳内にぼんやりと浮かんでたイメージとは違う言葉と説明が口から出てきました。説教臭い会話でしたね。反省します。

咲山:そんなことない。大丈夫ですよケンジさん。

ケンジ:えっとだから結論をすごく単純に言うと、アイドルとして有名になったとしても、そこは芸能で生きる人間としては、やっとスタートラインに立っただけなんじゃないの? って意見です。

咲山:たしかにそういう考え方もありますね…。

ケンジ:いや、これも古い考え方ですね(笑) なんにしても、アイドルグループを卒業するからって、芸能界も引退しますって直結させるような必要はない、って思ってます。だから、なんか少しでもやってみたいことがあるなら、芸能界に在籍したまま、そのやってみたい新しいことにチャレンジしてみるってやりかたも良いんじゃないですかね?

咲山:ケンジさんの言ってること、よくわかります。

ケンジ:あら、ご理解ありがとうございます(笑)

咲山:実はわたし……。卒業を決めてからなんですけど、卒業するまでにやれることは全部やりたくなったんです。それで自分からスタッフさんに「これやりたいです!」ってイベントの提案して決まったイベントがいくつもあって。そうやってやりたいことを全部やろうと積極的に動けば動くほど、もっともっと早くからたくさん動いておけば良かったな、って思うことが最近多いんです。

ケンジ:そうなんだ。いい傾向じゃないですか。

咲山:もう今じゃ時間が足りなくて焦ってます…。子供だったんですよね。大人ですけど(笑) あ! ちょっと待ってください。BeRealの通知来ちゃった…。ちょっと投稿してもいいですか?

ケンジ:ん? DDR?

咲山:BeRealです。ちょっとケンジさんも写ってください。いずみんさんと、もんちゃんと、ひなちしか見ないので、安心してください。

ケンジ:あー、BeRealね。なんか通知が着たらすぐに投稿するアプリだっけ。で、投稿したのもすぐ消えちゃうヤツ?

咲山:そうです投稿した画像が一日で消えるんです…。ケンジさん撮りますよ。はいポーズ。

咲山:投稿できました。

ケンジ:こうやって今のSNSに投稿するみたいに、やりたいイベントを主張するのも、もっと気軽に動いてみるべきだったね。

咲山:ほんとそうなんです! ほんとにもっと頑張ればよかった! 悔しい…。

ケンジ:悔しいかー。う~ん…、だから話は戻るんだけど、いままでアイドルとして培ってきたファンとの関係性っていう芸能活動の財産を捨てることはないんじゃない? アイドルからは方向性を変えて、一般的なタレント活動をしていく、っていうのも一つのあり方だとおもうんだけど…。

咲山:それはダメです。一度決めたことだし、公表もしちゃってるので。

ケンジ:固いなァ。そんなに固いんじゃ、一般世間じゃぶつかりまくりですよ。頑固オヤジですよ。頑固しおまるですよ。そんなんじゃ岩塩しおまるになっちゃうんじゃないの?(笑)

咲山:岩塩しおまるにはなりませんよ(笑) でもわたしが頑固なのは自分でもわかってます。

ケンジ:でもなんか、卒業までの半年間に色々と自分から動いて経験することで、考え方が変わりそうな気がするんだけどな。…あ! そんな話、卒業までの半年で成長したのか後悔があるかの話も聞いてみたいので、半年後にまたインタビューしてもいいですかね?

咲山:それは芸能活動になるのでダメです。

ケンジ:くそバレたか(笑) 

咲山:バレバレですよ(笑) …あとわたしが抜けた後のSAY-LAはどうなるのかな、っていうのも気になってます。

ケンジ:う~ん、しおまるがSAY-LAから抜ける穴がいくら大きくても、次の手を打たなきゃダメだしね。とりあえずリーダーも決めるだろうし。SAY-LAで次のリーダー的な素質がみえるのは、わらびかなァ。ひなち(小椋妃奈乃)は気が強すぎるし…。

咲山:でも、どうにかなっちゃうのもイヤなんですよね。すごいわがままなんですけど…。SAY-LAから自分がいなくなったところでなんの支障もなく次に進んでしまう、代わりなんていくらでもいるって考えちゃうと、いままでの時間はなんだったんだろうな、って思っちゃうんですよね…。

ケンジ:う~~~ん。そればっかりは、世の中のことは全部そうだからなァ。

咲山:ヤダァ。悲しいです…。

ケンジ:気持ちはよくわかるけど。

咲山:だからわたし、この半年でもっとすごい人気になってSAY-LAを卒業していこうって思ってます。もう、9月30日のZepp DiverCityをソールドアウトさせます。

ケンジ:おおー。

咲山:だって悲しいじゃないですか…。こんなに頑張ってアイドル活動してきたのに、わたしの代わりがいくらでもいるとか…。

ケンジ:う~ん。

咲山:まぁ代わりはいるんですけどね。

ケンジ:急にどうした。

咲山:わたしも散々見てきましたから…。単推しファンを公言してる方でさえ、自分の推しが卒業するとすぐに「え? 次そのメンバーに行くの?」って推し変更するところを何回も見てきましたから。

ケンジ:「見てきましたから」を2回言うところに、なんだか怪しげな念がこもってますね。まァでも、世の中そんなもんですよ。

咲山:そうですよね。次に誰を推すのも自由ですし…。

ケンジ:それでもしおまるを推していた時期の様々な思い出、っていうのはそのファン本人の中にずっと残るものだから、それでいいんじゃない?

