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タイのホテルの朝食ビュッフェで、普通の飲料水の隣に、レモンやオレンジ、スイカ、ミントなどが入った水が並んでいるのを見かけたことはありませんか?透明なガラスの容器に色鮮やかなフルーツが浮かぶ、見た目にも爽やかな飲み物。これは「インフューズドウォーター(Infused Water)」と呼ばれるもので、「デトックスウォーター」とも呼ばれています。
普通の水とは何が違うのでしょうか。そして、わざわざフルーツやハーブを入れることで、どんな効果が期待できるのでしょうか。

インフューズドウォーターは、水に果物や野菜、ハーブなどを漬け込み、その香りや風味を移した飲み物です。
果物を搾って作るジュースとは異なり、水に材料を漬け込むだけで作られるのが特徴。レモンの爽やかな香りやミントの清涼感など、普通の水とは違った飲み心地を楽しめます。
砂糖を加える必要がなく、素材本来の香りを生かした、すっきりとした味わいが魅力です。

そもそも、なぜ普通の水にわざわざフルーツやハーブを入れるのでしょうか。
大きな目的は、水に自然な香りや風味を付け、飲みやすくすることです。
普通の水では物足りないという人でも、レモンやミントなどの爽やかな香りが加わることで、水分補給を楽しみやすくなると考えられています。
また、砂糖を加えずに作れるため、糖分の多いジュースや清涼飲料水の代わりとしても適しています。
米国疾病予防管理センター(CDC)も、糖分の摂取を控える工夫として、甘い飲み物の代わりに水を選び、レモンやキュウリなどで風味を付ける方法を紹介しています。
ただし、インフューズドウォーターそのものに、普通の水を上回る特別な水分補給効果があるというわけではないようです。
「デトックスウォーター」という名前から、体内の老廃物を排出したり、ダイエットに役立ったりする効果を期待する人もいるかもしれません。
しかし、米国国立衛生研究所(NIH)傘下の国立補完統合衛生センター(NCCIH)によると、一般的なデトックス法について、体内の毒素を除去したり、体重管理に役立ったりするという主張を裏付ける十分な科学的根拠はないようです。
また、フルーツの成分が水に多少溶け出すことはありますが、果物そのものを食べる場合と同じ栄養が得られるわけでもないようです。
特別な健康効果を期待するというよりも、普通の水をおいしく飲むための工夫として楽しむのがよさそうです。

インフューズドウォーターには、さまざまな材料を組み合わせることができます。
代表的なのは、レモンやオレンジ、ライムなどの柑橘類。キュウリやミントもよく使われています。
タイではおなじみのスイカ(テンモー)を使うこともあります。スイカは水分を多く含む果物で、赤い果肉が透明な水の中で映え、見た目にも涼しげです。
実際にタイのホテルの朝食ビュッフェで撮影した写真でも、オレンジジュースとパイナップルジュースの間に、スイカなどのフルーツを漬け込んだインフューズドウォーターが並んでいました。
ほかにも、パイナップルやマナオ(タイライム)、レモングラスなど、タイで親しまれている果物やハーブを使えば、さまざまな組み合わせを楽しめます。
フルーツの色合いも美しく、透明なガラスのドリンクサーバーに入れると、ホテルの朝食会場を彩る存在にもなります。
作り方はとても簡単です。
飲用に適した水を用意し、よく洗ったレモンやオレンジ、スイカ、キュウリなどを食べやすい大きさに切って容器に入れます。好みに合わせてミントなどのハーブを加え、冷蔵庫で30分ほど冷やせば、自然な香りが楽しめます。
さらに時間を置くことで風味が変化しますが、柑橘類は長く漬け込みすぎると皮の苦味が出ることもあります。
なお、生のフルーツやハーブを使用するため、衛生管理には注意が必要です。清潔な容器を使い、冷蔵保存して早めに飲み切るようにしましょう。
※出典:
米国疾病予防管理センター(CDC)
米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)
クリーブランド・クリニック
ニューハンプシャー大学
アイオワ州立大学
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