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2026年7月8日、タイ下院でホテル法および入管法の改正案が審議され、宿泊施設をめぐる制度の不備が改めて焦点となりました。野党・人民党のナタポル・トウィチャクチャイクル議員は、全国の宿泊施設の多くが現在の法制度の枠外に置かれたままになるとして、政府案の見直しを求めています。
Thai Postによると、同日の下院では、政府提出のホテル法改正案と入管法改正案が第1読会で原則承認されました。一方で野党側からは、政府案が宿泊施設の実態に十分対応していないとの懸念が示されています。
ナタポル議員は自身の公式Facebookで、タイ全国には推定で約10万カ所の宿泊施設がある一方、合法的に登録されたホテルは約2万カ所にとどまると指摘しました。さらに、そのうち実際に外国人宿泊者情報を提出しているのは約60%、つまり約1万2,000カ所に過ぎないとし、残る多くの宿泊施設が制度の外に置かれていると問題提起しています。
同議員が問題視しているのは、プール付きヴィラ、民泊型物件、コンドミニアムを利用した短期滞在施設など、近年拡大している新しい宿泊形態です。これらは観光市場では広く利用されている一方、現行法の中で明確に位置づけられていないケースがあり、外国人宿泊者の報告義務をどのように適用するのかが課題となっています。
今回の政府案は、外国人宿泊者の報告手続きを見直し、オンライン化を進める内容です。合法登録されたホテルについては、宿泊者情報を地方行政局に提出すれば、入管当局がそのデータを取得できるようにする仕組みが想定されています。また、違反時の罰金引き上げも盛り込まれています。
しかしナタポル議員は、政府案では「すでに合法登録されたホテル」の手続き改善にとどまり、法制度の外にある大多数の宿泊施設には十分に対応できないと主張しています。同議員は、報告方法を変えるだけではなく、まずホテル法そのものを改正し、ヴィラ、民泊、コンドミニアム型宿泊などを法的に位置づけるべきだとしています。
タイ国会の第77条意見募集ページには、ナタポル議員らが提出した「ホテルおよび宿泊施設法案」が掲載されています。同ページによると、この法案は2026年3月31日から4月30日まで意見募集が行われました。法案資料では、宿泊ビジネスの形態が多様化する中で、現行のホテル法を見直す必要があるとの考えが示されています。
同法案では、「ホテル」だけでなく「宿泊施設」も対象に含める考え方が取られています。具体的には、1室以上29室以下、宿泊可能人数58人以下の施設をはじめ、ゲストハウス、ホステル、ホームステイ、屋外宿泊施設、その他大臣が定める宿泊形態などを制度上扱う案が示されています。
タイでは観光客向けの宿泊形態が多様化しており、ホテル、サービスアパート、ヴィラ、民泊、コンドミニアム短期貸しなどが混在しています。外国人宿泊者の報告義務は治安管理や入国管理とも関わるため、制度のデジタル化だけでなく、どの宿泊施設を法の対象とするのかが今後の焦点となりそうです。
出典・参考
Nataphol Tovichakchaikul議員 公式Facebook投稿
https://www.facebook.com/natapholtoofficial/posts/1028523786399130/
Nataphol Tovichakchaikul議員 公式Facebook投稿・写真
https://www.facebook.com/natapholtoofficial/photos/1028523629732479/
タイ国会 第77条意見募集ページ
https://www.parliament.go.th/section77/survey_detail.php?id=522
Thai Post
https://www.thaipost.net/x-cite-news/1028585/
Thai Enquirer
https://x.com/ThaiEnquirer/status/2074765700644901373
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