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バンコク中心部・サームセン通りで発生した道路陥没の影響で、向かいに建つサームセン警察署の新庁舎が傾き、構造的に危険な状態に陥っている問題で、政府は建物を全面的に解体し、建て替える方針を正式に決定しました。現場ではその後、ロボットによる部分的な解体と大規模な地盤補強作業が進行しています。
2025年10月4日、アヌティン首相兼内務大臣が現場を視察したところ、地中の軟弱な土壌が陥没孔に流れ込み、建物の基礎杭が折損。建物全体が中心からずれるなど深刻な損傷が確認されました。新庁舎はすでに修復不能と判断され、全面解体・再建設が決定。建設費は約4,000万バーツで、施工業者側が費用を負担する方向です。
その後、10月6日にはバンコク都庁が夜間にロボットを投入し、窓枠など建物上部の一部構造物を安全に解体しました。さらに砂を5,000立方メートル以上投入して土壁を強化し、沈下が進む現場の安定化を図っています。セメント注入による補強も予定されており、地下鉄工事を安全に継続できる環境づくりが急ピッチで進められています。
チャチャート・シッティパン都知事は、「建物は現在もわずかに動いており、沈下が進行している。上部を先に撤去することで作業員の安全性を高め、地中での対策も並行して進める」と説明しました。周辺の建物に大きな影響は確認されておらず、近隣のワチラ病院も通常どおり診療を行っています。
解体は段階的に慎重に進められる見通しで、道路の再開通は当初予定より遅れる可能性があります。地中の状態が安定した段階で、今回の地盤沈下の原因について本格的な調査が行われる予定です。
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