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タイ政府は、伝統的な影絵芝居「ナンヤイ(Nang Yai)」を2026年3月にユネスコの「無形文化遺産保護の模範事例(Register of Good Safeguarding Practices)」に推薦する方針を発表しました。これは、ペートンターン・チナワット文化相が議長を務めた「無形文化遺産推進・保護委員会」の初会合で決定されたものです。
ナンヤイは15世紀に遡る歴史を持ち、牛や水牛の革を使って精巧に作られた人形を用い、タイ版ラーマーヤナ「ラーマキエン」の物語を演じます。かつては宮廷や寺院、村落で火を灯して幕に映し出す形で上演されましたが、現在はラチャブリー県のワットカノン、ラヨーン県のワットバンドン、シンブリー県のワットサワンアロムの3か所にしか残っていません。これらの地域での復興は「生きた文化遺産を守る模範」と評価されています。
文化振興局は、推薦に向けた詳細な資料を作成し、閣議承認を経てユネスコに提出する予定です。ペートンターン首相は「世界的な認知を確立し、次世代への継承を確実にしたい」と述べました。
同会合では他の無形文化遺産の推薦状況についても審議されました。ロイクラトン祭りや「チュットタイ(タイ伝統衣装に関する知識・技術・実践)」が進行中で、ユネスコはすでにチュットタイを2026年の「人類の無形文化遺産代表一覧(Representative List)」の審査対象にすると確認しています。さらにタイはASEAN諸国と連携し、タイの伝統的米菓「カオマオ(Khao Mao)」の共同推薦も計画しており、2026年に提出する予定です。
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