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バンコク首都警察(Metropolitan Police Bureau)は2025年10月17日、ラーチャプラソン交差点付近のスカイウォークで音楽を演奏していた少年らを保護し、関係機関と協力して支援に乗り出したことを明らかにしました。
警察によると、SNS上で「男子学生がクルイ(竹笛)を演奏し、募金箱を置いて寄付を募っている」との投稿が拡散したことを受け、ルンピニー警察署が現場を確認。BTS複数駅を結ぶスカイウォーク周辺は人通りが多く、スリや不法行為なども発生しやすいことから、警備員や地域住民と協力して監視を強化していました。
警備員の通報で、現場では未成年3人が演奏しているのを確認。いったん立ち去った後も複数回にわたり同様の行為を行っていたため、警察が事情を聴取しました。保護されたのは、バンコク在住の男子高校生(16)、女子小学生(10)、スリン県出身の男子中学生(13)の3人で、いずれも親族関係にあり、「休暇期間中に学費を稼ぐため演奏していた」と説明したということです。3人はバンコク都の「路上パフォーマンス登録証(音楽演奏)」を正式に取得していました。
ルンピニー警察署は、バンコク都児童家庭福祉センターおよび社会開発・人間安全省(MSDHS)と連携し、子どもたちを一時的に保護。過去にも同様の行為で注意を受けた経緯があることから、再発防止策が協議されました。
17日午後には、ルンピニー署と関係各所(バンコク都社会福祉センター、児童家庭センター、パトゥムワン区、クロントーイ区、ワッタナー区など)が合同会議を開催。子どもたちを「才能ある若者」として捉え、取り締まりではなく支援を優先する方針を確認しました。
バンコク都では現在、「クリエイティブスペース(พื้นที่สร้างสรรค์)」政策の一環として、公共空間での健全な音楽活動を奨励しており、サイアムスクエアワンやセントラルワールド前などを公式演奏スポットに指定しています。関係者は「演奏できる場所を増やし、子どもたちが才能を生かして正当に収入を得られる環境づくりを進めたい」としています。
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