|

バンコクで、ドリアン販売車を装った警察の潜入作戦が行われ、薬物使用や違法賭博のたまり場になっていたとされる住宅が摘発されました。バンコク首都警察が2026年5月2日に発表したもので、作戦名は「トゥリアン・プンピット」。直訳すれば「毒を吹くドリアン」といった意味です。
★こんな記事も読まれています★
シェラトングランドホテル広島で「アジアフェア」開催、タイ風ヤムウンセンやチキンガパオも登場
摘発が行われたのは、バンナー区バンナー北地区のソイ・ウドムスック30にある学校裏のコミュニティ。警察によると、地域の保護者から「子どもが学校へ行くと言って家を出たが、実際には休校期間中で、友人らと地域内で集まっている」との情報が寄せられていました。現場では薬物使用や違法賭博が行われ、若者が巻き込まれている疑いがあったとされています。
しかし、対象となったエリアは住宅が密集し、通路も複雑で、見慣れない人物への警戒も強い場所でした。通常の捜査では近づくことが難しかったため、捜査員は作戦を変更。ピックアップトラックをドリアン販売車に仕立て、商人を装って現場周辺に入りました。
一見すると、ただのドリアン売り。しかし、その正体は首都警察の捜査員でした。
車両は対象の住宅前に停車し、捜査員が周囲を監視。午後5時30分ごろ、容疑者とみられる人物を確認したため、警察官であることを明かして踏み込みました。
この作戦で、42歳のタイ人男、32歳のタイ人女、43歳のタイ人女の計3人が逮捕されました。42歳の男と32歳の女は、無許可で賭博の場を提供した疑い、42歳の男には第1種薬物の使用容疑もかけられています。43歳の女は、覚醒剤「アイス」の所持および使用の疑いで逮捕されました。
現場からは、スロットマシン2台、アイス、薬物使用器具などが押収されました。警察によると、容疑者の一部は「スロット機は別の人物が持ち込んだもので、収益を分けていた」「薬物は自分で使うためだった」などと供述しているということです。
また、現場にはほかに8人がおり、そのうち3人は15歳の少年少女でした。薬物検査では陽性反応は確認されず、本人らは「友人とゲームをするために来た」と説明しているということです。警察は、児童・青少年保護の手続きに従って対応を進めています。
警察は逮捕した3人と押収品をバンナー警察署へ引き渡し、薬物販売や若者への勧誘、スロット機を持ち込んだ人物など、関係するネットワークの解明を進める方針です。
一台のドリアン販売車から始まった今回の摘発。甘い匂いの先にあったのは、果物ではなく、地域をむしばむ薬物と違法賭博の疑いでした。
関連記事
新着記事