両替レート
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不動産コンサルティング大手のコリアーズが2025年10月30日に発表した最新の「アジア太平洋キャップレート第3四半期(2025)」によりますと、バンコクの高級ショッピングモールでは空き店舗がほとんど見られず、空きスペース率は5%を下回りました。平均賃料も前期比で約1%上昇し、パンデミック後に停滞していた小売市場が安定した回復局面に入ったことがうかがえます。
報告書によると、中心部のプレミアムモールでは飲食(F&B)やウェルネス、体験型ストアの出店需要が特に高まっています。エムクオーティエやアイコンサイアムなどの高級商業施設では新規テナントの問い合わせが増加しており、観光の回復と地元富裕層の購買力が賃料を押し上げています。店舗の入れ替わりも少なく、安定した稼働が続いているということです。
一方で、一般的な商業施設では依然として慎重な出店姿勢が見られます。新規投資は高級モールに集中しており、ブランド体験を重視した「小規模・高単価」型の店舗構成が目立ちます。コリアーズは「市場全体で体験消費へのシフトが進んでおり、今後もプレミアム施設が価格の支えになる」と分析しています。
金利はおおむね安定しており、資金調達環境も改善傾向にあります。観光客の増加も売上を下支えしており、バンコクの小売市場は中長期的に“穏やかな強気相場”を維持する可能性が高いとみられます。
出典:
Colliers International Thailand
Asia Pacific Cap Rates Report – Q3 2025
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