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バンコクのコンドミニアム市場、依然回復せず~新規供給は過去15年で最低水準

2025年8月29日 配信

コンドミニアムのイメージ

バンコクのコンドミニアム市場は依然として低迷が続き、2025年第2四半期の移転登記件数は12,183件と、2019年以来の最低水準に落ち込みました。さらに新規供給はわずか2プロジェクト・405ユニットにとどまり、過去15年間で最も少ない数値となりました。2025年8月28日にクルンテープ・トゥラギット(กรุงเทพธุรกิจ)が伝えています。



市場低迷の背景には、経済の停滞に加え、3月に発生したMyanmarを震源とする地震が消費者心理に影響を与えたことが挙げられます。特に完成済みで販売中の物件に対し「建物の安全性」を懸念する声が出ており、購買意欲が一段と弱まりました。また家計債務の増大や生活費の上昇、厳しいローン審査条件も実需層の購入を抑制しています。

2025年3月の地震で被害がでたバンコク・トンローのコンドミニアム

価格水準は全体として横ばいを維持しているものの、在庫過多が顕著な郊外エリアでは値下げが続いており、平均価格は1平方メートル当たり約72,000バーツまで下落。一方で中心業務地区(CBD)やスクンビット周辺では横ばいから小幅上昇の動きが見られます。

第2四半期の販売予約件数は105件にとどまり、過去5年間で2番目に低い水準となりました。デベロッパー各社は新規開発よりも既存在庫の消化に注力し、割引やプロモーション、柔軟な支払い条件を打ち出して購入者を呼び込もうとしています。

今後の回復は、住宅ローン規制(LTV)の緩和や登記手数料引き下げといった政府の支援策、さらには金利や景気動向に左右される見込みです。特に第4四半期が市場反転の契機となるかどうか、関心が集まっています。なお、リバーサイドや鉄道沿線、CBDの完成済み物件については、依然として富裕層や外国人投資家の需要が続いています。

 

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