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タイ広報局(PRD)の代表団はこのほど、大阪市立阿倍野防災センター「あべのタスカル」を訪問しました。代表団を率いたのはPRDのスットルタイ・ラートカセーム(Sudruetai Lertkasem/สุดฤทัย เลิศเกษม)局長で、現地では藤岡渉センター長が出迎え、災害対策の取り組みやシステムを紹介しました。タイ広報局が2025年9月13日に伝えています。
「あべのタスカル」は、大阪市が運営する体験型防災学習施設です。地震体験や消火訓練、煙の中での避難、さらにはAR・VR技術を活用した災害シミュレーションなどを備え、参加型の学習を通じて市民の防災意識や実践力を育む役割を果たしています。今回の訪問では、防災戦略や危機時の情報伝達について意見交換が行われ、正確で迅速な情報発信の重要性が改めて強調されました。
タイでは2025年3月28日、ミャンマー・マンダレー付近を震源とするマグニチュード8.2の地震が発生し、北部からバンコクまで強い揺れに見舞われました。バンコク・チャトゥチャック区では建物の倒壊による死傷者も出るなど大きな被害が発生。この際、PRDはNBTテレビなどを通じて重要情報を発信し、国民の安全確保に中心的な役割を果たしました。
今回の訪問を通じ、PRDと「あべのタスカル」は、研修プログラムの実施、デジタル技術を活用した災害対応、タイの状況に即した広報資料の開発などでの協力の可能性を探りました。国際的な知見を取り入れることで、タイの防災コミュニケーション体制をさらに強化することが期待されています。
この取り組みは、緊急時における国民への迅速で的確な情報提供を進めるうえで重要な一歩であり、災害に強い社会づくりに向けた信頼と安心の基盤づくりにつながります。
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