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タイ警察中央捜査局(CIB)は、バンコク・バンボン区の倉庫に突入し、国家規格を取得していないパワーバンク数百点を押収した。積み上げられた製品の箱には、見慣れた言葉が並んでいた。「急速充電」「高性能」「安心設計」──だがその安心には、証明がなかった。
調査の端緒は、ある広告だった。「人気商品再入荷!」という表示の裏で、認証の影は薄かった。CIB傘下の消費者保護犯罪対策課は、慎重かつ迅速に動いた。確認されたのは、法律で定められた工業規格の認証が“ない”という事実だった。倉庫に保管されていたのは、印だけを持った無根拠の「信用」。触れれば壊れそうな、危うい信頼だった。
「誰かが使ってくれるなら、それでいいと思った」そう心の中で叫んだかどうかは不明だが、思いの代償にしては、あまりに代償が大きすぎた。火花、ショート、破裂──想像は容易だが、実際は想像の遥か外で起きる。
それは見落としだったのか、あるいは計算の上だったのか。果たして、その真偽を見極められるのは、天のみだったかもしれない。
CIBは、すでに関係者に対する処分手続きを開始している。消費者保護法、工業製品基準法、そして常識にすら違反するこの行為は、ただの不正ではなく、“日常への背信”と呼ばざるを得ない!
タイ中央捜査局(CIB)
プロフェッショナルで中立、国民と共に。
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