両替レート
|
|

タイ銀行(BOT)は2025年8月20日、銀行に対し、リスクの高い顧客に対して送金を厳格に制限するよう指示しました。モバイルバンキングやインターネットバンキングでの送金について、新規口座や不審な取引が見られる顧客などは、1日あたりの送金上限を5万バーツまでとします。各報道が伝えています。
今回の措置は、投資詐欺やコールセンター詐欺による被害が依然として多く、いわゆる「口座マネーミュール」を経由して資金が短時間で流出する事例が相次いでいることを受けたものです。送金上限を設けることで被害額を抑え、資金の追跡や凍結を容易にする狙いがあります。
また、15歳未満や65歳以上の利用者については、さらに低い上限(5,000〜30,000バーツ)が設定される場合があります。新規顧客には8月末から即時適用され、既存顧客については2025年末までに順次導入される予定です。一定期間にわたり通常の取引実績が確認された顧客については、上限が引き上げられる場合もあります。
BOTによりますと、2025年第2四半期の詐欺被害額は約60億バーツに上り、6月だけでも2,800件以上、総額28億バーツの損害が確認されました。1件あたりの平均被害額は約11万バーツで、高齢者層は約40万バーツと特に高額の被害が目立っています。BOTはこれまでに約300万件の疑わしい口座を凍結したとしています。
関連記事
新着記事