咲山:なんかホントに悲しいんですよね…。

ケンジ:悲しいかなァ。だって、人は色んな顔を持ってるじゃないですか。仕事をしているときの顔、家族と寛いでいるときの顔とか。いくつも持ってる顔のうちの一つは確かに独占してたんだから、それでいいんじゃないですかね。

咲山:…そうですよね。そう考えるしかないですよね……。

ちょっとだけ涙目

ケンジ:それでは、そろそろライブハウスに入る時間ですよね。咲山しほとこと、真面目一徹岩塩女しおまるの魅力を伝えられそうなこと、十分に聞けたんじゃないかなと思います。……あれ?

咲山:……。

ケンジ:もしかして涙目?

咲山:ちょっとだけです…。今日のインタビューでケンジさんと会話しながらも、いろんなことを思い出してきちゃって…。

ケンジ:そういえば最近しおまるはメンヘラチックになってるぜ、って風の噂を耳にしたような、聞いたような…。

咲山:わたしメンヘラじゃないです…(笑) でも卒業発表をしてから、すっかり涙もろくなっちゃってて、ライブ中に涙が溢れちゃうんですよね…。

ケンジ:あらあら。

咲山:わたしアイドル活動してきた13年があっという間だったので、卒業までの半年なんて、もう秒なんですよね…。だからこそ今は毎回のライブが卒業ライブだっていう気持ちになって、大切に歌おう、大切に表現しようって気持ちでステージに立ってるんですけど、そういう気持ちでステージに立ってるからこそ、涙が溢れてきちゃうんです…。

ケンジ:いいねぇ。もっと泣いたらいいと思うよ。

咲山:でもあまりに毎回ライブで泣きすぎてるから「しおまるさん、こんなにいつも泣いてるんじゃ卒業までどうするんですか(笑)」ってメンバーに心配されちゃって。

ケンジ:そんなに泣いてるんですか(笑) でもそこまでになると、ファンにも心配させちゃってるでしょ?

咲山:そうなんです…。だから最近は頑張って泣かないようにしてます。

ケンジ:そうですね。それを涙目で言われても説得力がまるでないんですが、それもまた、しおまるのいいところだとおもいます(笑)

咲山:あとケンジさん。最後にもうひとつあるんですけど…。

ケンジ:ん? なに?

咲山:わたしこのインタビューを読んでくれたファンのみんなへ、手紙を書いてきてたんです。

ケンジ:手紙? マジで?

咲山:わたし、ケンジさんに「このインタビューでどんなこと話せばいいですか?」って聞いてたじゃないですか。

ケンジ:あー、そうですね。タイのことを聞きつつ、アイドルで活動してきた心境とかを聞きたいですかねー、っていう感じで、箇条書きのLINEはしましたよね。

咲山:それで、あのことを話そう、このことも話そうっていろいろと思い出しながら書き出してまとめてたら、なんかファンのみんなに向けて手紙を書きたくなってきて、それで手紙を書いてきちゃったんです。

ケンジ:どこまでも真面目だなァ。

咲山:でも内容がちょっと今日のインタビューで話したことと重なってるところがあるんですけど…。手紙もインタビューに乗せるのは大丈夫ですか?

ケンジ:おおー。もちろん大丈夫ですよ!

咲山しほからの手紙「みんなへ。」

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みんなへ。




卒業発表をしてからみんなの声を聞いてわたしがこの13年間で身につけてきたものは、決して「アイドル」というこの言葉に収まるものじゃないなって思って。この13年間、ほぼ毎日ライブをしてきたのでステージで輝く力や人としての努力を続けることはもちろん、仲間をまとめるリーダーシップとかファンとのみんなとの絆とか…それらは今もこれからもどんな場所に行っても通用する強みだと実感しました。だから、「アイドルしかない」のではなく、「アイドルとして培ったものがたくさんある」と考えることにしました。13年間の努力や経験は、これから先どんな未来を選んだとしても、必ずわたしの力になると信じようと、みんなのおかげで思えました。本当にありがとう。




