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タイ保健省タイ伝統・代替医療局は2025年10月20日、男性の勃起不全(ED)に効果があるとされる3種類のタイ伝統薬の処方を公開しました。今後は臨床研究を進め、国家必須医薬品リスト(National List of Essential Medicines)への登録を目指すとしています。
同局によると、勃起不全はタイ人男性の40~70歳の約43%に見られる一般的な健康問題で、加齢とともに増加傾向にあるといいます。タイ伝統医療の考え方では、EDは体内の「風の要素(ธาตุลม)」の乱れによって血流や神経の働きが低下することが原因とされ、治療は「風」と「火」のバランスを整えて血液循環を促すことを重視します。
今回発表された3つの処方はいずれも天然のハーブを用いたもので、バワコン(スイレン根)、ショウガ、ヒハツ、チャプルー(野生コショウ)、ナス科植物、カルダモン、トウガラシなど、血流を高める“熱性”の成分を含んでいます。一部の処方には医療用大麻も配合され、体内循環の改善や性機能の回復に役立つとされています。
現在、サコンナコン県の病院でこれらの処方を使った臨床研究が進められており、安全性と有効性が確認されれば、医療現場での導入や製品化が進む見込みです。
タイ保健省は「伝統医療の知恵を現代医療に生かし、国民の健康増進と経済的価値の創出を目指す」としており、将来的にはバイアグラに代わる自然由来の治療薬としての活用を視野に入れています。
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