あとわたしはSAY-LAの2代目リーダーに任命してもらって、ここ1年はリーダーとして活動してきたんですけど元々、人の先頭に立って引っ張っていくことも苦手だったし、誰かに注意をするくらいなら自分が我慢すればいいやって思う性格だから人に注意をすることも得意ではないし、一番前よりも周りと歩調を合わせて一緒に動いたりする方が自分には合っているしリーダーという立場にはもともと向いていないと思っていた。それでも、リーダーを任された以上は責任を持たなければいけないと思い、自分なりに必死に頑張りました。苦手なことも避けてばかりはいられなかったし、グループのためにどうすればいいのかを常に考える日々だった。もうこの一年くらいは自分のためってよりもグループのために生きていました。上手くいかないことや悩むことも多かったけれど、何とか今日までやってこられたと思う。そんな中でメンバーやファンのみんなから「リーダーになってくれてありがとう」と言ってもらえたことは本当に救いだったし、報われた気がしました。リーダーとして完璧ではなかったかもしれないけれど、少しでもグループのためになれていたなら、それだけで十分だと思えます。支えてくれたメンバーや応援してくれたファンのみんなには、感謝の気持ちでいっぱいだし、改めて「ありがとう」と伝えたいです。



今はインスタとか動画配信とかSNSの発展で誰でもアイドルとして活動できる時代になって、趣味感覚でアイドルを始める人、覚悟を持って本気で望む人、ひとによってアイドル活動への向き合い方に差があるなって感じていて。わたし自身、完璧なアイドルでいることを一番大切に活動してきたから同じ熱量で活動していない人を見ると、モヤモヤしたり、違和感を覚えたりすることがあるのかもしれないです。でも、もちろん、アイドルの形は一つではなく、どんなスタイルであれ、本人が楽しんでいるならそれはそれで素晴らしいこと。でも、私の中には「アイドルはこうあるべき」という強い信念があるからこそ、その価値観とのギャップに戸惑うことがたくさんありました。時代とともにアイドルの在り方が変わるのは自然なことだと思うし、趣味感覚で「アイドルっぽいこと」をする人もいれば、人生をかけて「アイドルとして生きる」と決めている人もいる。その両方が存在するのが今の時代の特徴なのかな、とも思います。でもわたしはわたしが大切にしてきた「プロとしての意識」や「理想のアイドル像」は、これからも最後まで変えずに持ち続けていたいなと思います。



あと私はずっと、ファンのみんなが幸せでいてくれることを願っています。みんなが私のことを大切に思ってくれたように、私にとってもみんなは本当に大切な存在です。だからこそ、これからもそれぞれの人生の中でたくさんの幸せを見つけてほしいしもし寂しい時や、少し立ち止まった時には、思い出を思い出して、少しでも心が温かくなってほしい。どんなに遠くにいても時間が経っても一緒に過ごした時間や思い出は一生消えることはないです。私を見つけてくれて出会ってくれてありがとう。




 咲山しほ



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ケンジ:これ書きながら泣いたでしょ?(笑)

咲山:はい…。泣きながら書きました。

ケンジ:ホントに真面目なんだからなァ(笑)

咲山:わたし真面目しか取り柄がないんです。

ケンジ:いい手紙でした。特にこの辺、「歩調を合わせて一緒に動いたりする方が自分には合っているしリーダーという立場にはもともと向いていないと思っていた。」「苦手なことも避けてばかりはいられなかったし、グループのためにどうすればいいのかを常に考える日々だった。」って部分が、なんか突然どこかのハードボイルド軍曹みたいな口調になってるところがすごい良いですね。気持ちが入りすぎてしまってるがゆえの、純粋で真っすぐで朴訥な語り口。いいよ~

咲山:はずかしいから声に出して読まないでください(笑)

ケンジ:でもどんなにはずかしくてもこの「みんなへ」は、このまま乗せますからね。添削しないですよ(笑)

咲山:書いてあることはずかしくないです。ケンジさんに声に出して読まれてるのがはずかしいだけです。

ケンジ:それはすいませんでした(笑) というわけで、芯があって妥協しない、こだわりが強くて頑固な、クソ真面目泣き虫岩塩女、ハードボイルド軍曹しおまるよ! 卒業までの半年を駆け抜けよ!

咲山:(笑) はい。もう今日からは卒業ライブのZepp DiverCityの日まで、涙は取っておくように頑張ります(笑)

ケンジ:というわけでそれでは、しおまること、咲山しほさん、お疲れさまでした。ありがとうございました!

咲山:ケンジさん! 本当にありがとうございました!!

咲山しほ
https://x.com/sayama_shiho
https://www.instagram.com/sayama_shiho/

 

西田健児(ケンジ)
リリイベPAしたり、歌を歌ったり、SEでシャウトしたり、アコースティックギター弾いたり、イベントの段取りしたり、海外遠征イベントに出没したり。タイランドハイパーリンクスでのインタビュアーとしても活動中。
X : KENJ1111

 

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